ブラジル発アイウェアブランド「LAPIMA」 洗練されたデザインに秘められた情熱 | Numero TOKYO
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ブラジル発アイウェアブランド「LAPIMA」 洗練されたデザインに秘められた情熱PROMOTION

独創的でありながら洗練された佇まいで、ファッション業界を魅了しているアイウェアブランド「LAPIMA(ラピマ)」。デザイナーはブラジル出身のグスタフォ&ギゼラ・アシス夫妻で、ブランド設立からわずか数年で、レディー・ガガやケイト・ブランシェット、マイキー・マディソンなど、世界の名だたるセレブリティたちの愛用ブランドへと飛躍を遂げた。日本本格上陸を機に来日した2人にLAPIMAが生まれた背景と、そのデザインに宿る哲学を聞く。

──ブランドを立ち上げたきっかけを教えてください。

グスタフォ(以下、GU)「昔からサングラスをはじめとしたアイウェア全般が好きだったことが一番の原点です。ブランドを始める前は『Osklen(オスクレン)』というブラジルのファッションブランドで働いていて、その後ギゼラと共に、シューズやバッグを扱うセレクトショップをブラジル各地で展開していました」

ギゼラ(以下、GI)「長年ファッション業界に関わってきて感じたのが、ブラジルにはオリジナリティのあるアイウェアブランドがほとんどないということ。目にするのは、海外の大手ブランドのものばかりでした。ドイツ、イギリス、そして日本などには個性豊かなインディペンデントブランドが存在しているのに、ブラジルにはその土壌がなかったんです」

GU「自分たちが本当に欲しいものがマーケットにないなら、自分たちで作ろう、そんなシンプルな動機からブランドの開発が始まりました。ただ、当初は工場にも断られてばかり。『こんな複雑なデザインは無理』『コストが見合わない』など……。デザインをするという経験がまったくなかった私たちですが、約2年かけて構想を練り、2016年にLAPIMAをスタートさせました」

──他のブランドにはないLAPIMAならではの個性とは?

GI「たとえロゴが入っていなくても、『これはLAPIMAのデザインだ』と一目でわかってもらえるデザイン。それが私たちの目指す独自性です」

GU「彫刻的でありながら、機能美を追求したフォルム。一般的にブラックやブラウンが主流のアイウェア市場の中で、LAPIMAではグリーンやブルーなど、豊かなカラーパレットも大きな特徴です。新コレクションでは、アサイー(ダークレッド)やアボカド(グリーン)といった、ブラジルの自然から着想を得た色合いも取り入れています」

「BOSSA」左:ASAI 右:ABACATE

──デザインされる際のインスピレーションについて教えてください。

GU「インスピレーションの源はいつもブラジルの自然やライフスタイルから。たとえば、最新コレクション“BOSSA”は、音楽のボサノバだけでなく、カリオカ(リオの人々)の自由で洗練された生き方そのものを表現しています。女性のボディラインを彷彿させるしなやかで官能的な曲線は、リオに連なる山々の稜線にも重なります。ブラジルには建築家オスカー・ニーマイヤーやリナ・ボ・バルディといった巨匠たちが築いた50〜60年代のモダニズム建築、さらにコパカバーナやイパネマといったビーチ沿いのグラフィカルな石畳など、あらゆる日常の中にヒントがあります」

──大胆なサイズ感やデザインにもかかわらず、かけてみると誰にでも似合うのが不思議です。

GU「見た目のボリュームに反して、驚くほど軽やかなかけ心地。その秘密は、フレーム内側の微細な削り込みにあります。すべての製品は、サンパウロにある自社工房でハンドメイドされています。25名ほどの職人たちのほとんどが女性で、それぞれが高い技術を持っています」

GI「ブラジルにはもともと手工芸の文化が根付いていて、手先が器用な女性が多いんです。1本のアイウェアが完成するまでには、30もの工程があり、それぞれに丁寧な手仕事が込められています。職業訓練や雇用を通じて、地元コミュニティにも還元していけたらと考えています」

──ハリウッドの俳優やミュージシャンなどセレブリティのファンも多いですよね。

GI「最初のきっかけは、ロサンゼルスのショップでスタイリストの方がLAPIMAを見つけてくださったことです。独創的なデザインが口コミで広がり、レディー・ガガやマイキー・マディソンなどがプライベートで愛用してくれるようになりました。自分の個性が際立ったスタイルをされていて、広告費にしたらまかなえないほどビッグな方々なので、本当にありがたいことですね」

──最後に日本の読者の方へメッセージをお願いします。

GU「アイウェアは、個性を表現するための大切なツール。感度の高い日本の皆さんに、LAPIMAの世界観が受け入れられているのは本当にうれしいことです。今後も、ブラジルならではの美意識を形にして、皆さんに楽しんでいただけるアイウェアをお届けしたいと思います」

Interview & Text:Akiko Ichikawa Edit:Michie Mito, Makoto Matsuoka

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