「大阪・関西万博」の会場と、ベイエリア、中之島、船場、西成など各エリアの街をアートでつなぎ、継続的なソーシャルインパクトを導く試み。未来への希望を導く“現代アート×社会課題”の実験場——どんな眺めが広がるだろう。(『Numero TOKYO(ヌメロ・トウキョウ)』2025年5月号掲載)

大阪湾に浮かぶ夢洲(ゆめしま)を舞台に「大阪・関西万博(2025年日本国際博覧会)」が幕を開ける。テーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」。世界の英知が一つに集う場を通して、未来への希望を描く取り組みだ。



その会期と足並みを揃え、万博会場と街をつなぐ大型アートイベントが開催される。掲げられた言葉は「アート×ヒト×社会の関係をStudy(実験・研究)する芸術祭」。2022年より3回のプレ開催を経て、今年は国内外のアーティスト50名以上、会場ごとの6章からなる展示を繰り広げるという。
万博会場の各所でパブリックアート作品を展示、安藤忠雄設計の大阪文化館・天保山ではロン・ミュエク、カズ・ヒロらハイパーリアリズムの人体彫刻にフォーカスした展覧会を開催。


釜ヶ崎(西成)エリアでは、地域を大学に見立てて活動する「釜ヶ崎芸術大学」ほかと連携。1970年「大阪万博」の開催地・万博記念公園内の国立民族学博物館でも、のんらの展示によって時代を超えた接続を図る。
文化芸術、経済、社会課題を掛け合わせて生まれるソーシャルインパクトの展望を、ぜひ体感してみたい。
「Study:大阪関西国際芸術祭 2025」
18カ国から参加の多彩なアーティストが大阪各地で作品を展示。なお、万博会場を含むフルオープンは4月13日(日)を予定。
会期/2025年4月11日(金)〜10月13日(月・祝)
会場/「大阪・関西万博」会場内、大阪文化館・天保山(旧サントリーミュージアム)・ベイエリア、中之島エリア(大阪府立国際会議場)、船場エリアほか
URL/https://osaka-kansai.art/
※最新情報はサイトを参照のこと。