未来への希望を描く「Study:大阪関西国際芸術祭 2025」開幕 | Numero TOKYO
Art / Feature

未来への希望を描く「Study:大阪関西国際芸術祭 2025」開幕

「大阪・関西万博」の会場と、ベイエリア、中之島、船場、西成など各エリアの街をアートでつなぎ、継続的なソーシャルインパクトを導く試み。未来への希望を導く“現代アート×社会課題”の実験場——どんな眺めが広がるだろう。(『Numero TOKYO(ヌメロ・トウキョウ)』2025年5月号掲載)

川田知志『太郎の色とカタチ×パブリック』2024年 展示風景:滋賀県立陶芸の森 陶芸館ギャラリー 撮影:表恒匡
川田知志『太郎の色とカタチ×パブリック』2024年 展示風景:滋賀県立陶芸の森 陶芸館ギャラリー 撮影:表恒匡

大阪湾に浮かぶ夢洲(ゆめしま)を舞台に「大阪・関西万博(2025年日本国際博覧会)」が幕を開ける。テーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」。世界の英知が一つに集う場を通して、未来への希望を描く取り組みだ。

「大阪・関西万博」会場パース図(提供:2025年日本国際博覧会協会)
「大阪・関西万博」会場パース図(提供:2025年日本国際博覧会協会)

ロン・ミュエク『Untitled (Man in a sheet)』1997年 © Ron Mueck Courtesy of Olbricht Collection and Anthony D’Offay, London  Photo: Joachim Fliegner, Bremen
ロン・ミュエク『Untitled (Man in a sheet)』1997年 © Ron Mueck Courtesy of Olbricht Collection and Anthony D’Offay, London Photo: Joachim Fliegner, Bremen

カズ・ヒロ『Andy Warhol』2013年 © Kazu Hiro Courtesy of the artist and Institute for Cultural Exchange, Tübingen
カズ・ヒロ『Andy Warhol』2013年 © Kazu Hiro Courtesy of the artist and Institute for Cultural Exchange, Tübingen

その会期と足並みを揃え、万博会場と街をつなぐ大型アートイベントが開催される。掲げられた言葉は「アート×ヒト×社会の関係をStudy(実験・研究)する芸術祭」。2022年より3回のプレ開催を経て、今年は国内外のアーティスト50名以上、会場ごとの6章からなる展示を繰り広げるという。
万博会場の各所でパブリックアート作品を展示、安藤忠雄設計の大阪文化館・天保山ではロン・ミュエク、カズ・ヒロらハイパーリアリズムの人体彫刻にフォーカスした展覧会を開催。

釜ヶ崎芸術大学のアートに出会う 日常に宿泊できる”Our Sweet Home” 森村泰昌(美術家)× 坂下範征(元日雇い労働者、釜ヶ崎芸術大学在校生)2022年
釜ヶ崎芸術大学のアートに出会う 日常に宿泊できる”Our Sweet Home” 森村泰昌(美術家)× 坂下範征(元日雇い労働者、釜ヶ崎芸術大学在校生)2022年

のん
のん

釜ヶ崎(西成)エリアでは、地域を大学に見立てて活動する「釜ヶ崎芸術大学」ほかと連携。1970年「大阪万博」の開催地・万博記念公園内の国立民族学博物館でも、のんらの展示によって時代を超えた接続を図る。
文化芸術、経済、社会課題を掛け合わせて生まれるソーシャルインパクトの展望を、ぜひ体感してみたい。

「Study:大阪関西国際芸術祭 2025」
18カ国から参加の多彩なアーティストが大阪各地で作品を展示。なお、万博会場を含むフルオープンは4月13日(日)を予定。

会期/2025年4月11日(金)〜10月13日(月・祝)
会場/「大阪・関西万博」会場内、大阪文化館・天保山(旧サントリーミュージアム)・ベイエリア、中之島エリア(大阪府立国際会議場)、船場エリアほか
URL/https://osaka-kansai.art/
※最新情報はサイトを参照のこと。

Edit & Text : Keita Fukasawa

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