年末のご褒美に、まだ間に合う! バリ島の「コモ シャンバラ エステート」で、心身の浄化ステイを
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年末のご褒美に、まだ間に合う! バリ島の「コモ シャンバラ エステート」で、心身の浄化ステイを

本格的な寒さに一年分の疲れが重なるこの季節。恋しくなるのは柔らかくしっとりとした空気に、どこからともなく聞こえる木々のさざめきと水のせせらぎ……もし少しでも共感の念を抱いてくれたなら、きっと今あなたが欲しているのはリゾートです。バリ島ウブドを訪れたエディターが、年末年始に駆け込んで癒されたいスポットとして、リニューアルを控え今狙い目の「コモ シャンバラ エステート」をレコメンド。

仕事に家事、育児とマルチタスクを抱えやすく、どうしても慌ただしくなりがちな現代女性のライフスタイル。毎日動きまわって目の前の仕事をこなすマラソンのような日々を経て、ちょうど今のような時季──暑さが去って年末へのカウントダウンが始まるシーズンにかけて毎年恋しくなってしまうのが、楽園へのジャーニーです。エディターも、ふと目を閉じると瞼の裏にバリ島が浮かんでしまう幻視症状が出てきたのを感じ、一路ウブドへ。

ウブドはバリ島の中でも山側を代表する人気エリアで、近年さらにウェルネスやアートシーンが盛り上がっています。中心街に観光客が多く訪れる賑やかなストリートはあれど、ラグジュアリーなリゾートがひっそり点在し、ゆったりとした時間を楽しめるのが特徴のひとつ。今回訪れた「コモ シャンバラ エステート」も、ウブド中心地から車で約25分ほどの、アユン川沿いに佇むプライベート感たっぷりのディスティネーションです。

こちらはシンガポール資本の「コモ ホテルズ アンド リゾーツ」が運営。イギリスやオーストラリア、シンガポールの都市部からイタリア、フランス、モルディブ、フィジーなど、世界各国18カ所に宿泊施設を展開するグループです。富裕層の女性が夫の助けとともに立ち上げたという経緯を持つそうで、空間の使い方や意匠へのこだわりなど、各所に贅を凝らしたゆとりのある“クレイジーリッチ”な雰囲気が味わえるのが高ポイント。中でもサンスクリット語で「平和」や「ユートピア」を意味する「シャンバラ」の名を有するホテルは、世界でここだけ。特にウェルネスに特化した場所なのだそう。

エントランスを抜けると9ヘクタールの広大な敷地が続き、その中にヴィラや施設が点在しています。ロビーからはバギーでお部屋に連れていってもらえますが、自らの足で行くなだらかな丘のお散歩も気持ちいい。

トロピカルな花や果実の豊かな彩りと森の生き物たちの心地よい喧騒を感じるだけでも、精神がスーッと休まるような心地に。

今回エディターが宿泊させていただいたのは、大きなベッドルームと洗面スペースから美しい森林を望む「テラス スイート」のお部屋。エリアごとに建築デザインのコンセプトが5つに分かれ、それぞれ風、土、火、水、森をテーマにしているそう。いくつかのヴィラで共用できるプールが目の前にあり、緑も水も楽しめました。

Photo: Misaki Yamashita
Photo: Misaki Yamashita

すべての部屋に担当バトラーがつき、各アクティビティやレストランの予約、ロビーへの送迎などの相談も親身になって聞いてくれるので安心! 実は同行した母が長旅でちょうど体調を崩してしまったのですが、ダユさんという女性のバトラーさんが「マム、フィーリングオーケー?」ととても優しく細やかに気にかけてくれ、とっても助かりました……。

滞在中はヨガや瞑想、ウォーキングといったアクティビティにフリーで参加できるので、ぜひ最低でも一日はリゾート内にステイしてじっくり堪能する時間を設けたいもの。チェックイン時にタイムテーブルをいただき、希望のものがあればバトラーさんを通じて予約してもらえます。そのほか、料理教室や博物館・寺院・ギャラリーめぐりなどの文化的な体験から、ハイキングやプールでのアクア・サーキット・トレーニング、マウンテンバイクツアーといったややハードめなものまで、自在にアレンジ可能だそう。

エディターは「敷地内に湧き水のプールがあるんですよ」と教えていただき、そちらへ遊びに行ってみることに。ただ「400段ほど階段を下ります」とのことで、日頃の運動不足の影響を覚悟……。

Photo: Misaki Yamashita
Photo: Misaki Yamashita

しっかりした伝統的な高めの石段でつくられており、下までかなりの勾配があるので、タイニーなアジア人(私)やキッズの脚の長さ、かつサンダル着用ではちょっとハードかも!? 下へ降りた際と上へ帰ったとき、背中が汗だくでした(笑)。

それでも、少し高台にあるヒンドゥー教の祭壇からクリーンな水が滝のように流れこむ様子は「来てみてよかった!」と強く思わせてくれる美しいもの。

Photo: Misaki Yamashita
Photo: Misaki Yamashita

水はひんやりと澄みきっていて、身長160cmのエディターで足がギリギリつかない程度と、泳ぎが苦手な人にはプールとしてはちょっぴりチャレンジングかも。ですが、清冽な泉に浸かりぷかぷか浮いているだけでも、心身の底に澱のように溜まっていた疲れがじゅわっと浄化されるような気分に。

秘境っぽさのあるロケーションでありながら、プールサイドにもホテルスタッフの方がいて、湧き水プールを楽しむ人へ逐一お水やタオルをサーブ。このエリアへはソロで訪れた私も、不安なくのんびりした時間を過ごすことができました。

Photo: Misaki Yamashita
Photo: Misaki Yamashita

そして、リゾート滞在といえば欠かせないのがスパタイム! ウェルネスやヒーリングに力を入れている「コモ シャンバラ エステート」は、美しいスパ施設も必見。認定を受けたセラピストのみが在籍し、確かな腕を伴うマッサージでゲストを癒してくれます。

Photo: Misaki Yamashita
Photo: Misaki Yamashita

今回はシグネチャーの「コモ シャンバラ マッサージ」をチョイス。オリジナルのエッセンシャルオイルを使用した全身の施術で首と肩の慢性的な疲れが和らぎ、肩甲骨の可動域が復活したのを実感しました。

ほかにもアーユルヴェーダやハイドロセラピーのメニューが充実。先ほどの湧き水を汲み上げ、化学物質ではなくバイオシステムを使ってきれいにしたミネラル豊富なアルカリ水を引いた温水プールで、水圧などを駆使したストレッチやトレーニング、マッサージを受けられるそう。フェイシャルメニューは、肌の常在菌に着目したオリジナルのものや、アーユルヴェーダの観点から生まれたNY発の「スンダリ」のプロダクトを用いたラインナップが。

また、実は今年に入ってからオーダーメイドのウェルネスプログラムを組み込める「ウェルネス パス」という宿泊プランがスタートし、滞在中のアクティビティや食事を通じたホリスティックで本格的な“セラピーステイ”が可能に。渡航前より問診票に記入し、現地でアーユルヴェーダや中医学のドクターとのセッションを経て、ヨガやスパなどのメニューや、自分に合った食事の提案などをしてくれるそう。3泊4日以上でセレクトできるそうだから、次回はぜひじっくり腰を落ち着けて滞在したい!

レストランやお部屋でいただく食事も、野菜やローフードを中心にした体によいものばかりで、ヴィーガンの人でもかなりのバリエーションを楽しめるメニューが揃っていました。

Photo: Misaki Yamashita
Photo: Misaki Yamashita

慣れていない人は、こうした食事の味や、大自然を生きる小さな仲間たち(4本足も6本足も)とのたびたびの遭遇、部屋のお手洗いとシャワーブースが半屋外(部屋タイプによって異なりますが)にあることなどにやや驚きもするかもしれないのですが(笑)、滞在を終える頃にはそうした自然との共生の実感が心地よくなっているはず! 私も今すぐにでも再訪したいです。

2025年で記念すべき20周年を迎えるというこちら。さらなる進化を遂げるべく年明けの1月後半から1カ月ほどクローズするというけれど、年末年始の滞在にはまだ間に合う! さらに、すでに多くのアワードを受賞してきたこれほどまでの施設が、今後どうパワーアップするのかにも興味が湧くところ。ぐったり疲労を溜め込んだ心身をクレンズしてヘルシービューティを目指したいときの候補地として、ぜひチェックしてみて。

COMO Shambhala Estate
住所/Banjar Begawan, Desa Melinggih Kelod, Payangan, Gianyar 80571, Bali, Indonesia
TEL/+62-361-978-888
URL/www.comohotels.com/jp/bali/como-shambhala-estate
※2025年1月21日から2月21日まで改装のためクローズ。スパ施設は2025年2〜6月頃まで改装工事予定(トリートメントなどは利用可)。なお、この期間に滞在した人は毎日ランチまたはディナーがサービスに。

Photos: Courtesy of COMO Shambhala Estate Text: Misaki Yamashita

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