癒しと刺激のワンダーランド、新時代のベトナムへ!【DAY3 & 4:ホーチミン】
ベトナムの旅、3日目。フーコックで心の渇きを潤したら、商都ホーチミンへと移動しよう。多様な文化が交錯する雑多なムードに加え、最近は若いアーティストやクリエイターによる新しいムーブメントも起こっている。新時代のホーチミンへ、いざ出発!
刺激的に進化するホーチミンの街が面白い!
ホーチミン名物といえば、道路を埋め尽くすバイクの洪水、だが今、街を見渡すと四輪車、中には高級車もちらほら。街の景色は日々変化しているのだ。ホテル事情も目まぐるしく、眩い5つ星ホテルやアーティスティックなブティックホテルが続々と登場。特に、2015年に開業したゴージャス&セクシーな「ザ・レヴェリーサイゴン」は想像を絶する壮麗さ。世界トップクラスの職人が手掛けるアートが精彩を放ち、高層階からは市街を蛇行して流れるダイナミックなサイゴン川を一望できる。
THE REVERIE SAIGON | ザ・レヴェリー サイゴン
住所/22-36 Đ. Nguyễn Huệ, Bến Nghé, Quận 1, Hồ Chí Minh, Vietnam
TEL/+84 28 3823 6688
URL/www.thereveriesaigon.com/
2018年に誕生したベトナム最高層の「Landmark 81」も必見。同国の重要な資源である「竹」を束ねた形が表現されているというが、かつてここが農地だったなんて想像でないほどのバブリー感。最上階に昇り、ホーチミンの大パノラマを望めば、街の巨大さを実感できる。
Landmark 81 | ランドマーク81
住所/720A Đ. Điện Biên Phủ, Vinhomes Tân Cảng, Bình Thạnh, Hồ Chí Minh 72300 Vietnam
ホーチミンで訪れたい高感度ショップ4選
それでは、ホーチミンきってのお洒落ショップ探訪へ。実は今、ベトナムが世界から注目されているのがファッション。たしかに縫製拠点としては盛んだが、カジュアルSPAなどの生産が中心で、モードやエレガンスのイメージは薄いかと。ところが、フランスの植民地だったこともあり、富裕層に向けた仕立屋は元々あった土地柄なんだとか。そうした流れを汲み、今、世界に飛躍するブランドが急成長。ファッション・ムーブメントを感じる3つのアドレスを押さえておこう。
GIA STUDIOS HO CHI MINH STORE | ジアスタジオ ホーチミンストア
2018年に誕生した、デザイナーのラム・ザー・カンが手掛けるファッションブランド「GIA STUDIOS」の直営店。ベトナムの伝統的なクラフトマンシップと、ミニマルデザインが交差するコンテンポラリーファッショは、国内外から大きな注目を集め、今やベトナムのファッションを変えるエポックメイキングな存在に。
GIA STUDIOS HO CHI MINH STORE | ジアスタジオ ホーチミンストア
住所/19 Đ. Đồng Khởi, Bến Nghé, Quận 1, Hồ Chí Minh, Vietnam
URL/www.instagram.com/gia_studios/
CONG TRI | コンチー
ハンドメイド技術と革新的なテクニックを組み合わせたブランド「Nguyen Cong Tri」の直営店。ベトナムの農作業服や民族衣装などをインスピレーション源に生み出された、色彩豊かなドレスやコレクションラインは圧巻。人の手が紡ぎだすベトナム製のテキスタイルに心酔。
CONG TRI | コンチー
住所/194 Nguyễn Đình Chiểu, Phường 6, Quận 3, Hồ Chí Minh, Vietnam
TEL/+84 903 783 292
congtri.com/
MOZAIC SPACE | モザイク スペース
“Collect to Connect (集めて繋ぐ)”をコンセプトに、アップカミングな地元ブランドを集めたファッションハブ(複合施設)。オンラインストアですでに人気を集める「MELANCHOLY」や「L’espoir」といったブランドのラインナップを、実際に手に取れるのは嬉しい限り。
MOZAIC SPACE | モザイク スペース
住所/31/23 Đ. Lê Văn Sỹ, Phường 13, Quận 3, Hồ Chí Minh, Vietnam
https://www.instagram.com/mozaic.space
もう一つ、ホーチミンに広まりつつあるのが、サステナブル意識。レストランやカフェでは紙のストローや容器を採用する店が増加し、スーパーではエコバックを持つ人も少なくない。元々ベトナムの人は家で花を飾ったり、日常的に花束を贈り合ったりと、植物が大好き。自然を愛する気持ちが根底にあるゆえ、サステナブルなアクションが浸透しやすいのかも。
Lai Day Refill Station | ライダイ リフィルステーション
日用品のリフィル(詰め替え)ステーションを置き、“習慣の変化”を提起する雑貨店。成分内容にこだわって選び抜かれたオーガニックシャンプーやシャワージェル、洗濯用洗剤などがラインナップ。高品質と洗練されたイメージによって、トレンドに敏感な層からも人気。
Lai Day Refill Station | ライダイ リフィルステーション
住所/Lai Day Refill Station, 47/1 Quoc Huong Street, Thao Dien Ward, District 2 Vietnam
TEL/+84 28 6270 2141
www.laidayrefill.com/
胃袋と感性を満たすホーチミンのレストラン&カフェ3選
新しい物語が始まっているホーチミンでは、ダイニングシーンでも開花。特に、伝統的なベトナミーズに多様な感性が和えられた、コスモポリタンなレストラン&カフェの人気はうなぎ上り。
Madame Lam | マダム ラム
緑豊かな高級住宅地タオディエンに佇む、コンテンポラリーなベトナム料理店。2023年にミシュランにノミネートした実力派だ。ベトナムの家庭に伝わるレシピに磨きをかけ、一層のうま味を加えた料理はどれも格別。意外な味が組み合わされた「ドラゴンフルーツサラダ」は絶品。コロニアル調の外観、木板で葺いた高い屋根など、レトロな雰囲気も楽しんで。
Madame Lam | マダム ラム
住所/10 Đ. Trần Ngọc Diện, Thảo Điền, thành phố Thủ Đức, Hồ Chí Minh 700000 Vietnam
TEL/+84 703 226 262
URL/madamelam.com/
Nha Hang Ngon | ニャハンゴン
市街地にありながら宮殿のような広い建物内に入ると、そこは食のパラダイス。ここがおもしろいのは、1つのレストランではなく、数々の名店が集結しているところ。“人気がなければ撤退!”というシビアなルールのもと、各店がしのぎを削って腕を振るうので当然味のレベルも上々。生春巻き、エビのミンチ、ヌードルスープなど、ご当地によって変わるベトナムの味も一気に楽しむのにもってこい。
Nha Hang Ngon | ニャハンゴン
住所/160 Pasteur, Bến Nghé, Quận 1, Hồ Chí Minh Vietnam
TEL/+84 28 3827 7131
URL/https://nhahangngon.com.vn/
L’Usine | ルージン
現在のホーチミンのカフェブームを牽引する名店。ヨーロッパとベトナムが融合した店内は、お洒落なローカルとビジターでいつも賑わう。ファッショナブルな小物が揃う、併設のセレクトショップも忘れずにチェックを。
L’Usine | ルージン
住所/24 Đ. Thảo Điền, Thảo Điền, Quận 2, Hồ Chí Minh 700000 Vietnam
TEL/+84 28 3898 9111
URL/lusinespace.com/
結論。ベトナムは完全パワーチャージできる国!
ハイセンスな進化を感じつつ、やっぱり昔ながらの雑然としたベトナムも感じたいもの。そんな時は、エネルギッシュな熱気が漂う「ベンタイン市場」へ。巨大迷路のような建物の中で、“ディスカウント交渉ありき”の買い物を楽しもう。ジャコウネコの糞から採取されるコーヒー豆「カフェチョン」など、珍しものに出会えるかも。
市場の中は熱気が漂い、はじめは店の人々の勢いに圧倒されるかもしれない。が、ベトナム語、英語、ちょっとの日本語をフル活用して喋りかけてくる彼らは、とても親しみやすい。根っからの朗らかさや、「楽しく生きたい」という楽観的な国民性に思わず心が和むほど。目まぐるしく街が進化する中で、人々の体温はちゃんと保たれているのを感じるだろう。
ベンタイン市場
住所/Ben Thanh, District 1, Ho Chi Minh City, Vietnam
見どころたくさんのホーチミンは、少なくとも1泊は滞在を。それでも帰国便は深夜発なので、まるっと2日は遊び尽くせる。ちなみに深夜となると、空港内のカフェが閉まっている時間。そんな時こそ、ベトナム航空のビジネスクラスの特典がありがたい。ラウンジとシャワーも使えるので、すっきりと汗を流して帰国の路へ。
最後に、機内で食べ忘れてはならないのが、ビジネスクラスでいただけるフォー。胃袋にやさしい夜食で旅を締めくくれば、幸せ気分は最高潮に。翌朝、スッキリとした目覚めで日本に到着。癒しと刺激を200%叶えたベトナムの休暇は、帰国後の日常を楽しむ糧となるに違いない。
取材協力/ベトナム航空 http://www.vietnamairlines.com/jp/ja/
Text:Yuki Miyahara