ファッションストーリー「お気に入りを相棒に、異国の地へ」 | Numero TOKYO
Fashion / Feature

ファッションストーリー「お気に入りを相棒に、異国の地へ」

ファッションとは単なる衣服ではなく、移り変わる人生の潮流とともに進化し、軸となるものを定義し、それらを受け入れ続ける自分探しの旅。直感を信じ、いま纏いたいものを手に取って、冒険の旅に出かけよう。(『Numero TOKYO(ヌメロ・トウキョウ)』2024年11月号掲載

トップ¥161,700 パンツ¥172,700 ネックレス¥143,000 シューズ¥161,700/すべてChloé(クロエ カスタマーリレーションズ)
トップ¥161,700 パンツ¥172,700 ネックレス¥143,000 シューズ¥161,700/すべてChloé(クロエ カスタマーリレーションズ)

クロエのクリエイティブ・ディレクター、シェミナ・カマリによる初コレクションは「直感、自由、本能的な女性のエネルギー」がテーマ。1970年代後半の大胆かつ自由なスタイルから着想を得つつも現代を反映し、未来への希望を表現。フリンジと軽やかなシフォンをドッキングしたインパクトかつ洗練されたパンツを主役に、ゴールドのスネークネックレスが輝く。

ドレス ロングジレ ブラ アンダーウェア すべて参考商品/Louis Vuitton(ルイ・ヴィトン クライアントサービス)
ドレス ロングジレ ブラ アンダーウェア すべて参考商品/Louis Vuitton(ルイ・ヴィトン クライアントサービス)

構築的なフォルム、テクニカルな素材、トロンプルイユプリント、ディテールに凝った装飾など、アーティスティック・ディレクターのニコラ・ジェスキエールのクリエーションが詰まったルックが揃った。ミラースパンコールが煌めくドレスに合わせたのは、ミリタリーカラーのロングジレ。壮大な自然を背景にクールな表情が引き立つ。

ドレス スカーフ ブーツ/すべてDel Core
ドレス スカーフ ブーツ/すべてDel Core

型にハマらない美を追求し続けているイタリア・ミラノ発のブランド、デルコア。イタリアのクラフツマンシップと精巧なディテールにフォーカスし、自然から着想を得て展開したコレクション。フィッシュネットドレスにワイルドな質感のニットを配すと、圧倒的な存在感が放たれる。ホワイトのワントーンカラーでクリーンな印象を残して。

コート スカート シューズ すべて参考商品/Ferragamo (フェラガモ・ジャパン)
コート スカート シューズ すべて参考商品/Ferragamo (フェラガモ・ジャパン)

服を纏うことが社会的慣習から解放された自由の象徴であり、自己表現の手段だった1920年代のファッションが軸となったコレクション。重厚でオーバーショルダーが印象的なコートに、レザーのフリンジが大胆に配されたスカートを合わせて、力強さとセンシュアルさを演出。バーガンディとブラウンのカラーパレットが秋の到来を感じさせる。

コート 参考商品/Loewe(ロエベ ジャパン クライアントサービス)
コート 参考商品/Loewe(ロエベ ジャパン クライアントサービス)

英国を代表するパブリックスクールのひとつ、イートン校のモーニングスーツやチッペンデールチェア、ロイヤルチェルシーの陶器のデザインなど、富と階級の象徴をコレクションで表現。ダブルのチェスターコートの襟に施されたのは、木製の彫刻。シンプルな中に繊細なクラフツマンシップが際立つ。

ケープ¥1,181,400(参考価格) サングラス¥58,300 ネックレス¥176,000/すべてChloé(クロエ カスタマーリレーションズ)
ケープ¥1,181,400(参考価格) サングラス¥58,300 ネックレス¥176,000/すべてChloé(クロエ カスタマーリレーションズ)

ギャビー・アギョンが設立したメゾンの原点に立ち返り、ナチュラルな美しさと自由でエネルギーのあるクロエ・ウーマンをインスピレーション源にコレクションを展開。やわらかなレザーケープに、ボリュームのあるゴールドネックレスが首元に華やかさをプラス。クラシックなシェイプのサングラスを纏って今の気分を盛り上げて。

コート ニット スカート すべて参考商品 ブーツ¥495,000/すべてFendi(フェンディ ジャパン)
コート ニット スカート すべて参考商品 ブーツ¥495,000/すべてFendi(フェンディ ジャパン)

伝統を継承しつつもパンク精神を持つ英国と自由なイタリア・ローマの融合。実用的でありながらもラグジュアリー、シンプルなのにプレイフルであるなどの二面性を表現し、モダンに落とし込んだ。優しく丸みを帯びたテーラリングが美しいコートにピンク色のフード付きニットをかぶり、ニーハイブーツを合わせると、強い個性が放たれる。

ボディスーツ¥181,500 スカート¥402,600 カフ¥275,000 グローブ 参考商品/すべてAlaïa(リシュモン ジャパン アライア)
ボディスーツ¥181,500 スカート¥402,600 カフ¥275,000 グローブ 参考商品/すべてAlaïa(リシュモン ジャパン アライア)

シンプルさと純粋さをテーマに展開されたコレクションのルックはすべてメリノウールの糸で作られ、アライアの本質に不可欠な曲線、輪をベースにメゾンのこだわりが詰められている。ボディスーツにレイヤードしたのは、ボリュームのある立体的なバブル。オールブラックのルックに負けないパワフルな個性を演出。

ジャケット¥550,000 スカート¥363,000 中に着たシャツ¥162,800 グローブ¥165,000 ブーツ¥368,500(すべて予定価格)/Miu Miu(ミュウミュウ クライアントサービス)
ジャケット¥550,000 スカート¥363,000 中に着たシャツ¥162,800 グローブ¥165,000 ブーツ¥368,500(すべて予定価格)/Miu Miu(ミュウミュウ クライアントサービス)

個々の瞬間をテーマに幼少期と大人の間のさまざまな瞬間、個性の成長を反映したコレクションからピックアップしたのは、コンパクトなトップにボリュームのあるバルーンスカート。クロップト丈の裾や袖から覗かせたシャツ、ロンググローブは、まさにレイヤードの妙。無骨な表情を作るワークブーツで絶妙なバランスが生まれる。

ジャケット¥671,000 イヤリング¥88,000/ともにSaint Laurent by Anthony Vaccarello (サンローラン クライアントサービス)
ジャケット¥671,000 イヤリング¥88,000/ともにSaint Laurent by Anthony Vaccarello (サンローラン クライアントサービス)

ブランドのシグネチャーのひとつである“トランスパレンシー”を再解釈し、シアー素材を起用したルックが多く発表された。得意とするビッグショルダーのジャケットに採用したのは、なめらかに体に寄り添うクレープジョーゼットの生地。今季のキーカーラーのひとつ、ベージュをピックアップして、新しい自分を見つけに行こう。

コート¥960,000 スカート¥640,000(ともに参考価格) ブーツ¥236,000/すべてDior(クリスチャン ディオール)
コート¥960,000 スカート¥640,000(ともに参考価格) ブーツ¥236,000/すべてDior(クリスチャン ディオール)

1960年代後半、女性の社会進出を背景にファッションに求められたのは再生産&量産可能なドレスを制作すること。複雑化し、変化し続けるダイナミックな時代に焦点を当てたコレクションは、日常でも体を締め付けることなく引き立てるルックが多く発表された。ゴールドボタンが光る上質なピーコートに、レザーのシューズでハードな一面を添えて。

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Photos:Maya Skelton Styling : Ashlee Barrett-Bourmier Hair : Jonathan Sánchez using Kevin Murphy Makeup : Mee Kee using Suqqu Model : Anita Pozzo at Canvas Management Producer : Casilda García López Casting Director : Anna Jozwiak Photo Assistant : Daniel Wallwork Styling Assistant : Erin Difford Edit & Text : Maki Saito

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2024.11.28 発売

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