吉沢亮が案内する、 ミス ディオールの世界 | Numero TOKYO
Beauty / Feature

吉沢亮が案内する、 ミス ディオールの世界

メゾンを象徴するフレグランスとして70年以上愛されてきたミス ディオール。その歴史と真髄に迫る「ミス ディオール展覧会 ある女性の物語」が今年6月〜7月の1か月間、開催され好評のうちに幕を閉じた。その会場の様子を吉沢亮がレポートする。(『Numero TOKYO(ヌメロ・トウキョウ)』2024年10月号掲載)

「部屋ごとに雰囲気が異なる空間で、ミス ディオールの世界の幅広さに驚かされました」と吉沢。ピンクのシフォンに包まれた部屋にはミス ディオールの香りを構成する、ジャスミンやローズなどの試香コーナーがあり、花々が香り立つファンタジーな空間に。中央には1949年に発表されたオートクチュール「Miss Dior」が飾られた。コート¥590,000 ベスト¥155,000 パンツ¥250,000 シューズ¥165,000/すべてDior(クリスチャン ディオール)
「部屋ごとに雰囲気が異なる空間で、ミス ディオールの世界の幅広さに驚かされました」と吉沢。ピンクのシフォンに包まれた部屋にはミス ディオールの香りを構成する、ジャスミンやローズなどの試香コーナーがあり、花々が香り立つファンタジーな空間に。中央には1949年に発表されたオートクチュール「Miss Dior」が飾られた。コート¥590,000 ベスト¥155,000 パンツ¥250,000 シューズ¥165,000/すべてDior(クリスチャン ディオール)

ミス ディオール パルファンは甘さと爽やかさがふわっと漂う洗練された香り

ミス ディオール誕生当時の香りをフランシス・クルジャンが再解釈した、新しい時代のシグネチャーフレグランス。フルーティなジャスミンが際立つグルマンなフローラルノート。ミス ディオール パルファン 35ml ¥13,200・50ml ¥18,040・80ml ¥23,100/Dior(パルファン・クリスチャン・ディオール) ※80mlは公式オンライン、ブティック限定
ミス ディオール誕生当時の香りをフランシス・クルジャンが再解釈した、新しい時代のシグネチャーフレグランス。フルーティなジャスミンが際立つグルマンなフローラルノート。ミス ディオール パルファン 35ml ¥13,200・50ml ¥18,040・80ml ¥23,100/Dior(パルファン・クリスチャン・ディオール) ※80mlは公式オンライン、ブティック限定

新ミス ディオール パルファンの誕生を記念して、6月から1カ月、東京で開催され好評のうちに幕を閉じた「ミス ディオール展覧会 ある女性の物語」。世界中を巡回してきたエキシビションに、ディオール ビューティー アンバサダーの吉沢亮が来場。「ミス ディオール」にまつわる美に触れてきた。

「リボンを象ったモダンな部屋があったり、壁一面に刺繍が施されたクラシカルな部屋があったり。部屋ごとにそれぞれ独自の世界観やテーマがあって、これまで鑑賞してきたどの展覧会とも違う、空間としての楽しさがあるのも印象的。どの部屋もそれぞれ変化があって素敵でした」

一歩足を踏み入れると、和紙などの素材を使った浮遊感のある不思議な空間が現れる。ナタリー・ポートマンが実際に「ミス ディオール」のコマーシャルフィルムで着用したオートクチュールドレスの数々とともに、高木由利子、荒神明香、江上越らの作品が展示された、本展でも人気の高かったセクション。
一歩足を踏み入れると、和紙などの素材を使った浮遊感のある不思議な空間が現れる。ナタリー・ポートマンが実際に「ミス ディオール」のコマーシャルフィルムで着用したオートクチュールドレスの数々とともに、高木由利子、荒神明香、江上越らの作品が展示された、本展でも人気の高かったセクション。

オートクチュールドレスやアーティストによる作品を展示した部屋、ミス ディオールの誕生に深く関わるアーカイブコレクション、歴代のフレグランスボトルなどが展示された部屋など、足を踏み入れるごとにユニークな世界観が楽しめる工夫が凝らされていた本エキシビション。

特に吉沢が時間をかけて作品をひとつひとつ見つめていたのが、イラストレーションの部屋。ピンクの濃淡が美しいドレープのような空間に飾られたのは、クリスチャン・ディオールの盟友ルネ・グリュオーと、現代のマッツ・グスタフソン、2人のイラストレーション作品だ。

「展示空間も素敵で、見たことのある作品もいくつか展示されていたので興味深く鑑賞させてもらいました」

クリスチャン・ディオールの愛犬ボビーの大きなオブジェが出迎える、遊び心のある部屋。ボビーは、限定フレグランスとして発売されるなどコレクターズアイテムとしてファンも多い。「部屋ごとにそれぞれ独自の世界観があって、空間としての驚きや楽しさがあるのも印象的でした」
クリスチャン・ディオールの愛犬ボビーの大きなオブジェが出迎える、遊び心のある部屋。ボビーは、限定フレグランスとして発売されるなどコレクターズアイテムとしてファンも多い。「部屋ごとにそれぞれ独自の世界観があって、空間としての驚きや楽しさがあるのも印象的でした」

ルネ・グリュオーは、クリスチャン・ディオールの盟友として50年にわたり数々のコラボレーションをしてきたイラストレーター。「ミス ディオール」ラインや「ニュールック」を象徴する「バー」スーツなどのイラストも手がけたことで知られる。アート愛好家で芸術家との親交も深かったクリスチャン・ディオールらしい一面を感じる展示だ。

吉沢亮とアートとの対面

「海外に行ったら著名な美術館に足を運ぶことも多いですし、アート鑑賞は好きです。でも、アートをどういう目線で見るのかって本当に人それぞれで、難しいなと思うことも正直あります。名画とされる作品を実際に見て『そんなにいいと思えない自分ってどうなんだろう』と思ったりすることもあります(笑)。歴史を知っているからこそ好きになれるものもあるし、感じ方は人それぞれだからこそ、自分がいいと思ったその感性や、作品から何かインスピレーションを得たときはそれを大事にしよう、と思います」

フランス人アーティストのエヴァ・ジョスパンによるミス ディオール パルファン限定エディションが飾られたスペース。聖堂を思わせるドーム型の空間の壁一面には、手作業による繊細な花々の刺繍があしらわれていた。「素敵な空間ですよね。クラシックでちょっと厳かな雰囲気があって」
フランス人アーティストのエヴァ・ジョスパンによるミス ディオール パルファン限定エディションが飾られたスペース。聖堂を思わせるドーム型の空間の壁一面には、手作業による繊細な花々の刺繍があしらわれていた。「素敵な空間ですよね。クラシックでちょっと厳かな雰囲気があって」

そして、アーカイブコレクションが展示される部屋を歩きながら感じたことを話してくれた。

「こうして歴代のミス ディオールのボトルを見ていると、デザインの細かい部分は変わってきたとしても、今も基本的な部分は変わっていないことに改めて驚きます。70年経ってもエッセンスは変わらない。ミス ディオールの存在の偉大さを感じます」

長きにわたり残っていく映像作品に多数携わっている俳優として、何か感じることはあっただろうか。

「僕は、自分のやりたいことをとことんやりたい人。自分がいいと思ったものには妥協しないと決めています。心から愛せる作品や芝居としっかり向き合っていくことは、今後も今までと変わらず大事にしながら、真摯にものづくりに向き合っていきたいです」



Photos : Shunya Arai Styling : Daisuke Araki Makeup : Uda Hair : Asashi Edit & Text : Naho Sasaki

Profile

吉沢亮Ryo Yoshizawa 1994年、東京都出身。俳優。映画『キングダム』『東京リベンジャーズ』をはじめ、NHK大河ドラマ「青天を衝け」(2021)の主演など話題作が続く。吉田修一の小説を李相日監督が映画化する『国宝』では主演を務める(25年公開予定)。

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