世界初の水中スパも!モルディブ屈指のスモールラグジュアリーリゾート「フヴァフェン・フシ」へ
都会の喧騒を離れ、自然あふれるリゾートで心身を癒したいなら「1島1リゾート」を掲げるモルディブを訪ねてみてほしい。26の環礁、1,192の島々からなるリゾートアイランドで、国内に約170あるリゾートはそれぞれに異なる特色を持つ。今回はモルディブのリゾート3軒を3回に分けてご紹介。第1回目はエクスクルーシブな滞在が叶う、大人のための5つ星リゾート「フヴァフェン・フシ」でのおこもり旅を紹介する。
全室に専属バトラーがつく夢の島「フヴァフェン・フシ」
インド洋に浮かぶモルディブへは、日本各地からの就航便も多く、トランジットもスムーズに叶うシンガポール航空を利用するのが便利だ。東京からシンガポールまでの飛行時間は約7時間、シンガポールからモルディブへの飛行時間は約4時間半。他社便の場合、夜着が多いため空港近くのマーレで一泊してから各リゾートへ移動する必要があるのだが、シンガポール航空を利用すればモルディブへの到着は午前中になるため、その日のうちに各リゾートへの移動が可能だ。シンガポール航空のビジネスクラスを利用した搭乗記もあるので、よろしければ参考にしてほしい。
北マーレ環礁にある「フヴァフェン・フシ」までは、空港からスピードボートで移動する。所要時間は約30分。専用ボートでの移動のため、待ち時間が少ないという利点がある。乗り物酔いしやすい方や特に5〜10月の雨季に訪れる場合は、酔い止めを飲んでおくことをお勧めしたい。
現地の言葉で「夢の島」を意味する「フヴァフェン・フシ」。リゾートに到着すると、クリアブルーの海とビーチの白砂が広がり、ウェルカムシャンパンが振舞われる。
このリゾートの特徴の一つが、自然の島からなる小さなプライベートアイランドということ。島の大きさは約150×350メートルで、歩いて10〜15分程度とちょうどいい大きさだ。
そしてもう一つの特徴が、全室に必ず専属バトラーが付くこと。「フヴァフェン・フシ」は全室にバトラーをつけたモルディブで初めてのリゾートでもある。リゾート内をいつでも専属バトラーが運転するバギーで移動できるため、今回のように雨季に利用する際も安心だ。
究極のラグジュアリーを追求した、全室プール付きの水上バンガローやパビリオン
客室は全室プール付きで、ヤシの葉で葺いた水上バンガローとパビリオンから選べる全46室。限られた客室数にすることで、全室バトラーつきなどエクスクルーシブな滞在を実現している。
今回宿泊したのは、2023年10月に一新されたばかりの水上バンガロー。「フヴァフェン・フシ」はバンガロー全室にプールを備えているが、これもモルディブで初めてだ。サンライズやサンセットを拝めるほか、デッキから直接海に入ることもできる夢のような造りとなっている。
130平方メートルにも及ぶ客室は、モルディビアンタッチを基調としながらもモダンでナチュラルなデザイン。リビングエリアの床の一部はガラスになっており、海を泳ぐ生き物たちを間近に見ることができる、いわば天然のアクアリウムだ。
客室はどのエリアからも海が見渡せるオーシャンビュー。特にバスタブの目の前は一面ガラス張りで、まるで海の上を浮遊しているかのようなバスタイムを過ごせる。
ファミリーなど大人数の利用であれば、デラックスビーチバンガローやパビリオンがおすすめだ。800平方メートルにも及ぶ広大な客室もあり、洗練された贅沢な空間で自分たちだけの時間を過ごせる。
イタリアン、フレンチ、日系など豊富なダイニングエクスペリエンス
リゾート内では豊富な食体験が叶う。テラス席も完備したオールデイダイニングの「Celsius」では、モルディブの味を取り入れた世界各国の料理を味わえる。
朝食では絞りたてのジュースやスパークリングワイン、ホームメイドのパンやアイスクリーム、新鮮なフルーツが揃うビュッフェとともに、アラカルトメニューからメイン料理を選べる。ツナカレーやマグロやタマネギ、ココナッツ、トウガラシを細かく刻んだマス・フニなど、モルディブの伝統的なローカル料理は一食の価値ありだ。
水上コテージの「RAW」では360度海に囲まれたロケーションで、100%オーガニックの食材を使ったローフードをビストロスタイルで楽しめる。
ジェットラグやデトックスなど各テーマが設けられたミックスジュースや、モルディビアンイエローツナを使ったセビーチェ、火を使わずエアドライしたピッツァなど、珍しい創作ローフードが目白押しだ。
ディナーでぜひ訪れたいのが、「RAW」に隣接するシグネチャーレストランの「SALT」。ペルーをはじめとしたラテンのひねりを加えた、モダンジャパニーズ居酒屋ダイニングだ。
刺身や握り、巻きロールにはモルディブ近海で獲れたリーフフィッシュやキハダマグロ、カツオなどを使用。ワサビや醤油だけでなく、チポトレマヨネーズやアボカド、エビフライを合わせるなど、世界で流行を見せるペルー風日系料理のニュアンスを感じる。面白かったのがデザートの「東京バナナ」。あの銘菓の味をより立体的に再現した一皿で、花椒をきかせたクリームとスポンジに、クリーミーなバナナカスタードとなめらかなチョコレート、トンカ豆のアイスクリームと柚子ジェルのハーモニーが楽しい。
よりスペシャルな夜を楽しみたいなら、モルディブ初の地下ワインセラー「VINUM」でいただく完全予約制のディナーを。水面下8メートルの円形の空間に6,000本にも及ぶワインボトルが並ぶ。
料理はフレンチファインダイニングスタイル。この日は特別メニューとして、シェフのスペシャルサラダやシーフードスープ、ラム肉にアカハタ、エビ、チキンを合わせたサーフ&ターフなどフレンチ出身シェフのイブラヒムさんの手腕が光る料理が並んだ。もちろんコース料理には、ソムリエの解説とともにワインをペアリングしてくれる。
このほかにも、モルディブで初めて屋外にピッツァの薪窯を設けたイタリアンレストランの「FOGLIANI’S」もあり、「フヴァフェン・フシ」では多彩な食体験が叶う。
まるで「見る瞑想」。世界初の水中スパで夢のようなリラクゼーションタイム
「フヴァフェン・フシ」を語る上で欠かせないのが、水深6メートルの場所にある世界初の水中スパ「SpaQuarium」だ。シグネチャーメニューの「Underwater Dream Spa」では、目の前を行き交う海の生き物たちを眺めながら、トリートメントを受けられ、さながら見る瞑想だ。
セラピストは全員、著名なマッサージ専門家ベアタ・アレクサンドロヴィッチ氏に師事。リフレクソロジー、ツボ押し、指圧のテクニックを組み合わせたトリートメントが心身を癒してくれる。
インフィニティプールやソルトバス、エクスカーションなども充実
このほかにも島内には非日常なリゾートステイを叶える施設やサービスが充実している。
ビーチはもちろん、夜になるとキラキラと輝くインフィニティプールも完備。ビーチ&プールバーもあるので、カクテル片手にビーチベッドでくつろいだり、夜は星空を眺めるのもいいだろう。
プールの奥にせり出したソルトバスの「Lonu Veyo」は、20分ほど浸かると肌に嬉しい効果が期待できるそう。
さらに豊富なエクスカーションもモルディブリゾートの魅力だ。「フヴァフェン・フシ」でも無料のヨガやシュノーケリングなどが日々開催されている。
長期滞在で運動不足を感じた際にありがたいジムも、全面オーシャンビューとリゾート仕様。このほか、敷地内には医務室も常設されているなど、万全の体制が敷かれている。
マーレから近い自然派リゾートで、オーセンティックでナチュラルな魅力にあふれる「フヴァフェン・フシ」。客層も落ち着いた大人たちが多く、静かにラグジュアリーなリゾートステイを楽しみたい人にはイチオシのリゾートだ。
フヴァフェン・フシ(Huvafen Fushi)
住所/Nakachchafushi North Malé Atoll, 08390 モルディブ
TEL/+9606644222
URL/www.huvafenfushi.com/
取材協力:モルディブ政府観光局 visitmaldives.com/en
モルディブ政府観光局日本事務所公式Instagram @visitmaldivesjapan
Photos & Text : Riho Nakamori