心を満たす クワイエットラグジュアリーな生き方 vol.2 加藤順子
クワイエットラグジュアリーを体現するような装いに身を包み、誰もが憧れるようなスタイルで暮らす女性たち。その美意識の高さとセンスはどのように養われるのだろう。これまで影響を受けてきたものや、いま気になるものを聞けば、知られざる素顔が見えてくる。vol.2は加藤順子さんにインタビュー。(『Numero TOKYO(ヌメロ・トウキョウ)』2023年11月号掲載)
加藤順子
等身大の価値観と審美眼で自分だけの道を切り開く
歯科医師として働きながらインフルエンサーでもあり、パーソナリティやライフスタイルは常に注目の的となる。
「アバンギャルドに生きてみたい、思い切った自己表現をしたいと日頃から思っています。もともとインテリア関係の仕事をしたいと思っていたくらい内装にこだわりがあります。なのでファッションは、いかに自分好みの整然とした空間にマッチするかを重視します。感覚的には、家が一番大切で、核となるアウターのような存在ですね」
いわゆるコレクションブランドを購入し始めたのは、意外にもここ数年のこと。理想の形に向けて投資を続けてきた家やインテリアがようやく整ってきたため、ファッションにもエネルギーを注ぐようになった。トレンドの文脈にとらわれすぎない独自の視点、価値観に彼女らしさが垣間見える。
「最近、注目しているのはハーセンスという中国のランジェリーブランド。直接コンタクトをいただいて知ったのですが、アジアンフィットで着心地が良く、デザインも素晴らしい。ランジェリーといえばヨーロッパと思いがちですが、彼らの思想や世界観を中国でやる心意気に感銘を受け、応援したいと思いました。もはや推し活の域です」
身につけるものは、良い素材なことはもちろん、着て納得ができる仕立ての良さで購入を決める。ほとんどの洋服はネットで購入し、気に入ったブランドは買い続けているのだそう。
「ウクライナ発のブランド、ベブザやアナ オークトバーも好きですね。戦争が始まる前から、シルクのドレスを愛用していましたが、今はさらに応援したいという気持ちが高まって、気合を入れて購入しています。彼女たちが作る洋服から自信をもらってきたので、購入して着用し、SNSで紹介して周知することで少しでも支援したいんです」
幼い頃から香り付きのものが大好き。生活の余剰をもっと楽しみたいという思いから、フレグランスプロダクト「AMAL」をローンチ。即完売し、自身の会社も設立。「今後はオーラルケアの商品開発をしてみたいです」
Text:Aika Kawada Edit:Chiho Inoue
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