渋谷を一望&シティカルチャーを体感する新ホテル「ホテルインディゴ東京渋谷」 | Numero TOKYO
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渋谷を一望&シティカルチャーを体感する新ホテル「ホテルインディゴ東京渋谷」


2023年8月29日、渋谷駅から徒歩5分ほどの場所に新たに開業した大規模複合施設「道玄坂通/dogenzaka-dori」の上層階に、ライフスタイル・ブティックホテルブランドの「ホテルインディゴ東京渋谷」がオープン。2020年に開業した「ホテルインディゴ箱根強羅」、2022年春に開業した「ホテルインディゴ軽井沢」、「ホテルインディゴ犬山有楽苑」に続き、国内4軒目の「ホテルインディゴ」ブランドホテルとなり、首都圏では初めての誕生となる。渋谷の歴史やカルチャーをデザインやサービスに反映させた、新ホテルを紐解いていく。

渋谷の歴史やカルチャーを昇華させた「ホテルインディゴ東京渋谷」


IHG ホテルズ&リゾーツが、開業予定を含め世界各地に270軒を展開する「ホテルインディゴ」。その街の個性とその土地ならではの歴史やカルチャーを、ホテルのデザインやアートのほか、ストーリーテラーなサービスなどに反映させ、ホテル体験を通してその土地にある「ネイバーフッドストーリー」をゲストに届けるライフスタイル・ブティックホテルブランドとなっている。


「ホテルインディゴ東京渋谷」のネイバーフッドストーリーは「個性と色が混在し変化するジャングルシティ」だ。生命体のように、時代と共に変化し続ける渋谷の街の個性を、クリエイティブに表現し、渋谷ならではのストーリーを世界に発信していく。

たとえば12階のレセプションエリアには、渋谷の豊かなファッションカルチャーをテーマにしたデニム、レザー、パターン、ベルトといったマテリアルを組み合わせたアートワークがある。


ホテルの至るところに織り込まれている直線的なデザインは、渋谷スクランブル交差点をモチーフにデザインされたものだ。


また、スタッフのユニフォームの一部は、渋谷キャットストリートに構えるファッションブランド「COTÉ MER」が制作。「変化し続ける渋⾕の街」を表現したメインエントランスのウォールアートにも呼応するような、素材のコラージュが目を引く。さらにミクソロジストは同じく渋谷キャットストリートにある「THE FAT HATTER」の⼈気シリーズのハットを着用するなど、渋⾕のカルチャー、ファッションをリスペクトしていることが窺える。

渋谷スクランブル交差点や富士山、東京スカイツリー(R)を望むパノラマビューの客室

KING PREMIUM HIGH FLOOR CORNER ROOM
KING PREMIUM HIGH FLOOR CORNER ROOM

計272室の客室は17〜30平米で、13階から28階までの高層階に位置する。注目は、渋⾕スクランブル交差点を喧噪の上空から眺めることのできる「プレミアムルームキングベッド スクランブルビューバスタブ付き 高層階」だ。

晴れた日には富士山や東京スカイツリー(R)などのパノラマビューを望むことができる「プレミアムルームキングベッド コーナールーム 高層階」も人気。どの客室も渋谷の上空で寝そべるような感覚を味わえるはずだ。

客室は、渋谷の音楽文化にインスパイアされたデザインで統一。渋谷が世界有数のレコードの街であることにちなみ、レコード盤をイメージしたベッドサイドランプや、レコード収納をイメージした棚などがあり、部屋ごとに異なるレコードジャケットもディスプレイされている。

音楽好きであれば、レコードプレーヤーやレコードを無料でルームサービスしてもらうのもいいだろう。

また、ホテル共用部だけでなく、客室にもいくつかのハチ公モチーフが隠れているので、宝探しのように探す楽しみもある。

渋谷随一の眺望で、ローカル食材×インターナショナル料理を味わえる「Gallery 11」

ホテルのメインダイニングである「Gallery 11」も、渋谷の「今」を感じられるアート、音楽、カルチャーで溢れている。こちらはビジター利用も可能だ。

レストランの屋内エリアは、まるでアートギャラリーの中で食事をしているような気分になれるテーブル席や、ダイナミックなオープンキッチンが目の前に広がるおまかせカウンター、ミクソロジストが考案したこだわりのカクテルが楽しめるバーラウンジで構成。複数の日本人アーティストが手がけた、渋谷の雑踏や音楽を表現したアートワークが各所に見られる。

そして注目は、渋谷の街を一望できる開放感あふれる全60席の広大なルーフトップテラスだ。活気ある都市開発が進む街の様⼦から、緑あふれる代々⽊公園まで、渋⾕のさまざまな側⾯を眺めながら、クリエイティビティ溢れる料理やカクテルに酔いしれるのもいいだろう。

「Gallery 11」のおまかせカウンター越しにピースサインをしているエグゼグティブシェフのダビデ・ディ・ディオ氏
「Gallery 11」のおまかせカウンター越しにピースサインをしているエグゼグティブシェフのダビデ・ディ・ディオ氏

「Gallery 11」でエグゼクティブシェフを務めるのは、イタリアにて⾃⾝のレストランを運営した後に「マンダリン オリエンタル 東京」内のイタリアンレストラン「ケシキ」にてスーシェフを務めた経歴を持つダビデ・ディ・ディオ氏。渋谷からインスピレーションを受け、日本のツイストを効かせたインターナショナル料理を生み出している。

右手前から時計回りに「ラムパイ」¥2,310、「ししとうとブロッコリーの餃子 4ピース」¥1,870、「サツマイモコロッケ 2ピース」¥880、「渋谷カプレーゼ」¥2,310
右手前から時計回りに「ラムパイ」¥2,310、「ししとうとブロッコリーの餃子 4ピース」¥1,870、「サツマイモコロッケ 2ピース」¥880、「渋谷カプレーゼ」¥2,310

例えばディナーのアラカルトメニューには「SHIBUYA CHEESE STAND」のブッラータチーズにチリポン酢、ガーリックチップをトッピングした「ししとうとブロッコリーの餃子 4ピース」(¥1,870)や、同じく「SHIBUYA CHEESE STAND」のモッツァレラチーズにハラペーニョやコリアンダーサラダを合わせた「渋谷カプレーゼ」(¥2,310)など、ローカル食材を使いながら、オリエンタルでオリジナリティあふれる料理がラインナップする。

左手前から時計回りに「チキンとサルシッチャのタジン」¥3,080、「ズッキーニムサカ」¥3,080、「ブイヤベース」¥3,410
左手前から時計回りに「チキンとサルシッチャのタジン」¥3,080、「ズッキーニムサカ」¥3,080、「ブイヤベース」¥3,410

メインディッシュも山羊のミルクを使ったゴートチーズにヴィーガンボロネーゼを合わせた「ズッキーニムサカ」や、地中海で親しまれている唐辛子ベースのハリッサソースを使った「チキンのサルシッチャのタジン」など、中東や地中海などの食文化を取り入れた料理が並ぶ。

「“渋谷スクランブル”ハニートースト」を含む朝食の一例
「“渋谷スクランブル”ハニートースト」を含む朝食の一例

朝食はセミブッフェスタイルだ。インターナショナル料理をベースに、和⾷・洋⾷、ベジタリアンメニューなどが揃うコールドミールやペストリーなどはブッフェスタイルで、メインディッシュは出来立てをテーブルサーブしてもらえる。メインディッシュはキューブ型の食パンをこんがりと焼き、スクランブルエッグにトリュフをトッピングし、キノコソースをまわしかけた「“渋谷スクランブル”ハニートースト」や、北アフリカを中心とした中近東で親しまれているトマトとスパイスを使った卵料理の「シャクシュカ」や、日本らしい「チキンラーメン」「焼き魚」など多国籍なメニューが揃う。

「アフタヌーンティー」一人¥4,620、税込・サービス料別、写真は二人分
「アフタヌーンティー」一人¥4,620、税込・サービス料別、写真は二人分

「Gallery 11」はペストリーのクオリティも高いことを、クリエイティブなアフタヌーンティーで体感できるはずだ。ペストリーシェフの後藤康敬氏はローマ最高峰のレストランで修業を重ね、帰国後は都内レストランでスーシェフを務めた経験を持つ。アフタヌーンティーは、スイーツやセイボリーを渋谷のストリートカルチャーを想わせるスケートボードに載せたフォトジェニックな内容で、見た目と味に意外性がありつつも、細部までこだわり尽くされた繊細な味わいが魅力だ。ホテルオリジナルブレンドのスペシャルティコーヒー「HITS(ヒッツ)」や「Brew Tea」の香り高い紅茶セレクションをドリンクとして味わえる。

右手前から時計回りに「メアリー&ハチ公」¥1,650、「ハチ香」¥1,870、「マンハッタン、スパン」¥1,760、「HITS エスプレッソマティーニ」¥1,760、「渋生 YEAST DIVERSITY ALE」¥1,540、別途サービス料13%加算)
右手前から時計回りに「メアリー&ハチ公」¥1,650、「ハチ香」¥1,870、「マンハッタン、スパン」¥1,760、「HITS エスプレッソマティーニ」¥1,760、「渋生 YEAST DIVERSITY ALE」¥1,540、別途サービス料13%加算)

ミクソロジストが手がけるアルコールメニューも、渋谷らしさが光る。ネイバーフッドカクテルと題された4つのシグネチャーカクテルは、8種類の香りとハチ公をかけたジンベースの「ハチ香」や、渋谷の老舗レコードショップをイメージした「マンハッタン、スパン」、ホテルオリジナルブレンドのコーヒー豆を使った「HITS エスプレッソマティーニ」など創意工夫に溢れている。

キュートなハチ公ワッフルが名物のネイバーフッドカフェ「Shibrewya」

道玄坂小路に面するホテルのメインエントランスとなる3階には、ネイバーフッドカフェ「Shibrewya(しぶるや)」がある。二面ガラス張りの明るい雰囲気のカフェで、電源やWi-Fiも完備。ここでは「ONIBUS COFFEE」より提供されるホテルオリジナルブレンドのスペシャルティコーヒーや、「コエドブルワリー」が手がける渋谷限定ビールの「渋生」などのアルコール類、軽食を味わえる。

「ハチ公ワッフル」テイクアウト¥888、イートイン¥904
「ハチ公ワッフル」テイクアウト¥888、イートイン¥904

シグネチャーフードの「ハチ公ワッフル」は、お土産にも喜ばれそうなキュートな見た目だ。自家製の焼き立てワッフルにミカンとショウガのコンフィと、ヘーゼルナッツガナッシュクリームをサンドした、ボリュームがありつつも上品なスイーツとなっている。

ちなみに「ホテルインディゴ」では快適な滞在だけでなく、街そのものの魅⼒を街といっしょに発信し続けることをコンセプトとしており、ローカルのおすすめスポットをまとめたオリジナルマップを配布している。「ホテルインディゴ東京渋谷」の場合は客室のテレビ画面から手持ちのスマートフォンでQRコードを読み込むことで、オリジナルマップを閲覧することができるので、知られざる街の魅力を発掘するのに役立つはずだ。

進化を続ける渋谷という街の歴史や文化を、滞在だけにとどまらないさまざまな体験を通じて感じられる「ホテルインディゴ東京渋谷」。東京や渋谷へ観光に訪れる人だけでなく、渋谷のことをよく知る人でも新たな発見があるはずだ。

ホテルインディゴ東京渋谷
住所/東京都渋⾕区道⽞坂2-25-12

TEL/03-6712-7470(代表)
URL/www.ihg.com/hotelindigo/hotels/jp/ja/shibuyaku/hndsh/hoteldetail

 

Photos & Text: Riho Nakamori

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