ショートステイで美食とアートを満喫するなら香港へ! 〈前編〉最新グルメレポ | Numero TOKYO
Life / Travel

ショートステイで美食とアートを満喫するなら香港へ! 〈前編〉最新グルメレポ

アートをたっぷり見てインスピレーションを蓄えたい、旅先ではとびきりおいしいものを食べたい、でも忙しくてあまり休みが取れない……。そんなNumero読者におすすめしたい旅先は、片道5時間で行くことができ、食欲も芸術への好奇心も満たすことのできる香港! 香港の観光を知り尽くす香港政府観光局がおすすめする、いま行くべき香港のアートスポットやグルメとは? エディターKが体験してきた。前編は香港の中心地、セントラルのグルメをレポートする。

1.ホーランジェン

“いま”の香港を知るクラフトビールとローカルグルメ
ウィンダムストリートに位置するホーランジェンは、感度の高い地元の若者が友達や同僚と利用するガストロパブ。2023年8月時点では12種のタップビールと13種のボトルビールがラインナップされており、いま香港で盛り上がっているクラフトビールを存分に楽しむことができる。この日のスタッフのおすすめ、オー・ビアHKのピーチサワーエールはフルーティーでしっかり桃の味がしながら、程よい酸味が爽やかで、料理にも合う至福の一杯だった。料理は、広東料理を現代風にアレンジした創作料理が中心。たとえば香港グルメの定番である甘いチャーシューは爽やかなパイナップルとカリカリ、アツアツの揚げパンにオンされ、まるでスイーツのよう。ネオンサインを飾ったインダストリアルな店内もおしゃれで、香港のローカルな雰囲気を感じるなら、ぜひ訪れたいお店だ。

何蘭正 Ho Lan Jeng
ホーランジェン
住所/2/F, LKF29, 29 Wyndham Street, Central
営業時間/日〜木12:00-22:15、金・土12:00-27:00
HP/https://inline.app/booking/ho/lanjeng
Instagram/@holanjeng

2.ザ・チャイニーズ・ライブラリー

中国のさまざまな地方料理を味わう
旧中央警察署、中央裁判所、ヴィクトリア監獄元警察署兼刑務所といった170年以上の歴史を持つ建物をリノベーションした文化施設、大館。そのなかに入居するレストラン、ザ・チャイニーズ・ライブラリーは四川、上海、広東、珠江など、中国の地方料理の歴史にリスペクトを表したエレガントな料理を提供する。黒トリュフ香るプリプリの海老蒸し餃子やラクサスープが閉じ込められた小籠包などの点心が絶品。また、5種の自家製ソースで味わう北京ダックやさまざまな辛味が次々と押し寄せる四川風ハタのチリスープなど、中華圏に来たならならぜひ食べておきたい本場のクラシカルなごちそうを心ゆくまで堪能できる。

The Chinese Library
ザ・チャイニーズ・ライブラリー
住所/1/F, Block 1, Tai Kwun, 10 Hollywood Road, Central
営業時間/ランチ月〜金12:00-15:00、ブランチ土・日・祝11:00-13:00 & 13:30-16:30、ディナー月〜金18:00-22:30、土・日・祝18:30-22:30
HP/www.chineselibrary.com.hk
Instagram/@thechineselibrary

3.タヴィ

旬の和食材をフレンチスタイルで。いま最も行くべき名店
クイーンズロードの人気ホテル、ザ・ポッティンジャーの2階に店を構える「タヴィ」は日本人の佐藤秀明がシェフを務める人気店。佐藤シェフは日本でフレンチの名店「エルミタージュ ドゥ タムラ」、ミシュラン三ツ星の日本料理店「龍吟」で経験を積み、香港の「天空龍吟」のヘッドシェフを経て2015年に「タヴィ」をオープン。フランス料理をベースにしながら、旬の和の食材を用いた創作料理を提供している。日本の食材をなぜわざわざ香港で食べなければいけないのか−−。それは佐藤シェフの料理を一口食べればわかるはず。例えば歯ごたえはあるのに舌の上でとろけるナスのマリネ。毛蟹をとうもろこしの芯にしてケイジャンスパイスを使ったバターソースと組み合わせる発想。飴細工のドームに閉じ込めた美しい桃のコンポートとそこに添えられた香港ならではの桃の樹液のゼリー。いずれも佐藤シェフのフレンチと日本料理の経歴と、インターナショナルな香港の地が生み出した唯一無二の味なのだ。2023年、ミシュランガイド三ツ星も獲得し、ますます予約が取りづらくなった本店。タヴィの予約が取れてから香港行きを決めるのもいいかもしれない。

ta vie 旅

タヴィ
住所/2/F, The Pottinger Hong Kong, 74 Queen’s Road Central, Central
営業時間/18:00-22:00(20:00ラストオーダー)
定休日/水
HP/www.tavie.com.hk
Instagram/@ta_vie_hk

【番外編①】キャセイパシフィックの「ザ・ヌードル・バー」

搭乗寸前まで香港グルメを食べつくそう
おいしいものがあふれる香港。「あれを食べ忘れたな…」「これも食べたかったな…」と思い残しのある方に朗報! キャセイパシフィックのビジネスクラスのラウンジ「ザ・ウィング」には、担担麺や叉焼包(チャーシューバオ)、今人気のトリュフきのこまんじゅうまで、香港の名物をバラエティ豊富に揃えており、飛行機に乗る寸前まで香港のグルメを味わい尽くすことができる。

The Noodle Bar
ザ・ヌードル・バー
場所/「ザ・ウイング」ビジネスクラスラウンジ内
営業時間/5:30から最終出発便まで
HP/www.cathaypacific.com/cx/ja_JP/destinations/lounges/hong-kong-international-airport-lounges/the-wing.html

番外編②キャセイパシフィックの「ザ・ピア」ファーストクラスラウンジ

ラグジュアリーな空間でくつろぎのひとときを
旅の疲れを少しでも残したくないあなたは、ぜひキャセイパシフィックのファーストクラスラウンジ「ザ・ピア」へ。充実したアラカルトメニューを楽しめるダイニング、旬のフルーツやケーキが用意されたパントリー、世界各国のワインが取り揃えられたバーがあり、ゆったりと食事楽しむことができる。キャセイパシフィックの名物だというノンアルコールカクテル「キャセイディライト(写真右下)」はキウイのフレッシュな酸味が爽やかな一品。このラウンジのほかに機内でもオーダーできるそうなので、ぜひどこかで試してみてほしい。ザ・ピアの空間デザインは、ロンドンのデザイン集団スタジオイルゼ(studiollse)が手がけているそうで、ラグジュアリーでありながら落ち着いていて、上質なホテルのスイートルームに滞在しているかのようにリラックスすることができる。

ザ・ピア
場所/アクセス:63番ゲート付近
営業時間/5:30-00:30
HP/www.cathaypacific.com/cx/ja_JP/destinations/lounges/hong-kong-international-airport-lounges/the-pier-first.html

取材協力:香港政府観光局

Profile

金原毬子Mariko Kimbara エディター。2017年扶桑社に入社し営業職を経て、19年『Numéro TOKYO』編集部に異動。主に人物取材やカルチャー、ライフスタイルなどの特集や連載「開けチャクラ! バービーのモヤモヤ相談室」、くどうれいんと染野太朗の短歌連載「恋」、松岡茉優の書籍『ほんまつ』などを担当。音楽、ラジオ、ポッドキャストが好きで片時もヘッドフォンが手放せない。

Magazine

JANUARY / FEBRUARY 2025 N°183

2024.11.28 発売

Future Vision

25年未来予報

オンライン書店で購入する