偏愛スカーフ物語 vol.2 スタイリスト 清水奈緒美 | Numero TOKYO
Fashion / Feature

偏愛スカーフ物語 vol.2 スタイリスト 清水奈緒美

たった一枚の布。その図柄や色、素材によって表現できる世界観の奥深さと、多様性、そして機能性。シンプルでありながら、一言では語りつくせない魅力で愛されているスカーフ。十人十色の物語を探るべく、愛用品を見せてもらった。(『Numero TOKYO(ヌメロ・トウキョウ)』2023年9月号掲載)

清水奈緒美|スタイリスト

無地の潔さにも絵画のような柄にも魅了されて

「エルメスのカレは、夏は日よけに、寒い季節はマフラー代わりに。纏うもので気分を変えられ、折りたためば小さなバッグにすんなりと入り、旅先では風呂敷きがわりにも。季節を問わず、いかようにも使えるので必需品です。無地のシルクスカーフがあったらいいなとずっと思い描いていたので、ジャカード織りの単色(写真左)が発売されたときは、買いに走りました。

もう一枚は、大好きな祖母のワードローブで見つけて受け継いだもの(写真右)。眼光鋭い猫たちですが、首に巻くと不思議と馴染み、顔まわりに縁取りの赤が効いて、ベーシックな装いがほどよく華やぎます。最近は写実的なものをあまり見かけないのですが、幾重にも重なった美しい筆のタッチに、いまあえて惹かれます」

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Photos:Kouki Hayashi Edit & Text : Aika Kawada

Profile

清水奈緒美Naomi Shimizu ファッション誌の編集者を経て、2010年よりスタイリストに。モード誌を中心に広告、アーティストのスタイリングなどを手がける。上質なものを見極める審美眼で、ハイジュエリーやバッグ、スカーフに造詣が深い。シックな私服のファンも多い。

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