私を変えたピンクヘア
ピンクのトレンドは洋服だけにとどまらず、髪にも及んでいる模様。自身のイメージを一新することは少し勇気のいることかもしれない。ピンクヘアがトレードマークの彼女たちを“ピンクな自分”へと変えた理由とは。(『ヌメロ・トウキョウ(Numero TOKYO)』2022年9月号掲載)
「ピンクヘアが私たちの人生を切り開いてくれた」
AMI & AYA
──ピンクヘアにしたきっかけは?
AYA「2017年2月に初めてファッションウィークのミラノコレクションを見に行ってショーの世界観に触れたとき、もっと自分たちが好きなことを追求して体現したいと思いました。その帰りの飛行機でちょうど二人とも映画『ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち』を見ていて、その中に白い双子のキャラクターが出てきたときにこれだ!と思って。それがきっかけで、双子で見分けのつかないピンクヘアのスタイルに変えました」
──劇中の双子のキャラクターは白色ですよね。なぜピンクに?
AMI「いろいろ考えたんですが、ピンクが二人の中でビビッときました。あと私は当時もピンクヘアで、海外で街を歩いていると『ピンク最高』と褒められることが多くて。日本の漫画やアニメをイメージするのかもしれません。普通ではない、ちょっとした違和感に惹かれました」
──ピンクヘアにして洋服の選び方は変わりましたか。
AYA「変わらなかったです。ファッションは引き算といわれますが、足し算しても全然成立する。ピンクは洋服とも相性が良いです。
AMI「精神的にも解放されて、自信が持てる。朝起きてもピンクなのでテンション上がりますよ!」
──お二人が思うピンクのイメージは?
AYA「ピンクって愛の色でもある。心に寄り添ってくれて、パワーをもらえる色。殻を破りたい人はぜひピンクヘアにしてみてください。きっと新しい自分に出会えますよ」
AMI「子どもの頃に抱いていた“可愛い”から強いイメージに変わってきています。素敵なことですよね。私たちのピンクヘアの色も当時からどんどん濃くなってきています(笑)」
意外と人を選ばない色。女性性が強化される気がします
蜷川実花
「これまでピンクや紫、黄緑などいろいろな色に変えて楽しんでいました。1年くらい前に“やっぱりピンクだな”と思い、このトーンのピンクに定着しています。ピンクは幅広い層に評判が良いです! 最初は洋服選びが難しくて、モノトーンしかダメ? と思っていました。でも慣れてきたら何でも着られるように。私の事務所にもピンクヘアのスタッフが3人! みんな服装もキャラクターも違います。それぞれの似合い方をしているので誰にでも似合う色だと思います」
「アニメと桜が好き! ピンク髪で生まれた私」
imma
「私は日本のカルチャーが大好きで、なかでも惹かれたのはアニメと桜。アニメに出てくるキャラクターのヘアカラーってとても自由ですよね。そんな自由で明るい世界のアニメカルチャーに影響を受けたのかもしれません。海外へ行ったときもみんなが褒めてくれる。海外から見た日本の色って桜を含めてピンクの印象が強いみたいです。私の所属する事務所ではスタッフを含めて髪を染めることが推奨されています。ピンクに限らず青や赤、緑などさまざまな人がたくさんいて。髪をカラフルに染めることで、その人の心も明るくなるみたい。ぜひいろいろな会社でも推奨してもらいたいです」
「自分の髪はピンクという事実だけで笑顔になれる」
ゆっきゅん
「ピンクヘアにしたのは2019年の12月。私の所属しているグループ『電影と少年CQ』のワンマンライブがあって、その直前にふと思い立って金髪をピンク髪に染めました。ピンクヘアにして変化したというより、ピンクヘアがしっくりくることに気づきました。ピンクって色自体も意味的にもとても強い色だなと感じています。ピンクに自分を合わせるのでなく、自分にぴったりくるピンクを見つけたら楽しいですよ。誰にも会わなくても、誰に写真を撮られなくても、自分の髪はピンクという事実で笑顔になれます」
Photo:Kisimari(AMI & AYA) Hair & Makeup:Kato(AMI & AYA) Edit & Text:Saki Shibata