ファッションストーリー「今感じたい、あの頃のプレイフルモメント」
さまざまな時代の熱気を感じさせるトレンドを反映させて、リラクシングな今の雰囲気を融合した2022年スプリングコレクション。ミニスカートなど、昨年からじわじわと盛り上がりを見せている Y2Kムードに合わせて、マリオ・クロエスが2人のモデルを撮り下ろした。(『Numero TOKYO(ヌメロ・トウキョウ)』2022年3月号掲載)
that time in 2000s
クリーンミニマムをオプティミスティックに描く
60sのスリムルックを彷彿とさせたディオールのコレクションならではの、ブラとAラインのスカート。グラフィックデザイナーのアンナ・パパラッツィにインスパイアされたカラーリングを使用した迷彩柄が、煌めくスパンコールで表現された。シルバー×ネオンイエローの、フューチャリスティックなシューズにも注目したい。
グライドするムーブメントを感じて
70年代のディスコ全盛期を彷彿とさせる、フェンディのスーツパンツ。「FF」ロゴでコンバインされたブラとピンクサテンのパンツで当時を感じながら、より洗練されたリラクシングな着心地を堪能したい。
リバイブするレッドに魅せられて
バレンシアガのオーバーサイズのレッドパーカ。これ一枚で様になるのは、構築的なデザインゆえ。春先を暖かく彩ってくれる。
スーパーモデルなミニ丈が熱い、90sムード
ミニスカートとピンクのツイードで、一気に90年代のあの熱気を呼び起こしてくれるシャネル。あの頃よりもルーズなシルエットと、バックレングスを長くしたスカートで今風に仕上げた。中に着たクロップド丈カーディガンからはミニマムさも感じられる。また、マルチカラーのボーダーストライプに、ロゴがプリントされたミニドレスはマリンな雰囲気も漂う。
ビタミンカラーと幾何学が交差するラフシック
イントレチャートをリブニットで表したボッテガ・ヴェネタらしい斬新なデザインのテニスドレスとロングスリーブトップ。ライムイエローベースにグリーンのラインが入った、フレッシュカラーとエフォートレスなシェイプを春らしく楽しみたい。
肌見せを存分に楽しむニュールック
グレーのトップ&スカートを、エッジを効かせて無駄を削ぎ落としたミュウミュウ。切りっぱなしのカッティングから、ライニングやアタッチされたブラ、ポケットを絶妙な具合で覗かせて。ローファー風のスリングバックできちんと感をプラス。
コンテンポラリーなカウガール
ロングフリンジが施されたシアードレスを、アニマルパターンのスカートにレイヤードしたルックはバーバリーから。クリーンに華やかさを纏う、今っぽいY2Kを体現して。
ラグジュアリーを効かせたカジュアルスタイル
デニムスカートのポケット部分にレザー、ボタンにジュエリーをあしらったルイ・ヴィトン。デイリーな装いをラグジュアリーにアップデートさせた身軽なリアルクローズこそ、春に纏いたいファッション。
絶妙にバランシングするベルベットと肌見せ
マスタードイエローのブラとブラウンパンツのベルベットが、サンローランらしい艶シックを演出する。ヴィンテージライクなバックルが施されたベルトと合わせて、スタイリッシュなパリジェンヌになりきりたい。
Photos:Mario Kroes Styling:Carolina Orrico Hair:Ashley Hall Makeup:Dana Delaney Manicure:Riley Miranda Model:Laura Love at Vision LA Amélie Tremblay at The Lions Edit & Text:Midori Oiwa