ファッションストーリー「ファッションタロットの世界へようこそ」
煌めきやフリル、レースといったドレスやパーティルックのような華やかさが集結した2022年リゾートコレクション。徐々に以前のまさにザ・ファッションの息を吹き返そうとしている今季のスタイルをタロットカードのお告げにのせて。(『Numero TOKYO(ヌメロ・トウキョウ)』2021年1・2月合併号掲載)
fortune in your hands
Temperance.
ありのままの姿と調和させるエレガンス
オリンピアの女神さながらに纏う、ピュアな純白チュールのフリルドレス。マリア・グラツィア・キウリがムッシュ ディオールに捧げるオマージュで、ネックにあしらわれたスワンのヘッドが神話のようなムードを増す。Judgement.
天使が合図で降らすハッピーを受け止めて
まるで天使のように、ボディにそのままビジューを纏っているかのような、ミュウミュウのボディタイツ。インパクトある煌めきで、幸運体質になれそう!?
The Hermit.
インテリジェントに振る舞う優美さ
フリルカラーがあしらわれたベロア素材のドレス。繊細に編まれたニットケープを羽織れば、ポエティックで知的な女性像を体現できる。ガブリエル・シャネルと親交が深く、劇作家や映画監督としても活躍したジャン・コクトーに想いを馳せて。
The Empress.
大胆なプリントを自信に満ちた佇まいで装う
レッドをベースに着ているだけで気持ちを上げてくれるような明るいカラーにマーブリングされたボウタイドレス。フェンディの引き継ぐローマの威厳が、キム・ジョーンズらしいエレガンスにアップデートされた。
Strength.
立ち向かう勇気をもらえるリュクス
フェザーのカフが情熱さを盛り上げるレッドのニット。猛々しい獅子さながらに、強い意志を持って、困難を乗り越えていけそう。グッチゆえのユニークなラグジュアリーさで冬のファッションに華を添えて。
The Star.
煌めきの数だけチャンスを掴んで
シャイニーなメタルシルバーが眩い、バーバリーのドレス。リカルド・ティッシのエッジある才能が光る一着で、個性を持って道を切り開いていけそう。
The Fool.
天真爛漫に未来を駆け抜けるユニークネス
ルイ・ヴィトンのテーマは宇宙旅行。グリッターのブラレットやジッパー、ペンシルロングスカートのフロントに施されたレッドチェーンにスペーシーな雰囲気を漂わせ、自由なスタイルを楽しんで。
The Magician.
異なる要素の融合が生む新たな可能性
ブラックグリッターのジャケット&パンツのセットアップ。華やかさをクロップドのブラウスとベストのミニマムさで中和すれば、今のプラダっぽいルックを完成する。
家族や馬を愛す、マリヤン・ジョンクマンの近況をキャッチ
──二度目となったNuméro TOKYOの撮影はいかがでしたか?
「とても素敵な撮影だったわ。パリの素敵なロケーションに一目惚れ。一日体験で占い師になれたのは楽しかった!最高のチームだったから、あっという間の一日だったわ。」
──この号のテーマは占いですが、占いやスピリチュアルなことを信じるタイプですか?
「正直ほとんど占いをしてもらった経験がないんだけど、一度だけみてもらったことがあるの。占い師に生まれた日時を伝えて、生まれた時の星と月の位置を見てもらうタイプね。とっても面白かったし、信じたわ。だけどそんなに真面目には受け止めてないけど(笑)それから、LAの友だちたちがよくやってるコーヒー占いには興味があるから、今度やってみたいと思ってるの。」
左から:
週末に北オランダにあるワッデン諸島に訪れた時、たくさん持っていたお人形の一つと一緒に。どこにだって人形を連れて行く女の子らしい子どもだった。
拗ねて床の上で寝てしまった、幼少期。
大好きな兄と姉。
──コロナの自粛期間中はどんな過ごし方をしていましたか?コロナのビフォーアフターで変わったことはありますか?
「ロックダウンの少し前にボーイフレンドに出会ったの。だから一緒に楽しい時間を過ごしたわ。アムステルダムの人がいない空っぽの道を一日少なくとも15キロ散歩したりね。今はもう付き合って2年くらいになるから、彼がいない人生なんて考えられない。コロナのおかげで、仕事や家族に恵まれている自分の人生がいかに幸せか気づいたわ。以前よりずっといろんなことに感謝できるようになったの。家族の中でも特にママはいつだって私の側にいてくれる、本当に素晴らしい人。」
左から:
人生で一番大切なママと。
パリでボーイフレンドと一緒に。
家族に恵まれない子どものための活動をしているNPO法人「SOS子どもの村」のプロジェクトでウガンダを訪れて。
──コロナが完全に収束したときにしたいことは?
「友達と家族をみんな呼んで「グッバイ COVID」パーティーを開きたい。」
──最近の趣味は?
「昨年ずっとしてみたかった乗馬を始めて、エヴィと名付けたとっても可愛い子を飼ったの。自由時間のほとんどはエヴィと過ごし、最近試合にも参加し始めた。私たちはとってもいいチームよ!実は、馬小屋で友達を作れるのも楽しい理由の一つ。乗馬以外は、体型や健康を維持するためのエクササイズもしてる。ジョギング、早歩き、サイクリングなどHIIT(高強度インターバルトレーニング)をたくさん取り入れてるの。ずっと好きなのは散歩。何時間も森を歩いて、心も身体もリラックスさせるのが大好き。」
左から:
実家がある町(彼女が育った場所でもある)の森で、両親の可愛い犬と一緒に。
エヴィという名の馬を飼い始めた。
──親しいモデルはいますか?
「ボーイフレンドもモデルだから、もちろん彼は私のお気に入りモデル。ナターシャ・ポリーとも仲良しよ。彼女もアムステルダムに住んでいて、しょっちゅう連絡を取り合ったり会ったりしてるわ。」
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NYで開催されたトム フォードのショーの後、マイリー・サイラスが挨拶しに来てくれた時。フォトグラファーが「マイリーとマルヤン、写真撮るよ!」って声をかけられて初めてマイリーと気づく。
ロックダウン中、アムステルダムで散歩していたら発見。自身が写っている広告を見るのは、いつだっておかしくて素晴らしい気持ちになる。
ドバイでディースクエアードの仲間と、ニューイヤーズ・イブ パーティをした時。
──今後また日本へ来る予定はありますか?
「すでに2回日本を訪れたことがあるけど、本当に楽しかったからまたすぐにでも行きたいの。日本の文化や考え方は素晴らしいわ。次に日本へ行ったら、北から南まで縦断するロードトリップをしたいと思っているの。」
Photo:Noemi Ottilia Szabo Stylist : Lyla Cheng Hair : Natsumi Ebiko Makeup : Mickael Noiselet at Calliste Agency Model : Marjan Jonkman at Women Management Edit & Text : Midori Oiwa