大切な家族であり、友達だから。愛犬と一緒! おしゃれに宮古島ステイ
国内外の海を知り尽くしたビーチライターの古関千恵子が、仲間たちと共にワンちゃんを連れて行く宮古島へのリゾート旅を敢行! 美しい大自然を満喫しながら、動物保護シェルターの活動もレポートする。
Part1:ワンコ連れラグジュアリー旅の実践編
「どこか旅行へ行きたいけれど、手配がいろいろと大変そう……」。まずはレンタカーで足を確保!
空港に到着して、まず行うのがレンタカーの手続きです。
今回は「オリックスレンタカー みやこ下地島空港ターミナル店」でダイハツの「ロッキー」を手配。カラーはクール&華やかなファイアークォーツレッドメタリック!
ペット同乗の場合、事前に店舗へ電話で連絡して予約する必要があります。
レンタルできる車種(ミニバンやワゴンタイプ)や、ケージのサイズ(70cm×90cm×75cm以内)、体重10キロまでの犬と猫などの規定がありますので、確認を。
ちなみにオリックスレンタカーの場合、ペット同乗料金は1レンタルにつき、550円(あら、お得!)。
トランクにシート(レンタカー店が用意)を敷き、運転中はワンコをケージ(自分で用意)に入れた状態であることがルール。これはしっかり守ってね!
空港のカウンターで改めて説明を受け、同意書にサイン。これで宮古島での足が確保できました!
ちなみに、今回滞在する「イラフ SUI ラグジュアリーコレクションホテル 沖縄宮古」の場合、オリックスレンタカーの貸し出し&引き渡しをホテルにて行うことが可能です。これ、便利です!
オリックスレンタカー ペット同乗について
https://car.orix.co.jp/userguide/pet.html
オリックスレンタカー みやこ下地島空港ターミナル店
住所/沖縄県 宮古島市伊良部字佐和田1727 みやこ下地島空港内
TEL/0980-74-5088
https://car.orix.co.jp/shops/?shops_pk=1362
ワンコと一緒のホテルステイのルールって?
今回のステイ先は「イラフ SUI ラグジュアリーコレクションホテル 沖縄宮古」(以下、イラフSUI)。ラグジュアリーコレクションのメンバーで、宮古諸島初のインターナショナルホテルです。
ワンコOKの“ドッグフレンドリールーム”は、全4室(ジュニアスイート1室と、オーシャンビュールーム3室)。一週間以上前に要予約です。
ドッグフレンドリールームにはケージ、粘着用シート(コロコロ)、消臭剤、ペットシーツなどが予め用意されています(食事やおもちゃ、使い慣れている器などは持参を)。
ワンコ同行者専用の入口(脇に足洗い場もアリ)から館内に入り、館内の移動はケージに入れた状態で行います。チェックインはお部屋にて。
あとは、室内ならば自由に過ごしてOK。テラスで一緒に海を眺めたり、お部屋でくつろいだり。ただしプールサイドやレセプション、レストランなどパブリックエリアでは他のゲストの迷惑になるので、ワンコNGです。
また、食事など、部屋を出て目を離してしまう時はケージに入れて、ワンコはお部屋でお留守番。待っててね~!
イラフ SUI ラグジュアリーコレクションホテル 沖縄宮古のワンコ同伴について
www.suihotels.com/iraphsui-miyako_okinawa/guestrooms/dog-friendly/
伊良部ブルーに彩られた、リゾートライフを満喫!
宮古島と伊良部大橋で結ばれた伊良部島に、2018年開業したイラフ SUI。
「沖縄いえ、世界屈指の美しさ!」とビーチライターが太鼓判を押す“渡口の浜”の近くに位置しています。
なんといってもリゾートの大きな魅力は、“伊良部ブルー”とも呼ばれる、変幻自在な青が織りなす海の眺望。リゾートの扉が開いて、パッと視界に飛び込むラグーンの絶景は、思わず歓声を上げてしまうでしょう。圧巻のファーストインパクトです。
客室は4階建て58室。2階以上はオーシャンビューです。お部屋にいながら、伊良部ブルーの海が愛でられ、バスタブに浸かりながらもベッドルーム越しに海の眺めが。
1階のロビーラウンジは、まるで熱帯雨林のような緑に包まれています。ここでのんびりとインフィニティプール越しのラグーンを眺めるのも、ゴキゲンなひと時。ロビーラウンジの一画には、青が特徴的な陶芸家・大嶺實清さんのシーサーの作品も飾られています。
そしてレストラン「TIN’IN(ティンイン)」も、またみごとな絶景! 270度ガラス窓に囲まれ、青いラグーンのパノラマビューが楽しめます。ちなみにレストラン名は宮古言葉でティン(空)とイン(海)。名前のとおり、空と海の真ん中にいるような眺望です。
メニューは沖縄産や伊良部島産の食材を活かした、フランス料理。フランスのミシュランスターレストランで経験を積んだ大橋シェフの、食材の特性を見極める目利きと豊かな発想力が、お皿の中にギュッと詰まっています。
アペタイザーは「佐良浜港で水揚げされた鮪のミキュイ ラビゴットソース(ヨモギと島ラッキョウを使ったソース)」、野菜料理は「沖縄野菜のスチーム アンチョビ入りの長命草のジェノベーゼ」、肉料理は「沖縄県産和牛のテンダーロイン ビネガーを効かせた香草入りのマデラソース」。コース料理の構成に“野菜料理”が入ってくるのも、島野菜が美味しい沖縄ならでは。
このリゾートのおもてなしのひとつが、ロビーラウンジに用意された「ハーバル・バス・ソルト」コーナー。長命草や月桃、ヨモギなどのハーブと、雪塩やヒマラヤ岩塩などのソルトを自分で配合し、オリジナルが作れます。バスタイムのお共にぜひ。
そして多くのゲストのお楽しみが、日没前後30分間に毎日行われる、シャンパンのフリーフローサービス「サンセットディライト」!“少数逸品主義”をモットーとする家族経営のメゾン「ビルカール・サルモン」を好きなだけ、どうぞ(実はグラスもこのリゾートのためのビルカール・サルモンのオリジナル!)。
テラスやプールサイドのカバナでくつろぎながら、「今日も一日、よく遊びました、乾杯!」。
イラフ SUI ラグジュアリーコレクションホテル 沖縄宮古
住所/沖縄県宮古島市伊良部字伊良部818番5
TEL/0980-74-5511 宿泊予約TEL/03-5488-3948(9:00~18:00)
www.suihotels.com/iraphsui-miyako_okinawa/
ワンコと一緒に訪れたい宮古島スポット
1. ミクロン級の白砂ビーチが広がる「渡口の浜」
下地島の西海岸のイラフSUIのほど近く、約800メートル続く絶品の白砂ビーチ。
ここの砂は、漂白したように真っ白、ミクロン級の粒の小ささで、かつ空気感のある柔らかさがあります。裸足であるくと、もう至福!
カフェ「ブルータートル」脇、または「伊島観光サービス」脇に無料駐車場あり。
2. まるでジャングルなドッグフレンドリー・カフェ「パニパニ」
来間島にあるカフェ「パニパニ」は、南国の植物や花々に彩られた南の島らしい風情。白砂の床に、壁のないセミオープンなお店は、なんとオーナーの手作りだとか。
おすすめはピザドッグ680円。メニューには「ホットドッグなのか、ピザなのか?」と書いてあるけれど、いわば両方のいいトコ取りした美味なる一皿です。一緒にイタリアンローストのコーヒーにミルクたっぷりのアイスカフェラテ(450円)も、どうぞ。
パニパニ
住所/沖縄県宮古島市下地来間105-1
TEL/0980-76-2165
3.できたてアツアツの紅芋ぱんびんに感動の「なかゆくい食堂」
「サーターアンダギーって苦手……。なんかパサパサして」というヘアメイク巴美ちゃんに、「一度食べてみて!」と連れて行った、地元の人に愛されている天ぷら&サーターアンダギー店。
できたての紅芋ぱんびん(紅芋のサーターアンダギー)は外がカリカリッ、中がふんわりサクサク。紅芋のやさしい甘さもたまりません。
巴美ちゃんも苦手克服!(ただし、このお店に限る)
なかゆくい食堂
住所/沖縄県宮古島市伊良部国仲57-3
TEL/090-9476-3215
4. 伊良部島のお土産を探すなら「いらぶ大橋 海の駅」
伊良部大橋を望む高台に2020年6月オープンした“海の駅”。
1階は伊良部島や宮古島のお土産コーナー。売れ筋はSNS映えすると評判の“ピンク玄米”と、地元の人にとって郷土の味(!?)の“まるそうパンのうずまきサンド”。
2階は眺望抜群のフードコート。地元の食材を使ったメニューが並び、人気は軟骨ソーキそば(950円)。
店内へのワンコはNGだけれど、駐車場には眺めのいいガゼボがあり、水飲み場もあります。宮古島産マンゴー100%、水・砂糖一切不使用の濃厚なジュース(800円)をテイクアウトし、プチブレイクを。
いらぶ大橋 海の駅
住所/沖縄県宮古島市伊良部池間添
TEL/0980-78-3778
https://irabu-sta.jp/
5. 宮古島で唯一の犬猫グッズショップ「宮古島1_2パーク」
犬&猫の保護シェルター「宮古島SAVE THE ANIMALS」から生まれた、グッズショップ。
ワンコ用のラッシュガードやライフジャケットなど、ビーチならではのユニークなアイテムも。また、水飲みポットなどうっかり忘れてしまったワンちゃんグッズも、ここなら揃うはず。
Tシャツやバッグなどのアーティストとコラボしたオリジナルアイテムも販売中(オンラインショップ有)。売上の一部は「宮古島SAVE THE ANIMALS」に寄付されます。
宮古島1_2パーク
住所/沖縄県宮古島市平良字下里1091-3丸富ビル2E
TEL/0980-79-7853
www.miyakojima1-2park.com/
Part2:殺処分を減らすために…。チャリティウエア購入でサポートも
今回、宮古島へワンコ旅をするきっかけとなったのが、モデルの桐山マキちゃんの愛犬の実家(?)でもある、動物保護シェルター「宮古島SAVE THE ANIMALS」の存在。現在、犬60頭、猫30頭がここに暮らしています。
代表の中原絵梨奈さんに、お話をうかがうことができました。
大阪出身の絵梨奈さんが宮古島へ移住したのは、保護活動とは関係のない仕事のため。けれど宮古島の犬猫の状況を知り、大阪での動物保護活動の経験を生かして個人的に活動を始めていた彼女に、宮古島の動物保護団体が助けを求めてきました。
行き場のない犬猫を引き受けた絵梨奈さんは、自宅を売却し、1000坪の土地を購入。クラウドファンディングで資金を集めて、犬猫の暮らしやすい環境を築きました。それが「宮古島SAVE THE ANIMALS」のはじまりでした。
シェルター開始直後から「殺処分ゼロ」の活動に限界を感じ、保護動物の受け口を広くしたところで、終わりはないと思うようになりました。
そこで、避妊去勢手術を行うことでそもそも保護するべき犬猫を減らすことができるのではないか。これが根本的な解決ではないか。と、保護から避妊去勢手術に活動の舵を切りました。
一時は120頭まで膨れ上がった保護犬も、今は60頭まで減ったそうです。先月も150頭の手術を実施。「数年後には、大規模なシェルターの必要はなくなっていくでしょう」と絵梨奈さん。
とはいえ、どうしても里親のつかない老犬や一定数の飼い主の放棄は防げないのが現状。そうした本当の意味での保護シェルターを、今後は目指していくといいます。
でもこれは、宮古島という小さな島だからできること。保健所に連れてこられる頭数はせいぜい300頭ほど。それに比べ、都会では何千、何万頭……。終わりの見えない数字です。
大規模シェルターを継続する前提の活動はせず、規模の縮小を目指す活動をすることを方針に、それまで所属していたNPOから独立を決意。2021年より個人での運営になりました。
そんな絵梨奈さんの活動に、「何かお手伝いしたい!」と立ち上がったモデルの桐山マキちゃん。思い付いたのが、医療支援のチャリティウエア。
「Cloveru Japan」のデザイナーでアーティストのSHO WATANABEさんに賛同を得て、「宮古島SAVE THE ANIMALS」さんとの橋渡しになり、おしゃれなウエアが誕生しました。
アメコミのようなポップさとメッセージ性のあるロックっぽさ、それでいて愛らしいデザイン。パッと見、ワンコか、ニャンコか、わからないのもポイントです。
Tシャツは即完売し、11月1日の犬の日に、スウェットとロンTを宮古島1_2パークのオンラインショップで急遽、販売決定!
こちら、売り上げはすべて「宮古島SAVE THE ANIMALS」に寄付されます。ウエアを購入することで保護活動にもつながる、着ていて気持ちのいい一枚です。
宮古島SAVE THE ANIMALS
シェルターの窓口は宮古島1_2パーク
住所/沖縄県宮古島市平良字下里1091-3丸富ビル2E
TEL/0980-79-7853
www.miyakojima1-2park.com/
Profile
フォトグラファーとして国内外で活動。政治財政芸能界の著名人ポートレートを主に趣味の旅や食、インテリアの撮影、雑誌広告と幅広くこなす。Instagram:@michikamoon
Profile
山口県出身。現在、東京を中心にファッション・広告・CM・MV、番組、映画など、国内〜海外まで幅広くヘアメイクアップアーティストとして活動中。2020S/Sパリコレメイクで参加。Instagram:@tmm_238
Profile
大阪府出身。2005年、雑誌『PINKY』の専属モデルオーディションで準グランプリを受賞し、モデルとしてデビュー。現在は、広告や雑誌を中心に活動中。私生活では保護犬活動にも力をいれている。Instagram:@maki_kiriyama
Profile
旅行ライター。リゾートやエコ、ダイビングなど、国内外のビーチにフォーカスして寄稿。ここ最近は国内のビーチの美しさを再発見し、全国津々浦々を探訪中。目指すは伊能忠敬!? Instagram:@chieko_koseki
Photos: Michika Mochizuki Hair&Make & Styling: Tomomi Nakamura Model: Maki Kiriyama, Tomomi Nakamura Text & Realization: Chieko Koseki