時代を超えて愛される、伝説のアイコンシューズ|vol.3 SALVATORE FERRAGAMO
たった一足の靴がロングセラーとなり、そのブランドの象徴になることがある。そして小さなアイテムでありながら、いつしかブランドのスタイルになくてはならない存在に。ここではファッショニスタなら誰もが知るブランドのアイコンシューズの歴史をひもとき、最新作とともにその魅力にフォーカスする。vol.3はサルヴァトーレ フェラガモの「ヴァラ」。(『Numero TOKYO(ヌメロ・トウキョウ)』2021年9月号掲載)
サルヴァトーレフェラガモの「ヴァラ」
イタリアからアメリカに渡り、ハリウッドでスターの靴職人として成功したサルヴァトーレ・フェラガモが、1927年にフィレンツェで自身の名を冠し創業。数々の歴史的名作靴で知られるが、これまでの生産量が100万足以上というベストセラーシューズ「ヴァラ」はサルヴァトーレの長女、フィアンマが1979年に生み出したもの。
実はこの靴の誕生にはちょっとした秘話がある。試作中、装飾の小さな楕円プレートの上に添えるレザーリボンのイメージをスタッフに伝えようと、アトリエにあったグログランで即席のリボンをつくり指示。スタッフは勘違いしレザーでなくグログランのまま仕上げてしまうのだが、それが結果嬉しい誤算に。
近年「ヴァラ」を現代的に解釈したバレエシューズ「ヴァリナ」は2010年春夏に、モダンな「ヴィヴァ」が2020年春夏に発表。いつの時代もファッショニスタに愛されるタイムレスな名品だ。
2021年
(左から)涼しげなシルバーの「ヴィヴァ」。ヒール2cm ¥99,000、旬のラベンダーの「ヴィヴァ」。ヒール2cm ¥99,000/ともにSalvatore Ferragamo(フェラガモ・ジャパン 0120-202-170)
(左から)スタッズ飾りのついた「ヴァラ」。ヒール3cm ¥99,000、 ブルーメタリックが新鮮な「ヴィヴァ」。ヒール2cm ¥99,000/ともにSalvatore Ferragamo(フェラガモ・ジャパン 0120-202-170)
Photos : Kouki Hayashi (some photos) Edit &Text : Hiroko Koizumi