【連載】これからの服作りを探る、デザイナー訪問記 vol.7 THE RERACS
ミニマルで上質な服づくりやオリジナルな視点を貫く、日本発のインディペンデントなブランドにフォーカスする連載「これからの服作りを探る、デザイナー訪問記」。デザイナー自ら、作り手の視点でコレクションを解説し服へ込めた熱い思いを語る。見た目ではわからない(知ったら着たくなる)服の真髄を徹底深掘り。
第七回は「THE RERACS(ザ・リラクス)」のデザイナー倉橋直実とディレクター倉橋直行にインタビュー。
必要最低限のデザインとテーラリングが生むベーシックウェア
【2021SS】
バルカラーコート¥54,500
機能素材が叶えた美しいボリューム感
新たに加工して開発したポリエステルのステンカラーコート。縦に芯が空洞の中空糸、横にポリエステルの詰まったスパン糸を使っているので、高密度で織って後染めすると、中空糸とスパン糸で染色のコントラストが出て、クラシックなシャンブレーのようになります。そのためいやらしい光沢はなく、コットンに近いような質感で、ポンとハリがあってシワになりにくいのが特徴です。普通に見えますが、ありそうでなかった、よりナチュラルな雰囲気の機能素材で、軽さと体から離れる立体感がしっかり生きるように長めのステンカラーコートやオーバーサイズなアイテムに採用しました。
肩はドロップしていてゆったりしていますが、ユニセックスで着用してもうまく収まる設計になっています。パンツのポケットにも手を入れられるようにコートの両サイドに深くスリットが入っているため、ダイナミックなシルエットに。細かいところでは、比翼の前立てにステッチを入れず徹底的にミニマルにしました。
エプロンドレス¥29,000
構築的なAラインが映えるエプロンドレス
カフェで働いている人のエプロン姿からヒントを得て、日常生活の中のワードローブに取り入れたら可愛いなと思い、サロペットタイプのマキシ丈ドレスに落とし込みました。女性がきれいに見えるようにとストンした縦長のシルエットで、ステンカラーコートと同じポリエステルの軽くてハリのある素材を生かし、裾にかけてほどよい立体感を生むAラインです。両サイドのスリットを開閉することで、動いたときのボリュームに変化がつきます。
余計な手を加えず、布の動きで魅せるドレス
形はカフタンドレスをベースに、2枚の布の合わせたシンプルな構造のドレス。着ると肩のあたりで布が折れて、そこから下に一本ドレープが入りつつ張るような感じで生地が落ちていきます。きれいな落ち感をキープするために、ダーツやタックも入れず、肩傾斜も付けていません。
パターンがシンプルな分、アクセントに揺れる要素が欲しかったので、アクセサリー感覚でボウタイをつけました。21SSシーズンの気分を反映した、いわゆる水色とは違う、やや黄味がかったライトブルーのニュアンスカラーもポイントです。
全面プリーツとハイネックのエレガントなバランス
ポリエステルとウールの精紡交撚という紡績方法で作った糸を使っていて、ちょっとしたハリとマットで上品な光沢があるのが特徴です。毎シーズン柄やアイテムを変えて展開している気に入った素材で、透け感や軽さはありながら、天然素材と比べるとしっかり強度もあります。
プリーツのワンピースを作るとき、バインダーとプリーツの縫い合わせが大変なんですが、布帛のような感じで使える肉厚のカットソー素材と組み合わせることで安定感を兼ね備えています。シルエットは肩をコンパクトに見せるためにハイネックでボリュームを出しました。
計算し尽くした端正なゆったりシルエット
バンドカラーのプラケットシャツは、エジプトの最上級のフィンクス・コットンを使っていて、毛羽立ちが少なくシルクのようなツヤと、カシミアのような肌触り、高密度に織り上げることで独特のハリ感のある風合いで人気の定番アイテムです。チェック柄はスコットランドでは家紋みたいなもので、既に完成されたデザインなので、大きくいじらず色味だけを調整しています。
この白・グレー・黒のクラシックチェックは、真っ白だとパキッとコントラストがつきすぎるので、生成りの糸を織り込むことで柔かさを出しました。シルエットは、バストの抱き(アームホールの袖付けの下の部分)から袖が美しくストレートに落ちるような縫い方だったり、スリットの入れ方だったりと、いかにオーバーサイズを感じさせずに、ザ・リラクスっぽくするかを意識した設計です。
ミリタリーの要素をテーラリングで再解釈
Aラインのモッズコートが欲しいと思ったのがきっかけで、ブランドスタート数シーズン目からパターンやシルエットを微調整しながら展開しています。本来、軍モノは袖から身頃を一気に縫って作業効率を上げるものですが、ミリタリーの要素を取り入れてはいても、テーラリングと同じ袖山の設計だったり、袖から脇を折り伏せ縫いにして、ドレスシャツっぽい縫製だったりと、一手間二手間かけて、通常のモッズコートよりもフラットな設計にしていくことを心掛けました。
モッズコートをAラインにしようとすると、生地ボリュームが増える分、パッカリング(糸つれ)が起こりやすい。それをできるだけなくすために、形状記憶性のある特殊なナイロン素材を開発することで実現しました。同時に、真冬でも対応できるようにしたり、よりエレガント性も重視し、コードエンドやファスナーもゴールドメッキにしたりと、95%はミリタリーとは全く別物です。ミリタリーと言えるのは、前立てやフードに入ったジグザグのステッチ、ヘルメットカバーの機能が付いたフード。フードも絞ることによって、より立ち上がりがきれいに見えるように調整しています。
こだわりテーラリングを支える完璧なウールギャバ
ジャケットはずっと定番でやっているものなので大きく変えていませんが、基本的にはバストダーツやシェイプを一切入れず、ストレートに落ちるシルエットです。そのシルエットの邪魔にならないようにポケットはサイドに付けました。日常生活において前に付いた箱ポケットに上から手を入れるのは不自然なので、自然な動きに合わせた位置で、なおかつシワにならない。素材は、世界中の名だたるメゾンがこぞって使用しているウールギャバジンを専門に織り続けているメーカー、愛知県津島の丹羽正さんの生機で、オリジナルではありませんが、カラーだけ黄味がかったカーキを別注しています。素材はいじるところが何もないほど素晴らしく、組織の設計と加工の技術がすごい。
ザ・リラクスのジャケットの素材では、含浸加工を施していて、単に硬のではなくハリがありながら、しっかりとパターンの丸みに沿ってくれます。ただ、こういう強度がある素材は、裏を返せば、縫製がすごく難しい。かなり打ち込んでいるギャバのウールの厚みとその最後のフィニッシュの含浸のバランスを計算し尽くした素材だからこのシルエットが出来ています。さらにタキシードのラペル、内側には台場つけてチケットポケットと内ポケットなど忠実に再現しました。
カジュアルすぎないカットソーの追求
カットソーと言っても、カジュアル、カジュアルした見た目にしたくないので、要所要所できれいな縫製でしあげ、普通に見えますが、非常に手間をかけてます。例えば、シャツでもカットソーでも縫製する際に縫い繋ぎ目にどうしても粗が出てしまうんですが、それを隠すためにガゼットをつけたり。Tシャツにも共通していますが、伸びにくく型崩れしないように製造工程で肩に本縫いのステッチを入れたり。
また、フライスのカットソーはボディだけでなく、リブもオリジナルで作っていて、普通はそれぞれの生地の色を合わせて作るんですが、既存の色を採用すると退色の具合が変わってしまうので、リブをオリジナルで作り耐久性を持たせて、基本、同じ原料で同じ加工で、同じように劣化していくようにこだわりました。別々に染めて色を合わせる作業なので、工場には嫌がられています。
「重力のままに布が自然に落ちていくシルエットが美しい」
──ザ・リラクスの2021SSシーズンは全体的にはどんな空気感なのでしょうか?
「2021SSシーズンは、自然の光に寄り添ってなじむコレクションということを考えて作りました。今までザ・リラクスにはなかったような、エクリュって呼んでいますが、白〜生成り系の色、グレージュといった柔らかい色のグラデーションを組み込みながら、アクセント的にチェック柄のちょっとクラシックな印象も加えています」
──無彩色系のベーシックカラーが基軸になっているように思いますが、ソフトなカラーを微妙なピッチで見せることはあまりしてこなかったんですね。
「クリーンなパキッとした白が多かったので、今回は、ライトブルーとか淡いトーンのカラー展開をしています。素材使いに関しては、ザ・リラクスのイメージって、いい素材できれいに作るってところが大きいと思うのですが、そこはしっかりとありながらも、ラグジュアリーの考え方が変化していくかなとも感じています」
──どう変化していくと?
「良いものを特別なハレの時に着るみたいなことから、生活の中で、これが使いやすいよねとか、いい意味でコスパのいいものが、日常に寄り沿う真のラグジュアリーなんじゃないかという思いもあって。そういう意味では、合成繊維のポリエステルを採用したアウターやワンピースも、パンと張るような感じで軽くて、その上、抗菌機能や撥水機能もあり使い勝手がよく、自宅でも洗えるみたいな扱いやすさも大事な気がしています」
──近頃はリモートワークで家にいる時間が長い分、「快適に過ごすための素材や服」という考え方になってきたのでしょうか?
「そうですね。例えば、これまでなら車でもいわゆる高級車はシートなど本レザー貼りというのが基本的な考え方だったのが、最近は変化してきてエコレザーを使い始めています。それって、汚れが取れやすいとか傷が付きにくいということも理由にあって、それがラグジュアリーカーにとって必須という考え方も浸透してきています。
価値観も変わってきているので、合成繊維、化学繊維を使うことがイコール安っぽいということではなく、そこに機能や技術が詰まっているものを使うこともまた新しい感覚なのかなと思います。例えば、ステンカラーコートでは、コットンのようなよりナチュラルに感じる機能素材としてポリエステルスパンの生地を使ってますが、コットンに比べてシワにならないし、扱いが楽です」
──確かに度の詰まったコットン生地はシワが付きやすいイメージがあります。
「女性は服をきれいに着たいと思うところがありますが、服のシワ問題はすごく悩みどころなので、どれだけ長い時間、美しく着られるかということが女性の服にとっては大事な要素かなと」
──服作りにはご自身の好みが多分に反映されると思いますが、どんな服が好きだったのでしょう?
「テーラードが好きで、学生の頃からいろんなブランドのジャケットやコートを着てきました」
──好きが高じてなのか、確かにジャケットやコートなどかっちりした服のイメージがあります。
「そもそもブランドのスタートもそこからで、ジャケットに合わせるカジュアルなパンツということで、カーゴパンツやグルカパンツを作り始めました。そして、基本的にはメンズ、ウィメンズ問わずユニセックスで着られるサイズ感が好きなんです」
──ユニセックスなサイズ感が好きとのことですが、ウィメンズにおいて思い描く女性像のようなものはありますか?
「明確にこれというのはありませんが、素材を決めて服に落とし込んでいく時に、自然と着る人の日常に寄り添うようなものでありたいと思っています。その中でもその人を際立たせる強く主張できるような洋服。ちゃんと着る人自身が見えてきて、より魅力的に知的に見えながらも、なんか雰囲気がいいね、素敵だねというような」
──倉橋さんの考える服を知的に見せる要素とは?
「素材と縫製とパターンですね。素材で言うと、やっぱり高級なウールでもより美しいもの、あとはいい原料でなくてもしっかりシルエットが見えるもの。パターンなら、布や素材が重力の働くままに自然に落ちている感じが美しいと思っていて、そこに何かちょっとデザイン的なディテールが入ることで、変に重さのバランスで歪んでくると、美しさから離れていくような気がしています」
──だから、いわゆる装飾的な主張のあるデザイン要素がないんですね。
「そうですね。このカフタンドレスのようなワンピースは、ベースは2枚の布という作りで、肩のあたりで布が折れてストンと落ちていくんですけけど、バストにダーツを入れると、途中にしわが入ってしまい、ドレープが歪んでしまうのがすごく嫌で。だから途中に邪魔する要素が何もないのが理想です」
──ザ・リラクスならではのパターン、縫製にはどんな特徴やこだわりがあるのでしょうか?
「やはりいろんな女性に似合う服を目指しているので、変にボディラインが出てしまったり、強調するような服ではなく、ストレートなシルエットやAラインだったり、できるだけ着る人の体のくせを出さないようにしています。だから、あまりギャザーも寄せずに、スパッとした感じのデザインになるんです。
定番的に出しているジャケットは、メンズでは総毛芯を入れるのは当たり前ですが、それをウィメンズでも採用したりとパターン設計自体も本格的なテーラリングの仕様にしています。また、テーラリングにはアイロン工程が重要なので、素材がアイロンの熱や蒸気に耐えられるものでなければならなりません。でも強度がある素材は、裏を返せば、縫製するのがすごく難しく、熱あたりやピリつきが出がちなのですが、2/72の高密度のウールギャバのようなウールの厚みとフィニッシュの含浸加工が計算された素材を使うことで、理想のシルエットが完成しています」
──その素材といい相性の、いいバランスが生むパターンとは?
「基本的にバストダーツ、バストシェイプは入れません。本格的なテーラード工場にいくと、縫製の途中に脇入れという工程があるんですが、それをきれいにしないと、バストの高さで跳ね上がってきてしまい、袖がまっすぐ落ちないんです。だから、パターンのバスト寸法と袖幅とはすごく大事、それもダーツを一切入れないためなんですが。普通ジャケットのフロントには、大体箱ポケットがあるんですけど、それを無くした理由も、バストからストレートに落としたかったから。
テーラーリングは、基本的には、肩周り、襟、袖なので、バストから上までの設計をしっかりしておけば、そこから下は、重力に従って布がいきたい方向にいってくれる。布が一番正しい方向にいくための距離感や形を大事にしているので、シルエットはAラインのときもあれば、Iラインのときもあります」
──それは素材があって、その素材に合うシルエットを構築していくということ? 服作りでは、素材とアイテム、デザインをどうやって組み合わせているんでしょうか?
「作りたい服はどちらかというと後ですね。生地から始まって、この生地なら、こういうものがいいよねという話はしています。ただ、生地を作るにも元に作りたい何かがあって、そこから変化させていきます。その元を見ながら、素材に合わせて、こういうふうに変化したらいいよねとか、こういうアイテムだよねというのをざっくり決める感じです」
──もちろん細かくは違うと思いますが、ザ・リラクスはアイテムの大枠は決まっているイメージがあります。
「そうですね。確かに決まってますね(笑)」
2021AWコレクションより。
──ジャケット、シャツ、モッズコートなどはブランドのシグネチャーのような印象がありますが、いわゆる王道なアイテムをどのように自分たちのオリジナルへと表現していくんですか?
「そもそもタキシードジャケットだったりテーラリングが好きなので、モッズコートに関していえば、ミリタリーなんですけど、袖付け、肩周りなど基本的にテーラードに則っています。本来ミリタリーにそういう要素はいらないと思いますが、ポリエステルナイロンという素材で真冬でも対応できる機能面は取り入れつつ、よりエレガント性を重視したり。
ミリタリーとしての機能は簡易的にして、縫製はより複雑にきれいに作る。パーツも仕様も全く別物で、95%が実はミリタリーと一致してないんです。ミリタリーやトラッドなど昔の古着において一番大事にしてるのは、忠実に全てを再現するというよりは、そのものの良さであるアイコニックなポイントだけをデザインに取り入れ、そこだけは変えないように守ることです」
──2010年にブランドを立ち上げて10年経ち、当初と比べて、やっていること、やりたいことに何か変化はありましたか?
「シルエットは変わりましたね。残す部分もありますが、サイジングは変わっています。自然だと感じているものが大きくなってきたっていうのはありますよね」
──時代のトレンドの中で、当然出てくる変化ですよね。では作るアイテムはどうですか?
「なんかより複雑に簡潔的に考えられるようになりました。簡単に縫えるけど利便性があるとか、やりたいシルエットによって、そのための知識を重ねていくことで、美しく縫いながらデザインできるようになってきました。自分たちの考える仕様や設計が、世の中にないから正しくないということではなく、それが理にかなってるのであれば、別にやっていいんだという自信がついてきたのかもしれません」
──今までは手探りだったところもあったと?
「例えば、シャツの仕様にしても、細かく縫うことが美しいものであるというのが、ラグジュアリーだったり一般的な概念だとしても、自分たちがいいと思う手法のほうが結果、美しくシルエットが出て、使用頻度が高いとか、経年劣化に対応できるということを考えて、自信を持ってを選んでもらえるようになってきました。これは、ブランドにとっていい流れになっているのかなと思います」
──今でこそ日本製や、素材をウリにするブランドは増えてきましたが、そうなる以前からずっと素材にこだわってきましたよね?
「最近はちょっとみんながそうなってきた感じはありますね」
──だからといって素材にこだわらなくなるわけではないと思いますが、新たに見ている方向はあるんでしょうか?
「一周して、違う考え方になりつつあります。もちろんスーパーハイスペックな、世界の希少原料にもいっぱいトライしてきました。シベリアンアイベックスとかウィントンウールもそうですが、でも羊の本来の毛質と組織と、世の中のニーズや時代が求めている普通、レギュラーなものという組み合わせがありそうで意外にないと感じています。
例えば、普通のギャバジンでいうと、神様みたいな丹羽正さんのものはありますが、レギュラーウールのサクソン種で、ハリとぬめりのちょうどいい番手のちょうどいい撚糸感で、ちょうどいい仕立て映えして、シルエットも作れて、軽さもある、そういうギャバジンがないとか。基本設計でクラシックなものや、何十年前のものならありますが、それを触るとどうしても油が抜けてしまっているのででなかなか扱いづらい。
差別化をしようとハイスペックに行きすぎた結果、最高のものはもちろんいいんですけど、一番そのものに適している、正しいところはどこなのかということを考えています」
──突き詰めすぎて、行きすぎちゃった素材を、元に戻すじゃないけど、元々のベストなところにもう一度立ち返るということでしょうか?
「そうですね、縫って形を作ってみたら、やはりスペシャルな原料の良さも絶対にあるので、なくなってしまうと、それはそれで寂しいですが」
2021AWコレクションより。
──でも、必要最低限の手を加え、後は素材に委ねるじゃないけど、重力に任せるみたいな作り方をしているということは、素材のポテンシャルがより重要になってきますよね?
「ザ・リラクスのアウターはわかりやすいですが、バストから下にはほぼデザインはなく、歩いた時の生地の広がり方や幅だったり、そういうことが大事。だから生地が悪いと本当にデザインは生きてこないんです。だから、よい素材ということの概念や価値観は変わっても、こだわり続けるとは思います」
──そういうデザインだからこそ、生地にこだわる理由がある。これからもどういう素材でアプローチしてくれるのか楽しみです。
THE RERACS(ザ・リラクス)
https://thereracs.net/
Photos:Kouki Hayashi(Item, Portrait) Interview & Text:Masumi Sasaki Edit:Chiho Inoue