Culture / Feature

沼にハマる覚悟はできた? 大人のためのK-POP入門(1)

昨年から、映画『パラサイト』やドラマ『愛の不時着』などの影響で、大注目の韓国カルチャー。音楽面でもBTS『ダイナマイト』の世界的ヒットで大きな話題になったが、これを一瞬のブームで終わらせるのはもったいない! そこで、次に大人が聴くべきK-POPを、韓国でミュージシャンとして活躍し、現在はラジオパーソナリティやK-POPの日本語ボーカルディレクションなどを手がける、NICE73(ナイスナナサン)に伺いました。

今特集にて、大人のためのK-POP沼へのガイド役を引き受けてくれたNICE73(ナイスナナサン)。
今特集にて、大人のためのK-POP沼へのガイド役を引き受けてくれたNICE73(ナイスナナサン)。

SHINeeもカムバック!
2021年、見逃せないK-POPグループはコレだ!

数あるK-POPグループの中で、今年の期待は、兵役に就いていたメンバーが戻った「SHINee」をはじめとするグループのカムバック(※1)です。また、アイドル6組が参加し、王座を競うサバイバル番組『Kingdom:Legendary War』(※2)が4月にスタート。「BTOB」「iKON」「Stray Kids」などの人気グループが参加するので、こちらも台風の目になりそう。また、「OH MY GIRL」や「GFRIEND」、「NCT」などの人気グループも、今年どれだけ勝負をかけるのか要注目です。それらを踏まえて、今、大人が聴くべきK-POPアイドル13組をご紹介します!

SHINee(シャイニー)

2008年にデビューし、海外でも通じる現在のK-POPスタイルを作った「SHINee(シャイニー)」。兵役に就いていたオンユ、キー、ミンホが任務を終え、「SuperM」(※3)やソロで活動していたテミンと合流。今年から本格的に活動が再開しました。先行で発表された「Marry You」を始め、ニューアルバム『Don’t Call Me』はどれも最高! 今年の目玉になること間違いなしです。

BTOB(ビートゥービー)

2012年にデビューした「BTOB(ビートゥービー)」は現在、ヒョンシクとソンジェが兵役履行中なので、「BTOB 4U」として活動中です。全員が揃うのは今年の11月なのですが、4月からの『Kingdom』に出演することが決定しています。このシリーズは、毎回大きな話題になるのですが、「BTOB」は、歌やラップのスキルが高く、演奏や作曲もできる実力派なので、より一層人気が高まるはず!

NU’EST(ニューイースト)

日本では「SEVENTEEN」(※4)が人気ですが、セブチと同じプロデューサーのBUMZU(ボムジュ)さんが手がけているのが、「NU’EST(ニューイースト)」。彼らも2012年デビューの実力派です。日本でも2014年デビューし、私は作詞やディレクションで参加しました。彼らはなかなかヒットに恵まれませんでしたが、2017年、背水の陣で挑んだ「Produce101シーズン2」で注目を浴び、メンバーのミニョンが「Wanna One」(※5)入り。その後、「NU’EST」は不動の地位を築きました。昨年10月に発売した日本盤のボーカルディレクションには私も参加しているので、ぜひ彼らもご注目ください!

今年が勝負!
世界でブレイク必至の人気グループ!

OH MY GIRL(オーマイガール/オマゴル)

GFRIND(ジーフレンド/ヨチン)

「OH MY GIRL(オーマイガール/オマゴル)」と、「GFRIEND(ジーフレンド/ヨチン)」は、ともに2015年1月デビュー。韓国では、事務所と7年契約を結ぶのが通例なので、契約更新前の今年が勝負の1年です。オマゴルはデビュー以来、ヒットに恵まれない不遇な時代を乗り越え、2018年の「Secret Garden」で1位を獲得。2019年のサバイバル番組『Queendom』(※6)に出場し、2020年「Nonstop(ちょっとときめいた)』」が大ヒットしました。私は日本盤のディレクションに参加していることもあり、身内として本当に頑張ってほしい! そしてヨチンは、当初のアニソンのような世界観から、昨年末のアルバム『回:Walpurgis Night』ではグっと大人っぽい雰囲気に。戸惑ったファンもいたかもしれませんが、クオリティの高い楽曲で、彼女たちにしか表現できない世界を展開しています。

NCT127。メンバーのYUTA(写真左端)が日本人男性タレントの中でInstagramフォロワー数1位となったことでも注目されている。
NCT127。メンバーのYUTA(写真左端)が日本人男性タレントの中でInstagramフォロワー数1位となったことでも注目されている。

NCT(エヌシーティー)

2016年にデビューした「NCT(エヌシーティー)」。その後、どんどんメンバーが増え、現在は、韓国・中国・日本・香港・台湾・マカオ・タイ・アメリカ・カナダから集まった23人の大所帯になりました。ユウタとショウタロウという日本人メンバー2人も所属しています。グループ内ユニット「NCT127」「NCT DREAM」「WayV」と、曲のコンセプトごとにメンバーが変わる「NCT U」など、構造がやや複雑なのですが、昨年、23人で活動した大迫力の「NCT 2020:RESONANCE」で昨年末の音楽特番を席巻。今年は、派生グループの「NCT127」が日本2ndミニアルバム『LOVEHOLIC』を発売し、オリコンウィークリーチャートで1位を獲得しました。3月には中国を中心に活動する「WayV」がカムバック予定。勢いのある彼らは、今年もとんでもないことをやってくれそう。

2月24日に初のフルアルバム「ONF:MY NAME」をリリースしたばかりのONF。
2月24日に初のフルアルバム「ONF:MY NAME」をリリースしたばかりのONF。

ONF(オンエンオフ/オネノプ)

2017年にデビューした6人グループ「ONF(オンエンオフ/オネノプ)」。マンネ(※7)は日本人メンバーのユウ。2018年には日本デビューも果たしています。オマゴルと同じ事務所である彼らもまた、デビューから作曲家集団「MonoTree」(※8)が全面プロデュースしており、楽曲のクオリティーは高いのにヒットに恵まれませんでした。それが昨年のサバイバル番組『Road to Kingdom』(※9)にて準優勝(これもオマゴルと同じ)し、注目が集まっています。先日、発表した1stアルバム『MY NAME』のタイトル曲「Beautiful Beautiful」では「僕らは美しい」と高らかに歌い上げ、早くも高評価。ヒット確定です!

LOONA(イダレソニョ)

2016年から毎月1人ずつ新メンバーが登場し、2018年に12人の完全体でデビューした「今月の少女(イダレソニョ/英語名LOONA)」。デビュー当時は、チョン・ビョンギ(※10)や作曲家集団「MonoTree」が手掛けていたのですが、最近はSMエンターテインメントのイ・スマンがプロデュース、SM関連の作曲チーム・EKKOと組んで楽曲制作をしています。今年もその路線は続くと思われるので、世界的にアピールできるグループに成長するでしょう。

ATEEZ(エイティーズ)

そして今年、最も注目したいのが、2018年デビューの「ATEEZ(エイティーズ)」。彼らはダンスも歌もラップもかなり高度なスキルがあるので、もっと世界に注目されるべきグループです。今の韓国の音楽番組は、薄く歌を入れている音源に生歌を重ねる手法が主流ですが、彼らはどれだけ激しく踊っていいても、生歌が大きく聞こえるんです。あれだけ踊れて歌えるグループは他にないでしょう。彼らも『Kingdom』に出演するので、こちらも確実に大ブレイクするはず。いや、ブレイクしないとおかしいレベルです!

フレッシュだけど曲もいい!
要チェックのニューカマー

GWSN(公園少女)

2018年デビューの「公園少女(英語名GWSN)」は、日本人メンバー・ミヤも所属する、韓国・台湾・日本の7人で結成されたガールズグループです。BoAを手掛けた有名作曲家キム・ヒョンソクがプロデュースしています。彼女たちが、昨年リリースしたアルバム『the Keys』はどの曲もオシャレ! 要チェックのグループです。

OnlyOneOf(オンリーワンオブ)

2018年デビューの「OnlyOneOf(オンリーワンオブ)」は、昨年、現在の韓国音楽シーンを代表するミュージシャンやプロデューサーを招聘したミニアルバム『Produced by [ ] Pt.2』をリリース。ソウルシンガーのソサムエルや、SKY-HI×SALUの楽曲も手掛けたGroovyRoomなど、韓国ヒップホップ界の有名アーティストが手がけています。彼らはチョン・ビョンギの秘蔵っ子でもあり、とにかく曲がイイ!

CIX(シーアイエックス)

2019年デビューの5人組「CIX(シーアイエックス)」は、歌とダンスのスキルがあって売れる要素しかないのに、ブレイクしなくて惜しい!と思っていたら、今年に入ってグっと路線変更してきました。これは、もはやアイドルの楽曲ではない! 今後、アンダーグラウンドのアーティストとのコラボも期待できるほど、クオリティの高い仕上がりです!

TREASURE(トレジャー)

3月31日に日本デビューする「TREASURE(トレジャー)」は、ヨシ、マシホ、アサヒ、ハルトという日本人メンバーを含む12人のグループ。天才シンガーのイェダムとジョンウがどんな曲でも歌いこなすので、ポップスからヘヴィなヒップホップまで楽曲の幅広く、アルバムがとにかくイイ! ラップ担当が3人、作曲もできるメンバーもいたりと多才です。

ということで、今回は、注目のK-POPアーティストをご紹介しました。新人グループについては、ここ数年、ルックスが良くダンスが上手ければ即デビューしてしまうグループもいる一方で、「P1Harmony(ピーワンハーモニー)」など、もはやアイドルを越えた高いレベルのグループも続々と誕生しています。ぜひ、チェックしてみてください!

次回は、自分たちで作詞作曲するK-POPアイドルをご紹介します。

【注釈】

(※1)カムバック……新曲リリース後、プロモーションのために音楽番組やバラエティに立て続けに出演すること。
(※2)『kingdom:Legendary War』……4月1日にスタートする、韓国のテレビ局「Mnet」が主催するアイドルサバイバル番組。日本でもCATV、またはスマホアプリ「Mnet smart」でも視聴可能。
(※3)「SuperM」……SMエンターテインメントに所属する「SHINee」のテミン、「EXO」のベクヒョンとカイ、「NCT」のテヨン、テン、ルーカス、マークによるアイドル界の“アベンジャーズ”。
(※4)「SEVENTEEN」……2015年デビューの13人組ボーイズグループ。「HIT」「HOME;RUN」などヒット曲多数。通称「セブチ」。日本でも大人気。
(※5)「WannaOne」……公開オーディション番組『PRODUCE101 シーズン2』の合格者11人で結成されたボーイズグループ。2017年デビュー、2019年1月に活動終了。
(※6)『Queendom』……2019年にMnetで放映された、ガールズグループのサバイバル番組。「MAMAMOO」や「(G)I-DLE」など6組のグループが、正面から激突。同じ日に新曲を発表し、単独カムバックステージ権を争った。
(※7)マンネ……「マンネ(막내)」とは韓国語で末っ子の意味。グループの最年少で、メンバーたちから溺愛される特別なポジション。
(※8)MonoTree……作曲家ファン・ヒョンを中心に設立された若手作曲家集団。「OH MY GIRL」「ONF」「ONEUS」「THE BOYZ」「YUKIKA」「AB6IX」など、オシャレなK-POP曲は、ほぼ彼らが手がけていると言っても過言ではないほど。彼らについては、後日詳しくご紹介します。
(※9)『Road to Kingdom』……2020年にMnetで放映されたサバイバル番組。『Kingdom』への進出をかけて、7組のアイドルグループがパフォーマンス対決を行なった。
(※10)チョン・ビョンギ……音楽プロデューサー。JYPエンターテインメントで「2PM」や「miss A」を担当し、Woollimエンターテイメントでは「INFINITE」や「LOVELYZ」、その後「LOONA」、現在は「OnlyOneOf」を手がける。

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Interview & Text:Miho Matsuda Edit:Chiho Inoue

Profile

ナイスナナサンNICE73 中学生の頃より父の勧めで韓国語の勉強を始める。15歳の時から「2002年W杯自主応援歌」歌手として活動を始め、全国のサッカー競技場などを歌って回る。2005年、韓国での日本人の歌手デビューが珍しい中、ソロ歌手として韓国デビューを果たす。帰国後は、K-POPグループの日本語の訳詞、日本オリジナル楽曲の作詞、作曲、レコーディングボーカルディレクションなど、制作にも携わる。近年、韓国関連の各種イベントでMCや、テレビナレーション、ラジオ担当。現在、InterFM『casaricoto radio』(毎週日曜21:00〜21:30)パーソナリティ。「三々五々に、問う」名義でアーティストとしての作品制作ライブ活動を再開させ、活躍の場を広げている。YouTubeチャンネル『NICE73deSHOW』では、K-POPの歌い方講座や、カムバック情報も動画も配信中。今年の「KCON:TACT 3 COUNTDOWN WEEK JAPAN」にも登場! 3月17日(水)19:00より配信される「NICE73 × スクールゾーン はしものKPOPセッション!」は要チェック!

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