Culture / Feature
私たちが写真を撮る理由 vol.1 橋本愛
普段は“撮られる側”の彼女たちはなぜ、自らカメラを構えシャッターを切るのか。ライフスタイルが一変した2020年。今年いちばん心に残った一枚とは。第一回は橋本愛。(『Numéro TOKYO(ヌメロ・トウキョウ)』2021年1・2月合併号)
記憶に焼き付いた二つとない夕景
橋本愛の胸を打ったのは、ある南の島で目にした夕景。「燃え盛る炎のようでした。空や海、黒雲をも真っ赤に染め上げるさまにパワーをもらいました。この夕景は久々に会った友人たちと見たんです。今年はなかなか皆に会えなかった分、とびきり特別で、宝物のような時間でした」。心が動く場所や光、色、人を前にすると無意識にカメラを構えるそう。 「今年はデジタルカメラで初めて撮影し、デジタルの“正直さ”によって自然のスケール感を写し出せることに気づきました。この写真も、壮大さが表現できる設定や画角を探りました」。被写体は風景に限らず、さまざま。「ただ、心が動いたものでないと見返したときに何も生まれないので、感動したときだけ撮ると決めています」Text:Nao Kadokami
Profile
Ai Hashimoto橋本愛
1996年生まれ。俳優。映画からドラマまで幅広く活動。現在、日本テレビ系ドラマ『35歳の少女』に出演中。12月8日より同名小説を実写映画化した『私をくいとめて』が公開予定。2021年度大河ドラマ『青天を衝け』では初のヒロイン役を務める。