Fashion / Feature
悠久の時を紡ぐ オートクチュールの世界 vol.3 Fendi
世界の情勢が大きく変化するいま、時間やものの価値が見直され、ふるいにかけられている。そんなときこそ、モードに寄り添う純粋な心と作り手の情熱に立ち返りラグジュアリーの本質に迫りたい。時や美学にまつわる数字を切り口にエレガンスの原点であるオートクチュールのいまを探る。(『ヌメロ・トウキョウ(Numero TOKYO)』2020年7・8月合併号掲載)
FENDI
カール・ラガーフェルドに捧ぐ、フェンディの過去と未来
ローマ最古の遺跡があるパラティーノの丘を舞台にコレクションを披露したフェンディ。2019-20年秋冬シーズンは54年間もの長きに及び協業し、ともに歩んできたカール・ラガーフェルドに捧げる54ルックを発表した。ローマ様式のタイルのような美しいプリントが心を奪う。アイデンティティであるラグジュアリーなファーやニュアンスカラー、寄せ木細工のように生地を縫い合わせた軽やかなドレスが交わり、創業家3代目のクリエイティブ・ディレクター シルヴィア・フェンディ流の神話を謳った。
Photos : Official Photos, Aflo Edit&Text:Yuko Aoki