私たちのニュースタンダード file.6 メイクアップアーティスト 有泉志乃 | Numero TOKYO
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私たちのニュースタンダード file.6 メイクアップアーティスト 有泉志乃

私たちが直面した、いまだかつてない困難。コロナ禍で見つけた新しい価値観について、ファッション業界人に聞く新連載がスタート。 STAYHOME期間を経て手に入れた、それぞれの“ニュースタンダード”とは。第6回目は、メイクアップアーティストの有泉志乃。

メイクする感覚で料理の色味を大切に

──STAYHOME期間中に始めた新しい趣味や習慣、活動について教えてください。

「メイクアップアーティストとして、人を介さずできることは何だろうと色々考えましたが、このような前例がない状況で生活していくなかで、モノやコトはどんどん削ぎ落とされて、“食”へとフォーカスされていきました。真新しいことをやろうというよりは、毎日やることで意識づけれるものがいいなと。あえてメイクから離れるのもフレッシュでいいなと思いました。メイクを具現化するような気持ちで、料理の配色の大切さを意識していました」

「ファスティングした時期はスムージーを。目でも美味しく、食べても美味しく、そんな色味のバランスを考えるのも楽しかったですし、何より美味しいから続けられるっという感じでした。単純に美味しいと幸せです!」

「食べることもお酒を飲むことも好きなのですが、最近は特にワインにハマっていて、ワイン日記のようにSNSで発信したりもしました(笑)。趣味の延長ですが、ワインのお勉強もしていきたいと思っています。“このお酒にはこんなお料理がいいな”とか、盛り付けなど食のバランスはモノづくりに精通するものがあると信じています」

──コロナ以前と今で変化したことはありますか?

「どちらかというとインドア派なので、お家にいる時間はまったく苦ではなかったのですが、メイクでいえばやはり素肌の大切さをより実感しました。気が付けばディープクレンジングや洗顔料のアイテムは増えましたし、美顔器も購入しました。メイクの技術力はもちろんですが、事前にできるマッサージや保湿の大切さ、ベースの美しさからクオリティーが生まれると。少しずつ仕事が復活してきていますが、一つ一つのクオリティーと人を大切にしていきたいとより強く思うようになりました」

「今年個展を企画していたのですが、少し温めて、よきタイミングで実施できたらと思っています。その時にメイクを超えた私らしさが発信できたらいいなあと。SNSで情報が飛び交い、行動を起こさなくても勝手にインプットされやすい時代ですが、実際に目で見て触れて、足を空間に踏み入れる、その感覚を大切にしていきたいです」

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Edit: Yukiko Shinto, Nozomi Urushibara

Profile

有泉志乃Shino Ariizumi 化粧品会社に勤務したのち、渡英、アシスタントを経てフリーで活動。現在は東京をベースに、雑誌・ビューティを中心に幅広く活躍中。自分のルーツと心を大事に表現することがモットー!アートと映画と食事をすることが大好き。Instagram: @shinoizumiari

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