漫画家・瀧波ユカリを作った1997年 | Numero TOKYO
Culture / Feature

漫画家・瀧波ユカリを作った1997年

『臨死!!江古田ちゃん』や『モトカレマニア』で女子の心をわし掴み、エッセイやSNSでの発言も注目されている漫画家、瀧波ユカリ。今の彼女をつくった90年代とは?彼女のルーツともいえる1997年にタイムスリップ。

私の心の中には、いつも「1997年の女の子」が存在している。

1997年の女の子は好奇心がいっぱいで向こう見ずで、立ち姿が力強くておしゃれが大好き。

眉:細眉で角度がついてて、ナチュラル寄りの濃さ。
目:まつげガッツリあげる! 上下にアイライン(黒)。
「メイク魂に火をつけろ」というピエヌ(資生堂)のキャッチコピーが忘れられない!

ゆるくかけるのも可愛いしぐるぐるんにするのも良し‼︎
CAHARAもPUFFYも市川美和子もみんなふわふわしていた。

507-03
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CHARA『Junior Sweet』
The Cardigans『First Band on the Moon』
hide『PSYENCE』
(アルバム3枚選んでみました)

すごく流行ってたんだけど、「G-SHOCK風のやつ」でもOKみたいな、ゆるさがあった気がする…可愛ければよし!

ブーツもサンダルもスニーカーもゴロッとしてて重かった! でも歩けないほど厚くはならない、割と節度があった世の中でした…。

いつだって全力でダッシュできそうなくらい元気で、周りの目を気にすることなんて無い。「なんだか世の中厳しいっぽいけど、私は楽しく生きてやる!」

507-04
507-04

この、手形が胸についてるデザインのやつが流行ってた。色気アピールじゃなくて、純粋に可愛いから、みんなピタTが大好きだった‼︎

みじかい‼︎ でもねそれも、色気とかモテじゃないの。可愛いから着る!男目線はどうでもよいのです。

VIVA YOU、BETTY’S BLUE、OZONE COMMUNITY、BA-TSU…好きだった!え⁉︎ もう売ってないの⁉︎
SUPER LOVERS、HYSTERIC GLAMOUR、X-girlは健在‼︎

…今また、そんな女の子たちが増えているような気がする。90’sガーリーから10’sガーリーへ。女の子の夢は続いてゆく。

Illustration&Text:Yukari Takinami

Profile

瀧波ユカリ(たきなみ・ゆかり)
漫画家。1980年札幌市生まれ。2004年『臨死!!江古田ちゃん』でデビュー。『モトカレマニア』(講談社)第1巻とコミックエッセイ『ありがとうって言えたなら』(文藝春秋)が3月に発売予定。

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