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Fashion Post

唯一無二の存在「ドーバー ストリート マーケット」
vol.4 服と共存するブック&アート

デザイナー川久保玲がディレクションし、伝統と大胆さが入り混じるカオスなコンセプトストア「ドーバー ストリート マーケット(Dover Street Market/略称DSM)」。進化し続ける、その魅力をさまざまな角度から徹底検証!(「ヌメロ・トウキョウ」2017年11月号掲載)

Cutout Photos:Yuji Namba
Text:Kurumi Fukutsu
Edit:Fumika Oi

ドーバー ストリート マーケット ギンザを
知るための豆知識
Part.2 独自の審美眼で厳選されたブック&アート

服や小物といったいわゆるファッションだけでなく、アートやカルチャーも共存させることでよりカオスな空間は完成する。訪れるたびに何か新しい発見がある、そんな細部へのこだわりに迫る。

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BOOK
他では出会えない、選りすぐりのアート本も展開

3階にあるスタイリッシュなブックコーナーは、恵比寿のブックストア「POST」の中島佑介がディレクションを手がける。毎回特定のテーマではなく、出版社区切りで本を入れ替えているので、フレッシュなものが揃う。ファッション、アート、デザイン、インテリアなどジャンルはさまざま。取材時には、イタリアの出版社 ダミアーニ(DAMIANI)が発行する本が並ぶ。なかでも中島氏がオススメするのは、マウリツィオ・カテランの『TOILET PAPER MAGAZINE』とジョエル・マイヤーウィッツの『Morandi’s Objects』。お気に入りの一冊に出会えるかもしれない。

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(左)ジョエル・マイヤーウィッツの『Morandi’s Objects』、(右)マウリツィオ・カテラン『TOILET PAPER MAGAZINE』

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また、DSMロンドンとNYのブックセレクトを手がける、ロンドンのブックストア「IDEA BOOKS」が出版したVetements初のブック『VETEMENTS』とGucciの写真集『Epiphany』はドーバー ストリート マーケット限定の発売で、発売日には行列が出来るほど話題に。

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銭湯絵師、中島盛夫による富士山の絵

ART
ギャラリーに劣らないアートのセレクション

店内あちこちに配された、川久保玲とエイドリアン・ジョフィがアーティストのピックアップとディレクションを行っているアートインスタレーションも見どころ。銀座店では日本人アーティストも多く起用しており、6フロアにわたってエスカレーター両脇に258本の白いチューブを設置した名和晃平の彫刻『White Pulse』、6階には銭湯絵師、中島盛夫による富士山の絵が20mにもわたって描かれている。セットデザイナーのマイケル・ハウエルズによる巨大化した蜂のオブジェは店内の至るところに置かれ、古家具をコラージュしたフィッティングルームも彼の作品だ。他にもアンディ・ヒルマンが手がける巨大なバラや「コム デ ギャルソン」コーナーのマット・クラークによる彫刻、パトカウ・アーキテクツの作品を再築したコクーン型フィッティングルームなど、見るべきアートピースが服と一緒に並ぶ“美しいカオス”なのだ。

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エスカレータ脇に設置された白い名和晃平の彫刻『White Pulse』

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セットデザイナーのマイケル・ハウエルズによる巨大化した蜂のオブジェ

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同じく、マイケル・ハウエルズによるハチの壁紙と、ポール・ハーデンのコーナーに置かれている右手前の看板“NON-VIOLENT EXTREMIST”もアート感覚なオブジェ⁉︎

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アンディ・ヒルマンが手がける巨大なバラ

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古家具をコラージュしたフィッティングルーム

ほかにもアーティストが仕掛けるインスタレーションはたくさんある。「コム デ ギャルソン・ジュンヤ ワタナベ マン」コーナーのグラハム・ハドソンの作品や、2階フロアに広がるクダミーデザインオフィスのアートワーク、フィッティングルームには「コム デ ギャルソン パルファム」のクリエイティブディレクターでもあるアーティスト、クリスチャン・アストゥグヴィエイユのイラストが描かれ、3階と4階のエスカレーター付近には華道家中川幸夫の作品の写真が飾られている。作品の見せ方にも注目してほしい。

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エスカレーターを下ると、出現する、圧倒的な迫力の、華道家・中川幸夫の作品の写真

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