ファッショニスタが通う、本当は教えたくない魅惑のショップ
ファッションラバーたちがお気に入りショップをレコメンド!そこには、いったいどんな魅力が詰まっている? (「ヌメロ・トウキョウ(Numero TOKYO)」2017年10月号掲載)
インターネットを通じて、24時間国境を越えてショッピングができる一方、個性豊かなセレクト、ヴィンテージ、またインテリアショップなどがしっかりと根を下ろしている。ファッションラバーたちが、あえて足を運びたくなるショップにはどんな魅力が詰まっている? 彼女たちレコメンによるショップは、スマホ片手のお買い物とはひと味違う体験が待っているはず。
HEIGHTS
日常をアップデートさせる “気持ちいい”日用品が集合
「アポイント制なので、じっくりと話しながらアイテムを選べるのが魅力。ただ、ついつい長居してしまうことも…」Recommended by PR 鳥海陽子さん
オーナーの山藤陽子さんいわく「自宅にいるような感覚で商品を試せるように」と、ヴィンテージマンションの一室をサロン風に改装してできたHEIGHTS。並ぶのは国内外のオーガニックコスメや塩、酢などの食品、ウェアやタオルなど“身体に近い”アイテム。フレグランスやフラワーレメディの調合も可能で、定期的に通う顧客も多いそう。
「うんちくやカテゴリーではなく、私自身が使って“ 気持ちいい”と感じたモノが基準。それは日用品であり、消耗品。だからこそ、ここで出合ったモノを“気持ちよく”ポジティブに消費し、自分の中に取り込んでほしいと思います」。
山藤さんの私物も混ぜ、使用シーンを想像しやすいように商品を紹介。
HEIGHTS
住所/東京都港区南青山7-1-12
TEL/03-6427-2401
営業時間/アポイントメント制
URL/www.heights-heights.com
SOMEWHERE TOKYO
デザイン市場で高評価される作家のプロダクトが揃う
「ラインナップが面白くてお気に入り。普通の家具屋さんにはない、アートピースが揃います」Recommended by スタイリスト 一ツ山佳子さん
デザイン史やマーケットで評価される作家性の高いプロダクトを取り扱う“デザインギャラリー”。
「メインは、70〜80年代の海外デザイナーズと、倉俣史朗から若手までの日本のもの。今はミラノのデザイン集団メンフィスの作品に注目。この秋冬の『ヴァレンティノ』では、その創設メンバー、ナタリー・ドゥ・パスキエの作品に着想を得たプリントも登場していました」とオーナーの佐藤直樹さん。
単なる名作ではない。デザインの目利きが今、価値を見出すアイテムにここで出合える。
「アートギャラリーのように、展覧会形式で商品を構成しています」。日本の若手を紹介する企画も積極的に開催。
SOMEWHERE TOKYO
住所/東京都渋谷区恵比寿南2-7-1 1F
TEL/03-6452-2224
営業時間/13:00〜19:00(土・日・祝)、月〜金はアポイント制
URL/www.somewheretokyo.com
BOUDOIR
女心のツボをついたリアル・ヴィンテージ!
「スタイリスト目線でもリースしたくなる、可愛いものがぎゅっと詰まっています」Recommended by スタイリスト 管沼詩乃さん
もともとは、DJとして活動していたANDさん、atsumiさん夫妻が、古着好きが高じて始めた同名のオンラインショップ。「サイトでも写真の撮影方法や見せ方にこだわっていて、それを突き詰めたとき、リアルな店舗を持つことに決めました」。
店名は、婦人の私室を意味するフランス語から。「大人の女性も楽しめるようにリペアは徹底的に。商品タグには、なるべく年代も記載。その時代背景を想像し、着古された一着に愛着を持ってもらえればと思います」。
内装も自分たちでDIY的に。「水曜は予約制。お客さまと長くおしゃべりできるのも“私室”っぽいかなって」
BOUDOIR
住所/東京都渋谷区神宮前6-12-25
TEL/03-6433-5772
営業時間/12:00〜19:00(水曜はアポイントメント制)
定休日/木曜
URL/boudoir-tokyo.com
House@ミキリハッシン
ファッションから生活を見る“用の美”のリアリティ
「独創的なセレクションがユニーク。アクシデント的に“モノに出合う”を楽しめます」Recommended by Numéro TOKYO マーケティング・ディレクター/エディトリアル・ディレクター 水戸美千恵
ディレクター山口壮大さんが手がける一軒家型ショップ。国内ブランドや古着、雑貨やオリジナルアイテムが揃う。“原宿系”に見られがちだが「奇抜さだけのファッションではなく、それを暮らしの中で機能させ、楽しむ“美の用”がテーマ」。
単に日常的なモノはここにない。むしろ新しい気づきを与える商品と見せ方で、ファッションの生活的価値を再定義して見せる。その日常と非日常の関係こそ、エキサイティングで楽しい。
玄関、キッチン、居間などの空間があり、それぞれアイテムをユニークに陳列。1階の「オウセツマ」では企画展も開催。
ハウス@ミキリハッシン
住所/東京都渋谷区神宮前5-42-1
TEL/03-3486-7673
営業時間/12:00〜21:00
定休日/水曜
URL/shop.mikirihassin.co.jp
California
テーマはTシャツとエロ! な専門ショップ
「オーナーの個性全開! のユニークなショップ(笑)。女の子があえて挑戦したくなる、可愛い「エロ」が満載」Recommended by Numéro TOKYO コントリビューティング・ファッション・エディター 岸本佳子さん
老舗の古着屋など良店がひしめく中目黒の目黒銀座。そこにオープンから9年目となるオリジナルのTシャツショップがある。意味深なチェリー柄や、ちょっと卑猥なメッセージなど、ほかでは絶対手に入らないユニークなデザインが並ぶ。そして壁の棚には、海外から買い付けたアンティークのおっぱいモチーフの雑貨たち。
「『エロ』をあからさまに扱うところって今なかなかない。だったら僕がやろうと。ウチは女性のお客さまが圧倒的に多いんですよ」とオーナーの秋山孝広さん。「僕の勝手なイメージで作り上げたカリフォルニアにありそうなお店。本当は行ったことがないんです(笑)」。
California
住所/東京都目黒区上目黒2-43-8
TEL/03-3714-5107
営業時間/14:00〜23:00
定休日/不定休
URL/sex-up-underwear.com
KINJI used clothing
まるでおもちゃ箱の中にいるようなワクワク感!
「店内を隅々まで探しまくるとお手軽なアイテムが見つかる!ふらりと寄りたくなるお店」Recommended by モデル 田中シェンさん
原宿、神宮前交差点そばの好立地にあるKINJI。広々とした店内にはファッション、アクセサリー、雑貨(ぬいぐるみまで!)など2万点以上がひしめく。膨大なアイテムからお気に入りを見つけられたら喜びもひとしお!?
約2万点の商品がカオス的に並ぶ。常時セールを行っており、お財布に優しいのもポイント。試着室もあり!
KINJI used clothing
住所/東京都渋谷区神宮前4-31-10 YMスクエア原宿B1F
TEL/03-6406-0505
営業時間/11:00〜20:00
URL/www.kinji.jp
月光堂
普通の古着ショップにはない“掘り出し物”に出合う!
「懐かしいマニアックなモノから、“これ商品?”っていうガラクタまで、刺激的なラインナップ。人と被るのが嫌な人は、ここで“宝探し”を!」Recommended by モデル、クリエイター宮本彩菜さん
20年以上、レコードやCD、古本を扱ってきた、マニアに知られたリサイクルショップ。最近はウェアや小物も揃い、オシャレとジャンクの間のギリギリを突く品揃えに。タレントやミュージシャンもこっそり通っているとの噂も。
ストリートカジュアルから、大人っぽいトレンチコートまでオールジャンル揃う。最近の売れ筋はレトロ柄のブラウスやワンピースだそう。
月光堂
住所/東京都目黒区駒場1-21-7
TEL/03-5790-9193
営業時間/14:00〜深夜(人がいなくなるまで)
定休日/不定休(荒天の日は休み)
URL/www.facebook.com/moonlightdo/
Sister
服とカルチャーをリンクさせた“ショップらしさ”を凝縮!
「モダンとヴィンテージのクロスオーバー。そしてエッジが効いた商品構成は、他にない!」Recommended by モデル エリーローズさん
古着からリメイク、新進気鋭のブランドまで、独自のラインナップで魅せるSisterが今年2月に移転し、あえてミニブティック化。「Webではデザイナーインタビューなど読み物を充実。一方、店頭では企画展や洋服以外の販売も行い、Sisterの世界観を立体的に表現しようと」とディレクターの長尾悠美さん。
本棚には販売用のアート本やDVDに加え、長尾さんの私物も配置。カルチャーとリンクさせながら、今のファッションの息遣いを感じさせるショップだ。
クリエイターの事務所っぽさを残したという店内。床のペイントは、映画『シャイニング』のワンシーンから引用して再現。
Sister
住所/東京都渋谷区神宮前6-23-12 2F
TEL/03-5766-3103
営業時間/12:00〜20:00
定休日/不定休
URL/sister-tokyo.com
Photos:Tasuku Amada, Kouki Hayashi (Heights, California), Naoki Mizuno(KINJI) Text:Masanobu Matsumoto Edit:Etsuko Soeda