あったらいいね! こちら妄想商品開発部 | Numero TOKYO
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あったらいいね! こちら妄想商品開発部

実現可能か不可能かはさておき、「あったらいいな」と思うものをアンケート。必要は発明の母。時短、楽チン、「それ、いいね!」。果てしない妄想の先に、ストレスフリーな未来が待っている?(『ヌメロ・トウキョウ(Numero TOKYO)』2019年12月号掲載)

右手も左手も自由自在! 気分は“TK”なキーボード。 「20年前からずっと言い続けているけれど、キーボードは右手と左手が分かれているほうが絶対にいい! 自分にとってベストな幅と高さに両手を調節して、肩凝り、腰痛、眼精疲労も解消。もちろんワイヤレスで。タッチパネルでも指にはめるでもなく、やっぱり物理キーボードがいいのは世代のせい?(笑)」(naomiビキニ/40代、翻訳業)
右手も左手も自由自在! 気分は“TK”なキーボード。 「20年前からずっと言い続けているけれど、キーボードは右手と左手が分かれているほうが絶対にいい! 自分にとってベストな幅と高さに両手を調節して、肩凝り、腰痛、眼精疲労も解消。もちろんワイヤレスで。タッチパネルでも指にはめるでもなく、やっぱり物理キーボードがいいのは世代のせい?(笑)」(naomiビキニ/40代、翻訳業)

親愛なる読者の皆さん、こんにちは。妄想商品開発部・部長代理のポチ子です。突然ですが、「いいね!」を生む未来のヒット商品を夢見て、アンケートを試みたので発表してもいいですか。

まずは、古今東西、女性たちを悩ませている“ハイヒール=足痛い”問題。「秋冬はクラシック回帰で、レディなヒールがスタメンに返り咲き。スニーカーに慣れすぎてしまった今、この快適を手放すことができるのか? 痛くないヒール希望!」「靴擦れ、足の痛み、#KuToo。はっきり言って、拷問。やり場のない悲しみや怒りを沈めてくれるのが絆創膏だけってどうよ?」「昔バレリーナは指先に薄切り牛肉を巻いて、トゥシューズを履いたらしい。足にピタッと吸い付く靴下型インソールなら痛み知らず?」ってな具合。

そう、働いて家事して子育てして、一人何役もこなす私たちに必要なのはいつだって快適な体。それに、家事が得意なお助けロボット。「洗濯畳み機を開発していた会社が破綻してしまって本当に残念! 仕分け、洗い、乾燥、畳み、しまう……と洗濯には工程が多すぎ。挙げ句には、しまわずに放置した洗濯物に牛乳をこぼされたりして不毛&エンドレス」なんて悲痛な声も。「女性の洗濯の“おこだわり”が自分には理解できません。洗剤を使い分けたり、ネットに入れたり、乾燥機にかける・かけないの選別もできるAI洗濯機があれば」。えっと、手順は覚えてほしい。でもラクしたい気持ちはボーダーレス。洗濯と同様、炊事も掃除も、皆がロボット化を求めてる。

というわけで、ここに画期的アイデア商品をどーんと発表。現場からポチ子が妄想込みでお届けします!

階段掃除もスイスイ! ロボット掃除機2.0

「外出中にリビング掃除を代行してくれる“○ンバ”は共働きのわが家の救世主。でも欲を言えば、タケコプターを装着したドローン式ロボット掃除機が欲しい。段差も軽々と乗り越え、家中の埃を吸ってもらえたらなぁ」(コーヒー党/30代、保育士)

「吸盤接着で壁面走行可能な掃除機はどうでしょう」(馬の肋骨/20代、カメラマン)

洗って、乾かして、畳む。完全自動洗濯乾燥機

「洗濯物を畳む暇? そんなものあるわけない」(スヌ/40代、広告制作)

「脱いだ衣服をざざっと入れるだけで、洗って、乾かして、畳んだ状態まで仕上げてくれる完全ロボット洗濯乾燥機。シャツはアイロンまでかけてくれたら完璧。どんなに大きくても、値段が高くても絶対に欲しい!」(もののけ/30代、販売)

中身をスキャンして、レシピ提案をしてくれる

「毎日の献立を考えるのが小さな悩み。冷蔵庫が自動で在庫管理してくれて、バランスの良いメニューを考えてくれたらいいな」(かこさとこ/30代、主婦)

「平日は仕事で頭がいっぱい。『何が食べたい?』と聞かれたり、メニューを考えたりする地味なストレスから解放されて、ゲーム感覚で料理を楽しみたい」(山岡士郎/40代、営業)

ボタンひとつで走れる! 未来のパンプス、カモ〜ン

「収納式ヒールなら、いざというときダッシュできる。着想源は昔流行ったローラーシューズ!」(CK /20代、WEBプランナー)

「ヒールを丸ごと取り替えられる靴はある。でも替えのヒールがミニバッグに入らないよね」(峰みね子/20代、CA)

「おばあちゃんになっても美しいヒールを。瞬時に高さ調節できれば“疲れたら脱ぐ”以外の方法で長時間心地よく履けそう」(のりたま/50代、美容師)

えっ、そんなふうに思っていたの?

「ヘッドフォンを着けると猫語がわかる(猫は人間の言葉をわかっている……はず)。ただし、愛猫と意思疎通が図れたらうれしい半面、都合のいい解釈ができ
なくなるデメリットもあるような」(ありゃまた/40代、学芸員)

「愛猫とマジで会話ができちゃう“ほんやくコンニャク”」(とり/20代、飼育係)

まだまだある! 妄想商品開発案

「目の前の相手がどれだけ自分のことを考えているか数値で見えるマッチングVR眼鏡。“勝算あり”の場合のみ、好きな人にアプローチしたい」(YNO/40 代、書店員)

「伊藤計劃の小説『ハーモニー』に出てくる、医療用ナノマシン“Wat ch me”。体内を走査し、病気の原因をいち早く見つけだす。事故・老衰以外を原因とした死亡が事実上なくなるというテクノロジー。本当にいい」(今夜もムスメ酒/40 代、編集)

「炭酸水を入れたらスパークリングワインになる夢のサーバー」(paco/50 代、OL )

「顔に貼るだけ、一瞬でメイクが完了する美マスク」(お局はモナリザ/20 代、秘書)

「傘もカバーも不要な雨よけバリア。『アナと雪の女王』の雪だるま・オラフの頭上だけ年中雪を降らせている雲の逆パターン。レインポンチョを着て子乗せ自転車を漕ぐとき、目に入った雨粒で視界不良になるのが恐怖でしかない」(おねこ/30 代、IT)

Illustration:Shapre Edit:Chiho Inoue, Mariko Kimbara

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