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圧倒! ライゾマ × ELEVENPLAYの新作、そして未来へ…!

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『Rhizomatiks Reserach x ELEVENPLAY Dance Installation at Gallery AaMo』

リオ五輪閉会式でも注目を集めたライゾマティクスと、MIKIKO率いるダンスカンパニーELEVENPLAYが、最新作『phosphere』を発表。果たして何が起きるのか!???? ライゾマティクス10周年の展覧会とあわせて、その様子を目撃してきました。

ドローンやAR(拡張現実)、AI(人工知能)など、最新テクノロジーを駆使した革新的なアート〜クリエイティブ表現で注目を集める“ライゾマ”ことライゾマティクス。彼らとともにリオデジャネイロオリンピック・パラリンピック閉会式で注目を集めた振付演出家のMIKIKO率いるダンスカンパニーELEVENPLAYが、東京の新しいアート×エンターテインメント発信拠点のオープニングにて、2日間限定のスペシャルイベントを開催。気になるその内容は……?

 

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Gallery AaMoエントランス

 

会場となったのは、4月15日に東京ドームシティ内にオープンした多目的ギャラリー「Gallery AaMo(ギャラリー アーモ)」。命名の由来は「Art」「Amusement」の頭文字の「A」+「and More」。その名のとおり、最先端のメディアアートから日本が誇る工芸、サブカルチャーまで、さまざまなジャンルのイベントや展示を開催していくとのこと。

そのオープニングを飾ったのが、真鍋大度が率いるライゾマの研究開発部門ライゾマティクスリサーチとELEVENPLAYによる新作“ダンスインスタレーション”『phosphere』。彼らの共演プロジェクトといえば、ヘッドマウントディスプレイを装着して自走するパーソナルモビリティWHILLに搭乗した観客と、ダンサーそしてオブジェクトの動きが織りなす前代未聞の作品『border』が記憶に新しい。それに続く新作の世界初演とあって、何が起こるのか、誰もが固唾を呑んで見守るなか……。

 

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『Rhizomatiks Reserach x ELEVENPLAY Dance Installation at Gallery AaMo』

 

それはまさに、1時間弱の視聴覚刺激 × 身体表現の革新体験。リオ五輪閉会式の2020年東京大会パフォーマンスを彷彿とさせる立方体オブジェとダンサーたちの動きと、無数のセンサーによる驚異的なシンクロのもとにプロジェクションされる光。ダムタイプの藤本隆行によるプログラミングされた照明の躍動と、先鋭的な電子音楽表現で知られるevalaのサウンドスケープがステージ上の肉体と呼応し、連続的かつダイナミックに変容する表現空間をつくりだしていく。

先鋭的イメージにおもねった“プロジェクション流行り”の昨今にあって、より真摯に技術×表現の最前線を追求し、新たな“生”の知覚をもたらす彼らの最新地平。この幕開けに続いて、Gallery AaMoの展開がどのようなヴィジョンを描いていくのか、期待のハードルが高まりました。

 

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一方、ライゾマが切り拓いてきた革新的表現について、その軌跡とともにある“気付き”を与えてくれる展覧会が現在、東京・表参道のスパイラルで開催されている(4月30日まで)。その名も『Rhizomatiks 10』。

2006年に真鍋大度ら3人によって創立され、10周年を迎えた昨年に「Research」「Design」「Architecture」の3部門体制へ移行した彼らの活動を俯瞰する試み。これまでの作品群が無数のモニターに映し出される一方、スパイラルガーデンの吹き抜け空間ではヘッドマウントディスプレイを装着して、上記『border』のインスタレーションバージョンの体験も。

その中で個人的には、大胆にもこれまでの開発過程の様子を公表したエラー映像集に心打たれました。ドローンが落下し、デバイスが不完全な動作でガタつき、配線が火を噴く……。『phosphere』級の衝撃は、こうした気が遠くなるほどの試行錯誤と艱難辛苦、現場経験や火事場の〇〇の積み重ねによって生み出されてきたのだ……!

げにおそるべしテクノロジー×アート表現のフルメタルスタック集団。過去10年の情報量を礎に、この先の未知なる10年をいかに開闢していくのか。お期待申し上げます。

 

Gallery AaMo

URL/https://www.tokyo-dome.co.jp/aamo/

 

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Rhizomatiks 10

ライゾマティクスの10年の軌跡と全貌を俯瞰する展覧会 https://numero.jp/news-20170417-rhizomatiks/

Profile

深沢慶太(Keita Fukasawa) フリー編集者、ライター、『Numero TOKYO』コントリビューティング・エディター。『STUDIO VOICE』編集部を経てフリーに。『Numero TOKYO』創刊より編集に参加。雑誌や書籍、Webマガジンなどの編集執筆、企業企画のコピーライティングやブランディングにも携わる。編集を手がけた書籍に、田名網敬一、篠原有司男ほかアーティストの作品集やインタビュー集『記憶に残るブック&マガジン』(BNN)などがある。『Numéro TOKYO』では、アート/デザイン/カルチャー分野の記事を担当。

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