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    <title>Numero TOKYOHana Sugisaki / 杉咲花 | Numero TOKYO</title>
    <link>https://numero.jp</link>
    <description>クリエイションが詰まったインターナショナル・モード誌『Numero TOKYO』のWEBサイト</description>
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        <title>広瀬すず、杉咲花、清原果耶インタビュー「ふっと吸い付くような距離感の3人でいられた」</title>
        <link>https://numero.jp/talks-122/</link>
        <pubDate>Fri, 11 Apr 2025 04:00:16 +0900</pubDate>
        <lastpubDate></lastpubDate>
        <status>1</status>
        		<category><![CDATA[People]]></category>
		<category><![CDATA[talks]]></category>
		<category><![CDATA[pickup]]></category>
		<category><![CDATA[Hana Sugisaki / 杉咲花]]></category>
		<category><![CDATA[Suzu Hirose / 広瀬すず]]></category>
		<category><![CDATA[Kaya Kiyohara / 清原果耶]]></category>
        <description>
            <![CDATA[<article><p class="first_section"><p>旬な俳優、アーティストやクリエイターが登場し、「ONとOFF」をテーマに自身のクリエイションについて語る連載「Talks」。vol.122は俳優の広瀬すず、杉咲花、清原果耶にインタビュー。</p>
<p class="picture"></p>
<p class="picture"></p>
<p>4月4日に公開した映画『片思い世界』。社会現象を巻き起こした『花束みたいな恋をした』の脚本・坂元裕二と監督・土井裕泰が再びタッグを組んだこと、あらゆる作品で引っ張りだこの３人がトリプル主演を務めることで大きな話題を呼んでいる。主演の広瀬すず、杉咲花、清原果耶に、仲睦まじい姉妹のような３人を演じたことへの思いや舞台裏を聞いた。</p>
</p><p></p>自然と3人の12年間を埋められた
<p>──豪華な共演となりました。本作は脚本家の坂元裕二さんが、広瀬すずさん、杉咲花さん、清原果耶さんの3人で映画を作りたいと思われたことが発端です。作品のオファーを受けたときの率直な感想から教えてください。</p>
<p>広瀬すず（以下、広瀬）「私は10代の頃に坂元さんの『anone』という作品に出演させていただいたことがあります。もともと好きな脚本家さんだったので、年齢を重ねてまたご一緒できることが素直に嬉しかったです。当時は同世代がほぼいなく、大先輩に囲まれる現場だったので甘えながらお芝居ができる環境でしたが、今回は同世代の2人との撮影だったので、また別の感覚で臨めた気がします」</p>
<p>杉咲花（以下、杉咲）「坂元さんと、監督の土井さんと、すずちゃん、果耶ちゃんとご一緒できる可能性を聞いたときに、お受けしないという選択肢はないと思いました。坂元さんの作品は小さい頃からたくさん拝見していました。身近な暮らしの中にある引っ掛かりや、クスッと笑えるようなことがたくさん描かれながら、自分の視点にはなかったドキッとするようなメッセージも込められている。だからこそ、どんな脚本になるのかとても楽しみでした」</p>
<p>清原果耶（以下、清原）「本当になんて贅沢な企画なんだろうと思いました。参加できるのであれば、飛び乗るほかに選択肢はなかったです。こういったお話をいただけるという事実がものすごく嬉しかったですし、自分にとっては挑戦になると感じていたので、嬉しさ半分、緊張半分だったと思います」</p>
<p></p><p>ジャケット¥66,000／Jose Moon（ジョゼムーン　080-1908-2401)、ワンピース¥19,000／Esthe（バウ インク 070-9199-0913)　ピアス¥440,000　リング¥220,000　リング¥253,000／Ahkah（アーカー ギンザシックス店　03-6274-6098）ピアス（リングとして使用)¥58,000／Loro（ロロ トーキョー　info@loro.tokyo）　その他スタイリスト私物</p>
<p>──撮影の現場はどんな様子でしたか？</p>
<p>広瀬「ずっと3人でいました」</p>
<p>杉咲「ずっとしゃべっていたよね。本作の出演が決まったころ、果耶ちゃんが『ご飯に行きませんか』と声をかけてくれて。3人は12年間一緒に過ごしてきた役柄ということもあり、その時間をどうにかして埋められないかという気持ちは、きっとそれぞれにあったのではないかと思います」</p>
<p>清原「自然と仲良くなって、その後も何度かご飯に行きましたね」</p>
<p>──映画で3人は本物の姉妹のようでした。演じる上で意識はされたのでしょうか。</p>
<p>杉咲「何より２人のことを屈託なく愛したいという思いでした。ただ、それぞれの佇まいが、最初から役柄にリンクしていた部分があったようにも感じます」</p>
<p>広瀬「そうかも。意識はしているけど、すごく頑張る感じでもなく、すんなり受け入れられました」</p>
<p>清原「面倒見がいいのが美咲（広瀬）」</p>
<p>杉咲「リーダーシップを取ってくれる美咲。包み込んでくれるような」</p>
<p>清原「意外と奇想天外な優花（杉咲）」</p>
<p>広瀬「そうだね。ユニークで、ちょっとオタク気質で、自分の世界をちゃんと持っている優花」</p>
<p>杉咲「さくら（清原）はザッツ末っ子だよね。のびのびしてて」</p>
<p>広瀬「だからこそ、さくらに反抗されても『アイツ可愛いな〜！』って思えちゃう」</p>
<p></p><p><br />
──とても素敵な関係性です！</p>
<p>広瀬「それこそクランクインの前に清原ちゃんが誘ってくれたご飯の会でわりといろいろなことを話せたのがよかったです。お仕事のこともそうだし、自分自身のことも。若干センシティブな部分をちゃんと共有できる者同士になってから撮影に入っているので、自然と3人の12年間を埋められていったように思います。ただ、家族のようであっても、距離が近すぎるのも違うと思うので、そこは気にかけながら」</p>
<p>──清原さんは、お2人をご飯に誘うのは最初緊張されたのでは？</p>
<p>清原「緊張していたとは思いますが、何より作品が始まる前に2人と会いたいという私欲が勝ってしまいました（笑）。2人の顔をとりあえず見ておきたいなと思って連絡したら、いいよ、いいよって言ってくれたので、優しさに甘えました」</p>
<p>広瀬「全員が、緊張する、緊張するって言いながらスタートしたよね（笑）」</p>
<p>杉咲「手が震えるぐらい緊張しました。ですが2人のことを知りたいという思いや、どうしたら信頼してもらえるだろうという気持ちが大きかったこともあり、そのときはパーソナルな話もたくさんした気がします。会話の中で、今作で3人が見つめるものはそう遠くはないのではないかと感じることができたことも嬉しかったです」</p>
<p>──本来は違った個性を持った3人なのに、映画を観ていると一つの共同体として3人が似た者同士にも見えて不思議でした。それこそ長年連れ添った間柄のようでした。</p>
<p>広瀬「それぞれ役としてキャラクター性はあるものの、意外にみんな角がないというか、柔らかいままで現場にいたんです。近づいたら、ふっと吸い付くような距離感や温度感で常にいられたので、私たちも楽しかったです」</p>
<p></p><p>セットアップ／joseph（ジョゼフジャパン info@joseph-jp.com）　アクセサリー／Jouete（ジュエッテ　0120-10-6616）</p>
3人がいま“片思い”しているもの
<p>──恋愛だけでなく、いろいろなものに対して“片思い”が存在します。ご自身が一方的に好きでハマっているものについて教えてください。</p>
<p>清原「今すっごいハマってるアニメがあって、『イナズマイレブン』ってご存知ですか？」</p>
<p>杉咲「昔からあるよね？」</p>
<p>清原「そうです。私が小学生の時にテレビでやっていたサッカーアニメで。キャプテンが円堂守っていう……」</p>
<p>広瀬「いた！　懐かしい！」</p>
<p>清原「急にハマっちゃって。最近ずっと観ています」</p>
<p>杉咲「私はガールズグループのHANAです。オーディションの時から拝見していたのですが、プロデューサーのちゃんみなさんが、ひとりひとりの人生や過去に寄り添って肯定する姿や、そこから凄まじいスキルアップを果たされていくみなさんの姿に感動してしまいました。もう本当に素晴らしいの。そして最高にキュート！　ライブも圧巻でした」</p>
<p>広瀬「私は車かな。10代で免許を取ってから、夜中の23時に帰ってこようが、一時間だけ、30分だけでもいいからドライブしたいと思って、1人でずっと都内を運転していました。慣れてきてから自分の車を買ったのですが、最近ちょうど新しく買い替えたので、また運転が楽しくなっています。運転中は無になれるところが好きなんです」</p>
<p>──オフのときはどんな過ごし方をされていますか？</p>
<p>杉咲「食に関わる時間が全て好きで、ご飯を食べに行ったり、自分で作る時間が楽しいです。料理本も大好きで、付箋がたくさん貼ってあります。今日は何にしようかなと本の中から探して、つくっています」</p>
<p>清原「最近はレコードで音楽を聞いています。レコードショップに行くと無限に探してしまうので『今日は何枚』と決めるようにしていて。レコードでは坂本龍一さん、尾崎豊さんなどをよく聞きます」</p>
<p>広瀬「家にずっといるのも好きなんですが、アクティブな日はスポーツ観戦に出かけています。最近もバスケと野球の試合をはしごして、3日後にサッカーを観に行っていました。仕事があるときは生配信でチェックしますが、会場に行って観戦するのが好きですね」</p>
<p></p><p></p>
<p>映画『片思い世界』</p>
<p>美咲（広瀬すず）、優花（杉咲花）、さくら（清原果耶）の3人は、東京の片隅に建つ古い一軒家で一緒に暮らしている。それぞれ仕事、学校、アルバイトへ毎日出かけていき、帰ってきたら3人で一緒に晩ごはんを食べる。リビングでおしゃべりをして、同じ寝室で眠り、朝になったら一緒に歯磨きをする。家族でも同級生でもない彼女たちだったが、お互いのことを思いあいながら、楽しく気ままな3人だけの日々を過ごしている。もう12年、ある理由によって強い絆で結ばれてきた3人には、それぞれが抱える“片思い”があった……。</p>
<p>監督／土井裕泰<br />
脚本／坂元裕二<br />
出演／ 広瀬すず、杉咲花、清原果耶、横浜流星、小野花梨、伊島空、ｍｏｏｎｒｉｄｅｒｓ、田口トモロヲ、西田尚美<br />
配給／東京テアトル、リトルモア<br />
公開中</p>
<p></p>Profile
<p>広瀬すず Suzu Hirose<br />
1998年生まれ、静岡県出身。2013年、ドラマ「幽かな彼女」(KTV)で女優としての活動を開始。映画『海街diary』（15/是枝裕和監督）で第39回日本アカデミー賞新人俳優賞ほか、数多くの新人賞を総なめにする。翌16年、『ちはやふる』シリーズで映画単独初主演を務める。第40回日本アカデミー賞において、『ちはやふる−上の句−』（16／小泉徳宏監督）で優秀主演女優賞、『怒り』（16/李相日監督）で優秀助演女優賞をダブル受賞した。19年には100作目となるNHK連続テレビ小説「なつぞら」でヒロインを熱演。『ラストレター』(20)では一人二役を演じ、抜群の存在感を放つ。近年の主な映画出演作に『いのちの停車場』（21/成島出監督）、『流浪の月』(22/李相日監督)、『映画ネメシス　黄金螺旋の謎』（23/入江悠監督）、『水は海に向かって流れる』(23/前田哲監督)、『キリエのうた』（23/岩井俊二監督）など。公開待機作に『ゆきてかへらぬ』（25/根岸吉太郎監督）、『遠い山なみの光』（25/石川慶監督）、『宝島』（25/大友啓史監督）がある 。</p>
<p>杉咲花　Hana Sugisaki<br />
1997年生まれ、東京都出身。映画『湯を沸かすほどの熱い愛』（16/中野量太監督）で第40回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞・新人俳優賞はじめ、多くの映画賞を受賞。2018年、「花のち晴れ〜花男 Next Season〜」(TBS)で連続ドラマ初主演を果たす。その後、主役を務めたNHK連続テレビ小説「おちょやん」(20～21)と「恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜」(21/NTV)で橋田賞新人賞を受賞。近年の主な出演作に『大名倒産』（23/前田哲監督）、『法廷遊戯』（23/深川栄作監督）、『市子』（23/戸田彬弘監督）、『52ヘルツのクジラたち』（24/成島出監督）、『朽ちないサクラ』（24/原廣利監督）、連続ドラマ「アンメット ある脳外科医の日記」（24/KTV）などがある。</p>
<p>清原果耶　Kaya Kiyohara<br />
2002年生まれ、大阪府出身。2015年、NHK連続テレビ小説「あさが来た」で俳優デビュー。映画『護られなかった者たちへ』（21/瀬々敬久監督）で第45回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を受賞。21年には、NHK連続テレビ小説「おかえりモネ」で主演を務めた。23年、「ジャンヌ・ダルク」（演出・白井晃）で舞台初出演にして初主演を務め、第31回読売演劇大賞・杉村春子賞を受賞した。近年の主な映画出演作に『まともじゃないのは君も一緒』(21/前田弘二監督)、『夏への扉−キミのいる未来へ−』(21/三木孝浩監督)、『線は、僕を描く』(22/小泉徳宏監督)、『1秒先の彼』（23/山下敦弘監督）、『青春18×2 君へと続く道』（24/藤井道人監督）、『碁盤斬り』（24/白石和彌監督）など</p>
<p></p><p>The post 広瀬すず、杉咲花、清原果耶インタビュー「ふっと吸い付くような距離感の3人でいられた」 first appeared on Numero TOKYO.</p></article>]]>
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        <title>杉咲花インタビュー「市子を演じて、感情が自分の頭の中を追い越していく感覚になった」</title>
        <link>https://numero.jp/interview418/</link>
        <pubDate>Fri, 01 Dec 2023 09:00:50 +0900</pubDate>
        <lastpubDate></lastpubDate>
        <status>1</status>
        		<category><![CDATA[Interview]]></category>
		<category><![CDATA[cinema]]></category>
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		<category><![CDATA[noads]]></category>
		<category><![CDATA[Hana Sugisaki / 杉咲花]]></category>
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            <![CDATA[<article><p class="first_section"><p>恋人・長谷川からプロポーズを受けた翌日に姿を消した川辺市子の壮絶な半生を描いた映画『市子』が12月8日に公開となる。過酷な家庭環境で育ちながらも、自らの境遇に抗うかのように力強く生きようとする市子を演じたのは杉咲花。名前を変え、年齢を偽り、社会から逃れるようにして生きてきた市子を描いた脚本を読んだ後、涙が止まらなくなるという初めての体験をしたという。</p>
<p class="picture"></p>
<p>戸田彬弘監督が主宰する劇団チーズtheater旗揚げ公演作品でもあり、サンモールスタジオ選定賞2015で最優秀脚本賞を受賞した「川辺市子のために」を原作に、自らの存在意義を掴もうとする市子の生き様が胸に突き刺さる『市子』について、杉咲花にインタビュー。</p>
</p><p></p>「“この現場に飛び込んだら、想像もつかない境地に行ってしまうのではないか”という予感に包まれました」
<p class="picture"></p>
<p>──戸田彬弘監督は「市子は女性の艶やかさや人間としての強さを体現している方に演じてほしい」という思いのもと、杉咲さんにオファーをしたそうですが、その思いをどう受け止めましたか？</p>
<p>「監督が脚本と一緒にお手紙を送ってくださったのですが、そこには『自分の監督人生において分岐点になる作品だと思っています』と書かれていました。そういった作品に必要としていただけたことを光栄に思いましたし、凄まじい脚本を読んで、震える思いでオファーをお受けしました」</p>
<p>──『市子』の脚本を読んだとき、どんなことを感じましたか？</p>
<p>「まるで市子が実在するかのように捉えてしまうほど真に迫るものがあって、言葉にならないような初めての感覚が押し寄せてきました。『この現場に飛び込んだら、想像もつかない境地に行ってしまうのではないか』という予感に包まれたんです。普段お芝居をするときは、『こういうシーンになったらいいな』とか『こういう表現ができたらいいな』といった演じ手としての欲がどうしても出てきてしまうのですが、現場ではそんな感覚が剥がれ落ちて、起こっている出来事にただ体が反応してしまう時間がありました。そんな感覚はこれまで味わったことのないもので、素晴らしい経験をさせていただいたと思っています」</p>
<p></p><p class="picture"></p>
<p>──役作りの上で何か意識したことはありましたか。</p>
<p>「私は役作りというものが自分にとって何を指すものなのか分かっていないところがあるのですが、市子を演じる上で何か満ち足りていない感覚でいることが必要だと思い、食事制限や運動による減量をしました。物語上、時間軸を行き来する構成なので、監督が時代背景も含めた年表を作ってくださり、それに加えて脚本には書かれていないシーンとシーンの間として、市子が過ごした時間をサブテキストとして書き起こしてくださいました。それによって市子の人生をより深めていくことができ、時代設定によって振る舞いや態度に作用したものがあった気がしています」</p>
<p>──市子は「悪魔」と言われることもある一方で、天使に見えることもある重層的なキャラクターですが、市子という人間のどんなところに惹かれましたか？</p>
<p>「市子自身が自分の姿を探し求める様に、言葉に言い表せられないような感覚に襲われました。それと同時に『人を知るってどういうことなんだろう』という問いかけにハッとさせられて。他者を見つめる視線というのは、どこか自分に返ってくるもののような気がしているんです。だからこそ鋭く突きつけられるようなこの物語に、自分の感覚と結びつくものがありました」</p>
<p></p>「これ以上ないほどの幸福と、引き裂かれるような痛みを感じました」
<p class="picture"></p>
<p>──市子は自らの境遇ゆえに長谷川にプロポーズされた直後に姿を消します。その気持ちに共感するところはあったのでしょうか。</p>
<p>「共感と言えるかはわからないのですが、演じていて、婚姻届を受け取ることにこれ以上ないほどの幸福と、引き裂かれるような痛みを感じました。感情が自分の頭の中を追い越していく感覚になるというのは、あまり味わったことのない時間で。それと同時に、『こんな感覚でカメラの前に立っていていいのだろうか』と市子の心情がわからなくなってしまう瞬間もありました」</p>
<p>──市子が口にする言葉はとても印象的なものが多いです。特にぐっときたセリフはありますか？</p>
<p>「たくさんあるのですが、特に『花はちゃんと水をあげへんと枯れるから好き』とか『うちな、花火好き。みんなが上見てる時なんか安心すんねん』というセリフが印象深いです」</p>
<p></p><p class="picture"></p>
<p>──市子と家族になろうとした恋人の長谷川が市子の実際の家族である市子の母を諭すシーンも印象的でした。家族について考えたことはありましたか？</p>
<p>「家族というのは、ひとつの小さな社会ですよね。個人的には、その枠組みにいるだけで何かひとつのフィルターが外れる瞬間があるような気がしていて、それが愛おしくも煩わしくも思います。私の拙い言葉では、いまはまだ家族についての考えを言語化することが難しくもあるのですが…。母を大切にしたいです」</p>
<p>──市子は色に例えるとどんなキャラクターだといえるでしょうか。</p>
<p>「“黒”でしょうか。市子は劇中で黒い服を印象的に着ているんです。黒は影に馴染み存在を隠すような色でもありますし、ある意味すごく目立つ色でもある。市子が黒を着る理由は両方の意味合いが込められているように感じます。また、劇中では“虹”が印象的に描かれているのですが、市子にとって色鮮やかな虹色は平和を象徴するものであり、渇望するものでもあったのではないかなと思います。本編にも映し出されているのですが、ラストシーンを撮影したクランクアップの日は晴天で、そこに優しい虹がかかっていたんです。『市子』の現場では、何かそういう力に守られていたのではないかと感じずにはいられない出来事でした」</p>
<p></p><p class="picture"></p>
<p>──完成した映画を観てどんなことを感じましたか？</p>
<p>「この物語は第三者の視点から市子という人物が浮かび上がってくる話なのですが、私は市子を語る人々の撮影に立ち会うことがなかったので、そういったシーンがとても印象に残りました。特に、市子の恋人である長谷川くんが純粋な気持ちで市子を捉えようとする姿に胸を打たれました」</p>
<p>──市子を演じたことは、俳優としてどんな影響があったと思いますか？</p>
<p>「それが、いまはまだわからないんですよね。『市子』という作品に集った皆さんと積み上げていった時間、その事実が、とてつもなく愛おしいものとして自分の中に凛と残っている感覚なんです」</p>
<p>──杉咲さん自身に何か影響を与えたところがあれば教えてください。</p>
<p>「この作品をどう受け止めるかということが、なにか実生活に鏡のように反映されるものがある気がしています。私は市子という人物が、自分たちの暮らしと地続きの場所にいるような気がしてやまないんです。だからこそ、演じ終えたことで何か区切りを付けられるようなものではなくて。これからも考え続けていきたいですし、観てくださった方々の中で議論を生むような物語に育っていくことを願っています」</p>
<p>衣装／ドレス ¥720,000  シューズ ¥165,000  イヤリング ¥64,000／すべてDior（クリスチャン ディオール）</p>
<p></p><p></p>
『市子』
<p>監督／戸田彬弘<br />
原作／戯曲「川辺市子のために」(戸田彬弘)<br />
脚本／上村奈帆 戸田彬弘<br />
出演／杉咲花、若葉竜也、森永悠希、倉悠貴、中田青渚、石川瑠華、大浦千佳、渡辺大知、宇野祥平、中村ゆり<br />
©2023 映画「市子」製作委員会 芸術文化振興基金<br />
12月8日（金）テアトル新宿、TOHOシネマズ シャンテほか全国公開<br />
https://happinet-phantom.com/ichiko-movie/index.html</p>
<p></p><p>The post 杉咲花インタビュー「市子を演じて、感情が自分の頭の中を追い越していく感覚になった」 first appeared on Numero TOKYO.</p></article>]]>
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