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    <title>Numero TOKYODaigo Matsui / 松居大悟 | Numero TOKYO</title>
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    <description>クリエイションが詰まったインターナショナル・モード誌『Numero TOKYO』のWEBサイト</description>
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        <title>松居大悟・池松壮亮・伊藤沙莉鼎談「ある恋人たちの6年の物語と、映画のこれから」</title>
        <link>https://numero.jp/interview295/</link>
        <pubDate>Sat, 12 Feb 2022 03:00:41 +0900</pubDate>
        <lastpubDate></lastpubDate>
        <status>1</status>
        		<category><![CDATA[Interview]]></category>
		<category><![CDATA[People]]></category>
		<category><![CDATA[interview]]></category>
		<category><![CDATA[pickup]]></category>
		<category><![CDATA[Daigo Matsui / 松居大悟]]></category>
		<category><![CDATA[Sosuke Ikematsu / 池松壮亮]]></category>
		<category><![CDATA[Sairi Ito / 伊藤沙莉]]></category>
        <description>
            <![CDATA[<article><p class="first_section"><p class="picture"></p>
<p>「二人は、どうして別れなくちゃいけなかったんだろう」
</p>
<p>──作品の中で、お気に入りのシーンやセリフは？</p>
<p> </p>
<p>松居「やっぱり照生と葉が出会った高円寺のシーンです。長回しで撮影したんですけど、演出でエモーショナルにするのはやめようと思っていて、撮り方もシンプルにして、台本にはセリフだけしか書かなかったんです。普通に暮らしていたら出会わないような二人が、とあるきっかけで知り合って、夜にお店が閉店した後の商店街で……という設定だったんですけど、池松君と伊藤さんが自然に演じてくれて。撮りながらすごくいいなと」</p>
<p> </p>
<p>池松「松居さん、泣いちゃってましたね」</p>
<p> </p>
<p>松居「どうだったかなぁ。撮影中もそうだけど編集しながらも、なんでこの二人が別れなきゃいけないんだろうって」</p>
<p> </p>
<p>伊藤「自分で書いたのに（笑）。私が大好きなシーンは、照生が『夢で待ち合わせね』と言うシーンです。可愛いですよね。そのセリフはもちろん台本に書いてあったんですけど、自由にお芝居させていただけたので、池松さんとセリフの掛け合いもすごく楽しくて」</p>
<p> </p>
<p>池松「実際に『夢で待ち合わせね』と言われたことあります？」</p>
<p>伊藤「そんな人に出会ったことがないです（笑）」</p>
<p> </p>
<p>松居「僕の実体験です」</p>
<p> </p>
<p>伊藤「えっ！ 本当に言ったセリフだったんですね!?」</p>
<p> </p>
<p>松居「言ったんです」</p>
<p> </p>
<p>池松「松居さんは結構そういうことするらしい」</p>
<p> </p>
<p>伊藤「そういうタイプなんですね」</p>
<p> </p>
<p>松居「いや、一回だけです（笑）」</p>
</p><p></p><p class="picture"></p>
<p class="picture"></p>
<p>──池松さんはいかがですか？<br />
 <br />
池松「色々ありますが、葉と照生が車の中でケンカするシーンがあるんです。長回しでワンカットで撮ったシーンなんですけど、3分くらいありました？」<br />
 <br />
松居「もっとあった。二人がすれ違うシーンだね」<br />
 <br />
池松「今、映画で車内のシーンを撮影するときは、ほとんどがグリーンバックで、編集で風景を合成するんです。でも今回は、牽引で実際の車で撮影したんですよ。その分撮影は非合理的で時間がとてもかかります。ガラス越しに映るネオンや街の景色と人物をワンカットでいくと選んでくれた監督に痺れました」<br />
 <br />
松居「あのシーンが成功して本当に良かったですよ。一般道で撮影したので、車が走るコースは決まっていたけど、信号がいつ変わってどのタイミングで停車するか、後続車が来るかどうかもコントロールできないし、シミュレーションもできない。でも、二人の車の後ろを偶然タクシーが走ってくれて、それも良かったなぁ」</p>
<p class="picture"></p>
<p>──俳優のお二人が、今だから監督に物申したいことはありますか。<br />
 <br />
池松「難しいですね。可愛らしいやつが出てこない（笑）」</p>
<p>伊藤「私、ひとつありますよ。照生の頬についたケーキのクリームを舐めるシーンで、私はほっぺを舐めるという行為が嫌だったんです、本当に。池松さんにも申し訳ないので、なるべく早くOKが出るように芝居したんですけど何度もNGが出て。もうちょっと舌を出してくれとか、アップも撮らせて欲しいとか、それは監督、完全にあなたの好みですよねっていう。なぜそこまであのシーンにこだわったのかという疑問はありますね」<br />
 <br />
松居「あの……、夢中になってる時って何も覚えてないというか、周りが見えなくって。いい芝居が撮れたので、次はちゃんと舌が映るアングルで撮りたい…と何度も撮影してしまいました。自分でもわからない」<br />
 <br />
池松「たしかに撮り過ぎでしたね（笑）」<br />
 <br />
松居「そこに映画の強さがあると信じてた……」</p>
<p></p><p class="picture"></p>
<p>──ところで今作は、クリープハイプの新曲『ナイトオンザプラネット』が、制作のきっかけだったそうですが。<br />
 <br />
池松「曲自体は2020年の4月頃に出来ていたそうなんです」<br />
 <br />
松居「尾崎君とは付き合いが長いんですけど、2年前の春に尾崎くんから『松居君と作りたいものができた』と、この曲が送られてきたんです。その頃、コロナの影響で、彼らの大きなライブが中止になり事務所の運営も厳しい状況だという話を聞いていて。そもそも、尾崎君がバンドを始めたのは、ジム・ジャームッシュの映画『ナイト・オン・ザ・プラネット』を観たことがきっかけで、劇中に登場した『ハイプ』という言葉から『クリープハイプ』と名付けたんです。今、その映画と同じタイトルの曲を作ったことに彼らの覚悟を感じたし、勝負しに来たんだと感じました。自分もその思いに応えるなら、MVや短編ではなくて長編にしようと。そこから1年ほどかけて脚本を書きました」</p>
<p>伊藤「この曲は私自身もすごく好きなテイストだし、この1曲の中に物語が広がっていて。クリープハイプのいつもの感じとはまた違う雰囲気だけど、それもまた良いですよね。この曲が照生と葉のことを物語っている気がしたんですが、監督がそれに沿って台本を書いたわけじゃないというから、それも含めて奇跡だなと思いました」</p>
<p>池松「脚本を読んでこの曲を聴いたとき、この企画の可能性を感じました。映画の撮影より先に主題歌が完成していることは珍しいんです。今回は撮影中に、観客のみなさんに、劇場で最後にこの曲を聴いてもらうとするとどこをどう構築していけば良いのか考えることができたし、コロナで変わりゆく時代にもう戻れない時代の終わりと始まりと、絶対に戻れないあの頃を歌うこの曲とを作品とリンクさせて、撮影中の指標にしていきました」</p>
<p></p><p class="picture"></p>
監督として役者として6年で変化したこと
<p>──物語は2021年7月26日から6年間の物語です。6年に設定した理由は？<br />
 <br />
松居「最初の構想では5年だったんです。でも、2019年から以前は普通の世界で、それ以降はコロナ禍。そう考えたときにもう1年足そうと。それから『花束みたいな恋をした』が5年の期間だったので、あと1年足せば勝てるかなと」<br />
 <br />
伊藤「めちゃくちゃ意識してるじゃないですか（笑）」<br />
 <br />
池松「あとは、今の東京を描写するなら、東京オリンピックまで入れるべきだという話はありましたよね」<br />
 <br />
──個人的にこの6年で大きく変わったことはありますか？<br />
 <br />
伊藤「2016年というと『その「おこだわり」、私にもくれよ!!』の頃ですよね。私はドラマ育ちなので、ずっとテレビドラマのお仕事が多くて、映画にも挑戦したかったけど、あまり縁がなかったんです。6年ぐらい前から少しずつ映画の機会をいただいて。映画公開時に、舞台挨拶しているな自分、と感慨に浸る経験はこの6年で増えました」</p>
<p>──松居監督の2016年は『アズミ・ハルコは行方不明』が公開された年です。<br />
 <br />
松居「ちょうど30歳になった年でもあって、肩の力が抜けて来た時期です。20代は『どうしてもこれを描きたいんだ！』と思って撮っていたけど、30代に入って現場の一番いい方法で撮ろう、メッセージも別に伝えなくてもいいかと思い始めました。『アズミ・ハルコ』以前は高校生までの年代を描いていたけど、それ以降は『バイプレイヤーズ』もあり意識が変わりました」</p>
<p>──何かきっかけが？<br />
 <br />
松居「20代は自意識が強かったんでしょうね。メッセージを伝えたいと頑張ってもそんなに伝わらない。それで、諦めのようなものが出てきたというか」<br />
 <br />
池松「諦め。いい言葉ですね」</p>
<p>──池松さんの2016年は、映画・ドラマ合わせて出演作が十数本ありました。<br />
 <br />
池松「映画は撮影したものが1年後に公開されるので、2016年の公開作は2015年に撮影したものなんですが、それまで僕はものすごく働いたんです。ざっくりと話すと2016年からガラッとやり方を変えていて。20代前半までは、日本映画界を自分はどう下から若手としてバックアップできるかを考えていたんですけど、20代後半になって、いかにその作品に深く携わり、自分が生まれた国の映画と深く関わっていけるかを考え始めました。2016年以降は、自分の立場とか、自分が関わる作品とか、自分が歴史や社会との繋がりの中で俳優という仕事をやっているということに自覚的になっていったように思います」</p>
<p>松居「60代みたいなこと言うね」</p>
<p></p><p class="picture"></p>
「映画館で観たい」と思わせる、いい作品を作るだけ
<p>──この6年で映画の鑑賞スタイルも、映画館とDVDに加えて、配信の割合が劇的に増加しました。それは制作に影響を与えましたか。<br />
 <br />
松居「僕は、映画館や劇場に憧れてこの業界に入ったので、配信がまだわからないというか。映画館の暗闇の中で、みんなが一つの作品を見て、同じシーンで笑ったり、泣くタイミングが違ったりして、観客の数だけ作品に対する感情があるというのが好きなんです。だからこの作品を映画館の大きなスクリーンで見たときに、発見や気づきがあるようにして、あえてテロップを入れたりわかりやすい描写はしませんでした」</p>
<p>──配信の利用者が増えたことについては、コロナ禍という事情もありますよね。</p>
<p>松居「僕は劇団も主宰しているんですが、コロナ禍で、演劇も上演中止や定員50%の制限がありました。正直、定員50%なんて採算が立たないんですよ。しかも、誰かがコロナにかかったら終了。不要不急と言われ、みんなは家で配信でエンタメを楽しんでる。細い一本橋を負けるために渡るような状況が続いていても、劇団も劇場も上演を続けています。この状況をどうにかしたかったし、コロナ禍の中でも演劇を信じたかった。この作品にもダンスや劇場が登場するんですが、この映画を観てそのことも感じて欲しかった」<br />
 <br />
伊藤「演じる側の作業としては、配信でも映画館での上映でも変わらないんですが、大きいスクリーンで気づけることもたくさんありますよね。背景の小道具や美術も目が行きやすいから、こだわった点が見つけやすい。それに映画館は作品と向き合いやすい環境ですよね」 <br />
 <br />
池松「今でもありますけど、本当に影響してくるのはまだまだこれからなんじゃないかと思っています。映画に携わってきた人間からすると、映画館は掛け替えのない場所です。でも大きく捉えると配信も映画が生き残るための進化だと思うんです。フィルムがデジタルになり、白黒がカラーになったことと同じように、配信によって映画が生き残る可能性が生まれた。それにコロナ禍でも実はヒット作は生まれていて、映画を映画館で観たい人も映画を求めている人もまだいるのだと思います。それならやるべきことは、配信であっても『映画館で見たかった』と思わせるくらいの作品を作ることなんじゃないかと思っています。それから、ミニシアターについても、コロナ禍でいろんな議論が交わされました。ミニシアターブームを作った『ナイト・オン・ザ・プラネット』が東京で公開されたのは、ちょうど30年前です。それから30年後の今、各地のミニシアターでジム・ジャームッシュ特集が組まれて、当時、まだ生まれてもない若者が、コロナ中にこぞって観に行ったと聞きます。いい作品を作れば必ず人は映画を求め、必要としてくれると思ってやるしかないと思っています。映画館でも配信でも良かったと思わせる映画が増えすぎたのは作り手側の責任です」</p>
<p><br />
 <br />
松居「映画館だと帰り道がいいじゃないですか。余韻に浸って、夜景を見ながら二駅ぐらい歩いちゃうあの感じ」<br />
 <br />
池松「あれでしょ、なんか昔の友達とか恋人のSNSをチェックしてしまうって言ってたやつ（笑）」<br />
 <br />
松居「元気でやってるな？みたいな。いや、それだけじゃなくて（笑）」<br />
 <br />
伊藤「（笑）」</p>
<p></p>Profile
<p>池松壮亮<br />
1990年7月9日生まれ、福岡県出身。2003年、映画初出演となったハリウッド映画『ラスト サムライ』で第30回サターン賞で若手俳優賞にノミネート。以降、映画を中心にドラマ、舞台など数多くの作品に出演し多数の映画賞を受賞。近年の出演作に『夜空はいつでも最高密度の青色だ』（17）、『君が君で君だ』（18）、『斬、』(18)『宮本から君へ』（19）、『アジアの天使』（21）など多数。2023年には主演を務める映画『シン・仮面ライダー』の公開を予定している。</p>
<p>伊藤沙莉<br />
1994年5月4日生まれ、千葉県出身。2003年にドラマデビュー後、数多くのドラマや映画、舞台などで活躍。2020年には、アニメ「映像研には手を出すな！」やドラマ「これは経費で落ちません！」などに出演し、第57回ギャラクシー賞テレビ部門個人賞、東京ドラマアウォード2020で助演女優賞を受賞。21年は映画『劇場』『ステップ』『タイトル、拒絶』『ホテルローヤル』『十二単衣を着た悪魔』などで第63回ブルーリボン賞助演女優賞、第45回エランドール賞新人賞に輝いた。22年はドラマ「ミステリと言う勿れ」（フジテレビ系）が放送中のほか、ドラマ「拾われた男」がDisney+で夏配信予定。</p>
<p>松居大悟<br />
1985年11月2日生まれ、福岡県出身。劇団ゴジゲン主宰。12年、初監督作『アフロ田中』が公開。その後、『自分の事ばかりで情けなくなるよ』（13）『スイートプールサイド』（14）などを発表し、『ワンダフルワールドエンド』（15）で第65回ベルリン国際映画祭出品、『私たちのハァハァ』（15）ではゆうばり国際ファンタスティック映画祭2冠を受賞した。主な監督作品に、映画『アズミ・ハルコは行方不明』（16）、『アイスと雨音』（18）、『君が君で君だ』（18）、テレビ東京「バイプレイヤーズ」シリーズ、『くれなずめ』（21）のほか、多数のミュージックビデオや舞台を手がけている。</p>
<p></p><p></p>
『ちょっと思い出しただけ』
<p>怪我でダンサーの道を諦めた劇場の照明スタッフ、佐伯照生（池松壮亮）は2021年7月26日、34回の誕生日を迎えた。今日も猫にエサをやり仕事に向かう。タクシードライバーの野原葉（伊藤沙莉）は、ミュージシャンの男を乗せコロナ禍の東京の街を走っていた。1年前の7月26日、照生は部屋でリモート会議、葉はタクシーに飛沫シートを取り付けてる。1年ごとに時間が巻き戻されると、二人が別れた後の日、喧嘩した日、冗談を言い合った日、愛し合った日、出会った日……。特別だった日もあれば、なんでもない、だけど二度と戻らない愛しい日々が丁寧に描かれる。</p>
<p>監督・脚本／松居大悟<br />
出演／池松壮亮、伊藤沙莉、河合優実、尾崎世界観／國村隼（友情出演）／永瀬正敏<br />
主題歌／クリープハイプ「ナイトオンザプラネット」（ユニバーサルシグマ）<br />
制作・配給／東京テアトル<br />
2021年／カラー／アメリカンビスタ／5.1ch／115分<br />
©︎2022「ちょっと思い出しただけ」<br />
2月11日（金･祝）全国公開<br />
公式サイト / Twitter / Instagram</p>
<p></p><p>The post 松居大悟・池松壮亮・伊藤沙莉鼎談「ある恋人たちの6年の物語と、映画のこれから」 first appeared on Numero TOKYO.</p></article>]]>
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            <ldnfeed:rel_subject>俳優、山田孝之が映画<br>『俺はまだ本気出してないだけ』出演を決めた理由</ldnfeed:rel_subject>
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            <url>https://numero.jp/news-20130708-yamadatakayuki/</url>
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        <title>松居大悟監督・高良健吾インタビュー「台本を読んだ直後、“これは名作になる”と直感した」</title>
        <link>https://numero.jp/interview249/</link>
        <pubDate>Tue, 11 May 2021 09:00:09 +0900</pubDate>
        <lastpubDate></lastpubDate>
        <status>1</status>
        		<category><![CDATA[Interview]]></category>
		<category><![CDATA[People]]></category>
		<category><![CDATA[interview]]></category>
		<category><![CDATA[Kengo Kora / 高良健吾]]></category>
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		<category><![CDATA[Daigo Matsui / 松居大悟]]></category>
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            <![CDATA[<article><p class="first_section"><p class="picture"></p>
「会えなくなった友人に向けて作ったパーソナルな物語」（松居監督）
<p>男の友情物語と簡単な言葉で本作を表現できないのは、友達を持つ全ての人の心のひだに触れるようなストーリーがこの作品の根底にあるから。高校卒業から12年の月日が流れた頃に、友人の結婚式に参加するため、当時の気のおけない友人６人が再会。彼らは卒業後も折にふれてバカ話に興じる仲だったが、そのうちの一人がこの世から去った日を機に、疎遠になっていたのだ。そんな彼らの心情の機微をこまやかに描いたのが『くれなずめ』。</p>
</p><p></p><p>──この物語が生まれた経緯を教えてください。</p>
<p>松居「本作はもともと舞台で劇団員のみの公演でしたが、身内ならではの込み入ったものを作ろうとして、自分なりに死生観を描いた作品です。と言うのも、大学時代からの友達に、ある日突然会えなくなった。その経験を経て不思議だったのが、“彼が居る”という感覚が僕の中に強くあったことでした。むしろ彼が生きていた頃以上に彼の存在を感じ、ソイツに『俺の中にお前は生きてるよ』と言いたい一心で、この物語を作りました。だから普遍的な物語と呼べるものではなかったのですが、舞台を観に来てくれた和田大輔プロデューサーが映画化を持ちかけてくれたんです」</p>
<p>──さまざまな縁があって誕生した本作。高良さん、オファーが来た時の第一印象はどのようなものでしたか。</p>
<p>高良「率直に『面白い！』と感じました。松居監督のこれまでの作品を観てきたから余計に、これは絶対に面白くなると確信できました。松居監督の作品はノリや勢いを生かして表現を通して遊びながらも、監督の中には他の人には分からない確固たるルールがあると思う。そこを形にできたら二つと無い作品になりそうだと、台本を読んだ時点で感じました」</p>
<p>松居「読んですぐハマケン（浜野謙太）に電話をしたんだよね」</p>
<p>高良「速攻かけましたね。これはフォーマルな順序ではないのですが（笑）。でも台本を読んで『これは名作だ。絶対やりたい！』と勢いづいて、浜野（謙太）さんにすぐ電話をかけました」</p>
<p></p><p>──主演の成田凌さんをはじめ、そうそうたるメンバーが出演しています。キャスティングをする上で松居監督が意図したことは？</p>
<p>松居「そうですね&#8230;&#8230;。個人的な感情で挑んだ作品でしたから、キャスティングを考えるうえでは、今までご一緒したことがないもののずっと一緒にやりたかった人というのが念頭にありました。つまり、友達になってみたいと思っていた人」</p>
<p>──松居監督の心に寄り添ってくれそうという意味での“友達”ですか？</p>
<p>松居「いえ、むしろ俳優さんたちにはその人が思うまま、好きなように演じてもらえたら、それで十分だと思ってました。何なら僕もこの作品の人物たちがどういう人なのか分からないので、台本という設計図のうえで、鮮やかに生きてくれたらと。結果的に、とてつもなく芝居に対して誠実な人が集まってくださいました」</p>
<p></p><p class="picture"></p>
「友達とは、楽しさから淋しさまで共有できる人のことだと思う」（高良）
<p>──松居監督が欽一役を演じる高良さんに期待したことは何でしたか。</p>
<p>松居「高良くんは『シン・ゴジラ』や『万引き家族』などたくさんの作品に出演していて、ものすごく恐い人やとても優しい人などいろんな役柄を演じてますよね。今回高良くんに演じてもらった劇団主宰の欽一は、難しいことを考えていそうだけど魂が熱いヤツにお願いしたくて、適任でした」</p>
<p>高良「松居監督に唯一言われたのは、リハの時に『欽一は自分勝手なヤツだよ』ということでしたね」</p>
<p>松居「撮影を終えて編集しながら、改めてそう思いました。周囲が見えているようで、好きな友人の前では、人一倍気を許してしまうようなタイプ」</p>
<p></p><p>──欽一を演じる中で、高良さんが大切にしていたことは？</p>
<p>高良「うーん、僕は他の５人のことを好きという想いだけを大切にしていました。実際、現場が本当に楽しかったんです。『くれなずめ』の共演者には、芝居中であれカメラが回っていない時であれ、『この人たちの前では自然体でいい』『白黒つけなくてもいい』と感じられる部分がとても多かった。監督の演出も素晴らしい。今まで経験したことのない現場で、『何でこの人たちのことがこんなに好きなんだろう？』と常々思っていました」</p>
<p>──そのような現場のムードが本作の随所からうかがえます。家族とも恋人とも違う、友達ならではの空気感の特別さが色濃く出た本作。改めて、二人にとって友達とはどんな存在ですか。</p>
<p>松居「想像ですけど、高良くんは数少ない友達を大事にしていそう」</p>
<p>高良「さすが！　数は多くなくてもいいと考えているかもしれないです。楽しさや嬉しさを共有できる人ほど、淋しさや悲しみも分かち合える人は少ないと思うんです。僕は、後者も含めた人こそ友達と呼べる気がして」</p>
<p></p><p class="picture"></p>
<p>──『くれなずめ』のように団体で集まった時には、どんな立ち回りをするタイプですか？</p>
<p>高良「どちらかというと誰かをいじるよりは、いじられる側かな。地元の友人の間では『またなんか言っているよ〜』って笑われるタイプ（笑）」</p>
<p>──松居監督にとって友達の定義とは？</p>
<p>松居「ゴールがない関係。人によってゴールの定義も違うはずですが、親子であれば親孝行する形で恩を返すこと、恋人であれば家族になることがゴールかもしれない。でも友達にはそういう一般的なゴールがなくて、何かあればすぐに駆けつけられる一方で、手術中などであれば面会を断られることもある。法的に守られていないこともあってものすごく曖昧だけど、友達のためなら見返りなど求めずとも頑張れるし、いつ何時も“そばに居る”と感じさせてくれるのは友達だという気がします。考えれば考えるほど、不思議な存在ですね」</p>
<p></p><p></p>
『くれなずめ』
ある日突然、友人が死んだ。 僕らはそれを認めなかった。
<p>優柔不断だが心優しい吉尾（成田凌）、劇団を主宰する欽一（高良健吾）と役者の明石（若葉竜也）、既婚者となったソース（浜野謙太）、会社員で後輩気質の大成（藤原季節）、唯一地元に残ってネジ工場で働くネジ（目次立樹）、高校時代の帰宅部仲間がアラサーを迎えた今、久しぶりに友人の結婚式で再会した。この物語は、結婚式の披露宴と二次会の間に起こる短いお話。泣きたいのに笑えて、笑いたいのに泣ける。“狭間”の時間に起こる奇跡とは&#8230;&#8230;。</p>
<p>監督＆脚本／松居大悟<br />
出演／成田 凌、若葉竜也、浜野謙太、藤原季節、目次立樹/飯豊まりえ　内田理央　小林喜日　都築拓紀(四千頭身)/城田 優　前田敦子/滝藤賢一　近藤芳正　岩松 了/高良健吾<br />
主題歌／ウルフルズ「ゾウはネズミ色」(Getting Better / Victor Entertainment)<br />
配給・宣伝／東京テアトル　<br />
制作プロダクション／UNITED PRODUCTIONS　<br />
製作／「くれなずめ」製作委員会<br />
©2020「くれなずめ」製作委員会</p>
<p>衣装（高良健吾）：ブルゾン￥86,900　シャツ¥42,900　パンツ¥39,600　スニーカー¥63,800／すべてTOGA VIRILIS（トーガ 原宿　03-6419-8136）</p>
<p></p><p>The post 松居大悟監督・高良健吾インタビュー「台本を読んだ直後、“これは名作になる”と直感した」 first appeared on Numero TOKYO.</p></article>]]>
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