「黒」に心を動かされるのはなぜ? | Numero TOKYO
Fashion / Post

「黒」に心を動かされるのはなぜ?

数多ある色の中でも特別な存在感を放つ黒。黒は他の色を際立たせる色であり、物言う色。「Numero TOKYO(ヌメロ・トウキョウ)」2018年12月号では、そんな黒について「Noir 心を動かす黒」と題し、ファッションからアート、カルチャーまで幅広く特集。

「この2018年秋冬に黒がトレンドカラーとして浮上した背景には、2018年1月のゴールデングローブ賞授賞式での光景が影響しているだろうと思います。参列した女優がみな黒を纏い、女性の地位向上やセクハラ撲滅などへの意思表明をして話題となりました。(中略)また、自身も性的虐待を受けた過去のあるオプラ・ウィンフリーが生涯功労賞となるセシル・B・デミル賞を黒人女性として初受賞し、「もう誰も、Me Tooと声を上げる必要のない時代に」という素晴らしいスピーチを行いました。歴史的な瞬間ともなったこの授賞式の後、コレクションサーキットがスタートしたので、黒を纏うモデルがメッセージを放っているようにも見え、黒はまさに物言う色だと感じたのです」(編集長・田中杏子)

いったい黒にはどんなパワーが秘められているのか。「あの人が黒を纏ったら…」では、注目女優の森川葵、水原佑果、あの阿佐ヶ谷姉妹が黒を纏って登場。また、「クリエイターと黒の関係」では、最も黒い塗料の独占使用権を購入したというアニッシュ・カプーア、黒の画家として有名なピエール・スーラージュ、黒い彫刻を生み出す、元ファッションデザイナーのヘルムート・ラングなど、表現者にとっての黒、黒に込めたそれぞれの意図とヴィジョンをひも解く。そして、メディアアーティスト落合陽一は、人はなぜ黒に惹かれるのか? をわかりやすく解説。さらに、色の黒から派生して、闇や恐怖を連想させる、印象の黒として、いまブームとなっているホラー映画、社会風刺を込めた“ブラック”な視点や、ブラックユーモアな表現にも着目。

多くのクリエイターたちが黒に魅了され、黒を媒介に発信してきたメッセージを受け止めて、美的にも知的にも感性を磨くことの大切さを感じてほしい。

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