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People Interview

東信×Katie Scottが贈る、
花の一生を描くアニメーション

前代未聞の花へのアプローチでいつも私たちを驚かせてくれるAMKK(東信、花樹研究所)が、新たなインディペンデント・アートプロジェクトを発表した。今回の作品は、大人から子どもまで楽しめる「花の一生」をテーマにしたボタニカル・アニメーション『はなのはなし』。

Photos:Shunsuke Shiinoki
Illustrations:Katie Scott
Interview&Text:Eureka Ono
Edit:Masumi Sasaki

発表イベントにて、東信による巨大なボタニカルオブジェとともにケイティ(左)とジェームズ(右)

大勢の親子連れで楽しんだイベントの様子


日本の草花に恋してしまった

A「今回のアニメーションはすごく気に入っていて、これからも続けていきたいんです。最初に一生を描いちゃったから次に何をやるかは難しいけど、今後は日本古来の植物を描いてもらったりしても面白いかなと」

K「今回3週間ほど日本に滞在しているんですが、日本の草花と恋に落ちてしまいました。 カメラのデータは植物だらけ。中でも苔がお気に入りです」

J「ああ、高野山の奥で見た墓地の苔だよね。本当に素晴らしかった。他にも、木曽、大阪、広島の厳島神社などたくさんの場所を周ったのですが、イギリスとはまったく違う植生で、感激しました。北から南まで、まだまだ行きたいところがたくさんあります」

A「次はぜひ『もののけ姫』の舞台になった屋久島へ行ってほしい。僕が育った九州もミステリアスなものにたくさん出会えると思います。東京と全然違うので」

アニメーション『はなのはなし』より

──最後に。H&M KIDSとのコラボレーションに今回のアニメーションと、子どもに向けたプロジェクトが続きましたが、ケイティさんはご自身はどんな子どもでしたか?

K「とてもいい子でしたよ(笑)。私は田舎とロンドン、自然と大都会の間で育ったのですが、子どもの頃から植物や動物に興味があって、子ども向けの漫画やキャラクターは全然好きじゃなかったんです。もっと複雑な、図鑑のような本ばかり好んで読んでいました」

A「ジェームズはロック少年だった?」

J「確かにいつもギターを弾いていましたね。僕はキューガーデン(ロンドンの王立植物園)の近所で育ったことがラッキーでした。子どもたちのクリエイティビティを刺激するのは、学校で習う生物学よりも、植物の創造性に触れることだと思うんです。 今回のプロジェクトは、東さんから子どもたちへの本当に素晴らしいギフトですよね。そしてもちろん、大人も楽しめる内容になったと思います」

『はなのはなし』のお披露目イベントの模様はこちら

東信による今月のフラワーのアート作品はこちら

Profile

東信(Azuma Makoto) 1976年福岡県生まれ。2002年より花屋を営み続け、現在は東京・南青山にてオートクチュールの花屋「JARDINS des FLEURS」を構える。また、フラワーアーティストとして国内外で精力的な活動を展開。05年からニューヨーク、パリ、ドイツなど海外を中心に個展を開催。09年、植物の可能性をさらに追求する実験的植物集団「東信、花樹研究所」を立ち上げ、植物をキーワードにさまざまな分野で幅広く活動。東のすべてにおける活動は花・植物のみが有している最も神秘的な形を見つけ、それを美的なレベルに変換し表現することで、植物の価値を高めることに一貫している。

Profile

ケイティ・スコット(Katie Scott) ボタニカル・イラストレーター。英国・ブライトン大学を卒業後、2011年よりフリーランスのイラストレーターとして活動を開始。学術的な要素とファンタジーの要素を併せ持つ独特なタッチで、植物のみならず昆虫や動物など幅広いイラストレーションを展開する。16年には英国・キュー王立植物園から書籍『ボタニカム』を出版。動植物の美術史や様々な歴史的描写を紐解いたような作風で世界が注目する若手イラストレーターの一人である。

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