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People Interview

サムライギタリストMIYAVI「固執や執着は壊し続けていきたい」

4月にデビュー15周年記念ベストアルバム『ALL TIME BEST “DAY 2”』をリリースし、現在ワールドツアー真っ只中のMIYAVI。さらには公開中の木村拓哉主演映画『無限の住人』の主題歌を手がけるなど、世界を舞台に挑み続けるMIYAVIというアーティストの魅力をひも解く。

Photos:Mayumi Taka
Styling:Tsuyoshi Takahashi
Hair & Makeup:Dai Michishita
Interview & Text:Atsuko Udo
Edit:Masumi Sasaki、Saori Asaka

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アーティストに向いてない!? 

──お嬢さんたちと接する時も、しっかりコミュニケーションを取りますか? 

「はい。甘えさせる時は、100%甘えさせますけど、しつけや規律はそれと同様に重要だと考えます。僕が特に、親としてやってはいけないと思うのは、大人の都合で、会話を投げ出してしまうこと。子どもいっても一人の人間です。なので、理由をとことん説明します。夜の8時にベッドに入らないといけない理由として成長ホルモンの話もしますし、それでも聞かない場合は『起きててもいいよ』と言います。夜遅くまで起きていれば、翌朝は当然、眠いでしょ? 子どもの体は、大人と違って成長するためにたくさんの睡眠を必要としていること。眠いと感じながら学校に行く子どもたちに『毎日眠いと感じながら学校に行き、体も脳も成長しなくてもいいのなら、寝なくてもいいよ』と。そこまで説明すれば理解してくれますよ。これは、どんな局面においてもやってます」

──今、コミュニケーションを面倒くさいと感じる人は多いのかも…。

「世の中を見ていて、なんのために子育てをしているのか。その根本の部分が、麻痺せざるを得ない社会になってしまっているのかな?と感じる時があります。今この国に欠けているのは、きちんとした倫理観の育成・教育のような気がします」

──娘さんだけでなく、こんなご主人で奥さまがうらやましいです。

「もちろん意見の相違もあるし、時にはお互い感情的になることもあるけど、でも、うちはちゃんと会話をします。話したら、どんなことでもまずは理解し合える、それが何より大事な事だと思っています」

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──自己表現の源は、パンクのような体制への反抗とか怒り、フラストレーションとは対極にあるものですか? いつも冷静な視線を持っているので…。

「まさに最近、そんなことを考えてます。そういう意味では、僕、アーティストに向いてないのかなと思う(笑)」

──結論づけるの、早い(笑)。

「僕が音楽をやってる理由は、自分はここにいるという存在証明の意味もあるけど、音楽を通して伝えたいものがあるから。今日よりも明日、明日よりも未来が良くなるために、創作を続けている。そこで伝えたい究極のメッセージは『明日を幸せに生きようよ』になる。でも、アートって結論じゃなく、そこに行き着くまでの、もがきにも似た過程なんだよね。人としての不完全さをいかに楽しむか。つまり、結論が見えてることは、必ずしも正解ではないんです」

──早くも悟ってしまった…と?

「いや、まだまだ知らないことはたくさんある。とはいえ『何があっても笑って死ねればいいね』という境地と、対極にあるパンク的プロセスを、どう持ってくるのか。そこは物事を創作するにあたって、すごく大事なので、特に最近、よく考えています」

尊厳を守り、執着を壊す

(写真上)パンツ/Louis Vuitton(ルイ・ヴィトン クライアントサービス) リング/本人私物
(写真下)ニット/Beachme(MATT.) パンツ/Yohji Yamamoto(ヨウジヤマモト プレスルーム)

Profile

MIYAVI(みやび) アーティスト / ギタリスト。 エレクトリックギターをピックを使わずに全て指で弾くという独自の“スラップ奏法”でギタリストとして世界中から注目を集め、約 30 カ国 300 公演以上のライブ、5 度のワールドツアーを成功させた。2015 年にアルバム『The Others』、16 年に 8 月には Lenny Skolnik をプロデューサーに迎え『Fire Bird』を発表。また、映画『Unbroken』(アンジェリーナ・ジョリー監督/16年2月 日本公開)では俳優としてハリウッドデビュー。他にも、映画『Mission: Impossible ‒Rogue Nation』日本版テーマソングのアレンジ制作をはじめ、さまざまなアーティスト作品へ参加。最新作は、ベストアルバム『ALL TIME BEST “DAY 2”』、映画『無限の住人』(三池崇史監督)の主題歌。

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