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People Interview

風船を自在に操るアーティスト「デイジーバルーン」

数年前、フジロックでビョークの風船ドレスを手がけたことで一躍有名になったバルーンアートユニット「デイジーバルーン(Daisy Balloon)」。バルーンの常識に挑戦しながら作品を生み出す彼らにインタビュー。

Interview & Text:Etsuko Soeda
Edit:Masumi Sasaki

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“CAPSULE” LUFTMUSEUM 2016
ドイツのLUFTMUSEMで開催されたデイジーバルーンの個展の様子

バルーンを通じて表現したものとは

──これまで数々の作品を制作されていますが、バルーンを使ってやりたいと思うことをどう具現化しているのでしょうか。

K「作品を制作するあたり、建築だったり色々なマテリアルを通して、様々な方向からバルーンと向き合うようにしています。まったく違う切り口から逆算してバルーンに辿り着くような考え方をベースにしています」

──たとえばどんな作品がありますか?

K「エデンワークスさんとのコラボレーションでは、植物とバルーンの関係性を考えました。植物は育って成長していくんですけど、バルーンは逆に萎んでいくので、その関係性を写真や映像にしました。植物がバルーンを突き抜けていき、バルーンは萎んでいくので、交差するのです」

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“ASTRAL” 2016 DAISY BALLOON | edenworks (Photo: Masaki Ogawa)
ドイツのLUFTMUSEMで開催されたデイジーバルーンの個展にて。エデンワークスとのコラボレート作品

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“ASTRAL” 2016 DAISY BALLOON | edenworks (Photo: Masaki Ogawa)
ドイツのLUFTMUSEMで開催されたデイジーバルーンの個展にて。エデンワークスとのコラボレート作品

──植物との取り組みによって、何か発見がありましたか?

K「この作品に取り組む前までは、植物を題材として打ち出す作品はありましたが、植物と直接的に絡む作品はありませんでした。人工的なバルーンの存在は、植物にはかなわないと感じていました。時間軸を通じて、人工物と植物が交わることで、同じ空間で共存することが出来るということに気がつきました」

改めて感じた劣化する美学

Profile

DAISY BALLOON (デイジーバルーン) バルーンアーティスト細貝里枝(左)とアートディレクター、グラフィックデザイナーの河田孝志(右)からなるアーティストユニット。2008年結成。以来、「感覚と質」をテーマに掲げ、バルーンで構成された数々の作品を制作。なかでもバルーンドレスは、繊細さが細部まで行き渡った建築物を思わせ、多くの人々を魅了している。また、哲学的テーマを探求して、物や人とディスカッションすることをフィールドワークとしているが、その眼差しは常に、他者との本質的な融合に向けられている。www.daisyballoon.com

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