ファッションやアートをこよなく愛する表現者、髙橋海人。自らペイズリー柄を描き下ろしたカプセルコレクション「ETRO per Kaito Takahashi(エトロ ペル カイト タカハシ)」 が発表された。
エトロのグローバルブランドアンバサダーとして、自身が携わった今回のカプセルコレクションについて、また、表現者としての思いをハートフルに語ってくれた。誌面のインタビューを一部抜粋してお届け!『Numero TOKYO(ヌメロ・トウキョウ)』2025年7・8月合併号掲載)
「ETRO per Kaito Takahashi 」カプセルコレクションは6月18日より発売。詳細は記事の最後をチェック!

──『ヌメロ・トウキョウ』に初登場となります。撮影はいかがでしたか。
「みんなでコーディネートや撮り方のアイデアを出し合う自由な雰囲気の撮影がとても楽しかったですし、自分のデザインしたアイテムを着ているのが幸せで。シビれる現場でした」
──今年4月にエトロのグローバルブランドアンバサダーに就任しました。改めて今の思いを教えてください。
「大好きなエトロで、大役をいただいて最高に嬉しかったです。以前からプライベートでエトロを着ていたのですが、大人なハイブランドを「逆に」若い自分が着たら可愛いな、と思って手にしたのがきっかけでした。その「逆に」を、逆じゃなくしていきたいです。僕自身が、エトロを着て“エトロライフ”を楽しむことで、若い世代にも好きになってもらえたら、と思います」

──昨年はミラノでエトロの魅力に触れる機会も多かったそうですね。
「ミラノでショーを見たり、ペイズリーについて学ぶ機会をいただきました。自分も表現することが好きなのですが、表現って全部別々じゃなくて『表現はみんな友達』という感覚をいつも持っているので、エトロがアートとファッションのつながりを大事にしているのを強く感じて、よりエトロというブランドを好きになりました」
──そして今回、「ETRO per Kaito Takahashi」 カプセルコレクションが発売になります。まれにみるコラボレーションが実現しましたね。
「人生でこんな経験あるのか、という思いです。自分が描いたペイズリーがデザインに落とし込まれているのを見たときに、これはすごい!と感動しました。今も見るたびに感動しています」

──今こうしてお話ししている表情からも誇らしさが伝わります。
「本当に誇らしいです。親にも自慢しました!しかも、タグに『Kaito Takahashi』と書いてあるんです。好きなブランドの下に自分の名前が並んでいるのがめちゃくちゃ嬉しくて。自分が楽しいと思うことが形になっていく、この半年ぐらいのストーリーは現実じゃないようで、まるでシンデレラストーリーを描いた映画の……『マイ・フェア・レディ』のような展開でした!」

──ペイズリー柄を描くことになった経緯を教えてください。
「ミラノで、アーティストの方が描いたペイズリー柄の原画を見せていただく機会があって、原画からものすごいパワーを感じたんです。筆圧もよく見ると違ったりして、身を削って描いているような魂が込もった凄みを感じて。強烈なアートのエネルギーに触れて、自分も描いてみたい、と思ったんです。自分はポップやファンタジー寄りのちょっと不思議な世界観の絵を描くのが好きなので、自分の絵をペイズリーに落とし込んだらどうなるかな、と描いてみたのがはじまりです」
──ペイズリーにはどのような思いを込めて描かれたのですか。
「ペイズリーはナツメヤシの種子がモチーフで、種から葉や蔓が伸び広がる様子が、繁栄や豊穣を象徴していると学びました。自分が描かせてもらうなら、人間的なところに落とし込めたらいいなと思って、“手”を描いてみました。人と人がつながって、手を取り合って助け合い、人間も繁栄してきている。それは植物の繁栄とも似ている気がしたんです。人間の成長や、手と手を取り合う表現が描かれているのって素敵だな、って。自分で素敵って言っちゃいましたね(笑)」

──クリエイティブ・ディレクターのマルコ・デ・ヴィンチェンツォも、この柄を気に入っていると聞きました。
「自分としては楽しく描いて、これだ!という達成感はあったんですけど、マルコが気に入ってくれたと聞いて本当に嬉しかったです。マルコとは何度かお会いしていますが、いつもニコニコしている方で、エトロの文化を楽しみながら自由な発想でデザインをどんどん生み出してるのがすごいな、と尊敬しています。彼のデザインからは大きな刺激を受けますし、悔しいな、と思うこともあります」
──“悔しい”、と思われるのですね。
「おこがましいんですけど……『この色使い、自分だったらできない』とか感じて悔しいな、って思っちゃうんです」
──表現することが本当に好きだからこその感情なのかもしれませんね。
「自分はずっとスポンジだと思っているんです。いろんなものに触れて吸収していく。表現することが好きなんだ、と20歳頃に自覚して、でも自分らしさという“色”がわからなくて、いろんな人の作品を真似てみたり、いろんな色に染まっていく時期があったんです。それが最近は、自分はこういう色かな、こう表現してみようかな、とか自分の視点でものを考える意識に変わってきていると思います」

インタビュー全文は、特装版『Numero TOKYO(ヌメロ・トウキョウ)』2025年7・8月合併号をチェック!
「ETRO per Kaito Takahashi 」カプセルコレクション詳細
伊勢丹新宿店 メンズ館1階 ザ・ステージ
会期/2025年6月18日(水)~6月24日(火)
※初日6月18日(水)は、メンズ館1階 ザ・ステージ への入場抽選を実施予定。
渋谷PARCO 1階 ポップアップスペースGATE
会期/2025年6月27日(金)~7月6日(日)
※抽選販売を実施予定。
2025年7月8日(火)からエトロ公式サイト ETRO.com、エトロ銀座本店にて販売開始。尚、追加情報は2025年6月10日(火)に発表を予定。
エトロ ジャパン
TEL/03-3406-2655
URL/www.etro.com
Photos : Yusuke Miyazaki Styling : Katsuhiro Yokota, Chihiro Tan Hair & Makeup : Yurika Hashiba Edit : Shomi Abe Edit & Text & Interview : Naho Sasaki
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