体や性をめぐるあれこれ、人間関係や恋愛、社会についてなど、読者の抱える「モヤモヤ」をバービーが一緒に考えます。正解は見つからないかもしれないけど、チャクラは開放できちゃうかも?!(『Numero TOKYO(ヌメロ・トウキョウ)』2025年3月号掲載)
【今月のモヤモヤ】
「なかなか妊娠できず心が折れそう。妊活中の気持ちの保ち方は?」
不妊治療から1年半。一度妊娠しましたが早期流産に。その後1年たっても妊娠できません。先日2回目の人工授精をしました。できることは全てするつもりですが、光が見えず、心が砕けそう。私は夫をパパにしてあげるのが夢です。バービーさんは妊活中どのように気持ちを保っていましたか?(しぇる、31歳、会社員)
【バービーからのメッセージ】

つらさを一人で抱え込まないで
私も妊活の壁にぶち当たり、何度も心が砕けそうになりました。忙しい仕事の合間を縫って通院しても成果に結びつかず、努力ではどうにもならないと落ち込んだり。知らないことも多く、治療を続ける中で「もっと早くこの情報にたどり着いていれば」と自分が遠回りしていた気分になったことも。採卵をするか、移植をするか、それとも体を休めるか、毎月選択を迫られ、また、多額の出費が続くことも大きな負担でした。原因がわからず途方に暮れる中、妊活のつらさを一人で抱え込まず、パートナーに正直に吐き出せていたのはよかったと思います。
私自身、夫のつーたんを父親にしてあげられない罪悪感が芽生えたし、健康な精子を生かすためにいっそのこと離婚したほうがいいんじゃないかとか、精子バンクに提供したほうがいいんじゃないかとかすら伝えたことがあります。つーたんがそうした気持ちに寄り添ってくれたことは気持ちを保つ上で欠かせなかった。そして、愛犬・神ちゃんの存在も大きかった。ただ、いてくれるだけで本当に救われました。
日々を楽しく過ごすことも大事に、選択肢を広げて
そうした支えのおかげで続けていた妊活ですが、受精卵が2カ月連続でダメになり、「もう頑張るのはいいかな」と、休むことにしました。ストレスを抱えたままでは治療を受けてもいい成果に結びつかなさそうだと思ったからです。その間は緩やかに仕事をしながら、よく遊びに出かけていました。幸いなことに仕事先には愉快な人が多く、リフレッシュできました。
上沼恵美子さんの番組に出るときなんて以前は緊張でガチガチだったのに、妊活のストレスから離れると「わぁ、目の前に恵美ちゃんがいる!」と感激したりして。結婚3年目にはハワイで結婚式を挙げました。家族に囲まれ、たくさんのエネルギーをもらってから不妊治療を再開しました。それでダメだったら新しく卵子を取るのはもうやめようとも。休止してから再開まで約1年がたっていました。
つらく、苦しいこともあったけど、私自身、妊活は光が見えないとは思ってなくて。正直なところ、日本の不妊治療には限界がある気はしています。海外だったら当たり前に行われている着床前診断が日本では2年ほど前まで一部の人しか受けられなかったし、TRIO検査もまだ一般的ではない。合理的とは思えないルールも多い。でも、海外を視野に入れると、選択肢が広がり、妊娠の可能性を広げられるのでは、と。お金と時間はかかるけれど、そうした光を感じられる部分を見てみる。妊活は医療に頼る部分は大きいですが、治療を休む選択肢も入れながら、パートナーとどうやったら日々を楽しく過ごせるかも考えてみてはどうでしょうか。
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Photo:Kisimari Florist:Milena Nomura Styling:Sakura Ohishi Hair & Makeup:Izumi Hashi Interview & Text:Mariko Uramoto Edit:Mariko Kimbara
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