フォクシーズ インタビュー「音楽はノーマルな私の自己表現」 | Numero TOKYO - Part 3
Interview / Post

フォクシーズ インタビュー
「音楽はノーマルな私の自己表現」

旬な俳優、女優、アーティストやクリエイターが登場し、「ONとOFF」をテーマに自身のクリエイションについて語る連載「Talks」。 vol.23はアーティスト、フォクシーズ にインタビュー。

foxes
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これからもっとオープンに自分を表現したい ──ならばこのアルバム自体がセラピーのようなものなんですね。 「そうね。音楽の癒しの力を思い知らされたわ。音楽活動していて、ふと道を見失ってしまうことも多いし、みんながセカンド・アルバムで失敗するのもそのせいよね。デビュー作で一定の成功を収めて、浮足立ってしまって、自分が音楽をやっている理由を忘れてしまう。そんな時に、音楽がいかにパワフルな表現になり得るかを確認すると、すごく謙虚な気持ちになれるわ。ほかのアーティストを見ていても、やっぱり才能が豊かなだけでなく謙虚な人には、すごくインスパイアされる。例えば、去年前座を務めたファレル・ウィリアムスはすごく優しい人で、地に足がついていて、音楽を通じて彼が伝えるポジティヴなメッセージも好きよ」 ──まだ記憶に生々しいハートブレイクの曲を、ツアーで毎晩歌うのは辛くないですか? 「正直言って、ナーヴァスにはなった。今回の曲では逃げる余地がないくらい感情を生々しく描写しているから、すごく無防備な気分だった。でも私自身、そういう風にアーティストが自分をさらけ出したパフォーマンスを見るのが好きなの。私のライヴでも、観客に想いが伝わっていることが彼らの表情から読み取れて、すごくうれしかった。泣いている人もいたし。これからもっとオープンに自分を表現しようって、肩を押してくれたわ」 ──まだしばらくライヴ活動で忙しいと思いますが、オフの時はどう過ごしていますか? 「映画が大好きだからたくさん観るし、アートの展覧会や演劇も細かくチェックしている。そうやってインスピレーションをもらって、自分のライヴの演出を考える時にも役立てるの。あと今は、ケーキ作りにすごく興味があるわ。それって年をとった証拠かもね(笑)」

Photos:Gen Sito
Interview&Text:Hiroko Shintani
Edit:Masumi Sasaki

Profile

FOXES(フォクシーズ) 本名ルイザ・ローズ・アレン、1989年英国サウサンプトン生まれのフォクシーズは。高校卒業後にロンドンに移り住み、音楽学校に通いつつライヴ活動をスタート。2012年にシングル『Youth』でデビューして、大ヒットしたダンス・プロデューサーのゼッドとの共演曲『Clarity』で、第56回グラミー賞最優秀ダンス・レコーディング賞を受賞することに。2014年に発売したファースト『グローリアス』も全英チャート最高5位のヒットを記録。ファッション界からも注目を浴びて、昨夏はH&Mと組んで“H&M Loves Music“と題されたコレクションをデザインした。セカンド・アルバム『オール・アイ・ニード』が発売中。

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