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Culture Art
WOW: arts #05
『エンセラダス』──地球外生命への旅

まさに鮮烈。日本発、映像から空間、伝統工芸から仮想現実までを操る先鋭的創造集団「WOW」。 その地平をさらに進化させるべく発足した「ART」部門へ、新たにラインナップされた作品をご紹介しよう。

Text:Keita Fukasawa

Enceladus from WOW inc on Vimeo.

※『Enceladus / Mission for life detection in universe.』(NASA「ニューフロンティア計画」へのプレゼンテーション映像)

無数の星々がきらめくこの宇宙の中で、私たちは孤独な存在なのだろうか? 人類が問い続けてきたこの謎の答えが、いよいよ明らかになるかもしれない。
きっかけは、NASA(アメリカ航空宇宙局)が発表した土星探査機カッシーニの調査結果だった。土星の第2衛星であるエンセラダスの地表は氷で覆われており、その割れ目から凍った水の粒子が間欠泉のように宇宙空間へ吹き出している。果たして、その水はどこから来たのか? エンセラダスの内部には、地球のように塩や有機物を含む液体の海が広がっているらしい。ということは、この海水を回収・分析すれば、そこに生命がいるかどうかがわかるはずだ……!

『Enceladus / Mission for life detection in universe.』は、東京工業大学ELSI(地球生命研究所)EON研究員にして、NASAでも活躍する宇宙生物学者、藤島皓介氏とのコラボレーションによって制作された、エンセラダスでの地球外生命探査計画のコンセプトムービー。それは、2020年代にNASAが採択予定の「ニューフロンティア計画」の候補選抜に向けたプレゼンテーション映像であり、WOWがアート部門のコンセプトとして掲げた、“動き”の表現を通して生命の本質を問う「Anima(アニマ)」のヴィジョンとも呼応する。
人類がこの宇宙に宿った生命の息吹と、生まれて初めての出会いを果たすとき。私たちは何を思い、その先にどんな未来を切り拓いていくのだろう。

WOW ART
www.w0w.co.jp/art/

『Enceladus / Mission for life detection in universe.』
www.w0w.co.jp/art/enceladus/

Profile

深沢慶太(Keita Fukasawa) フリー編集者、ライター、『Numero TOKYO』コントリビューティング・エディター。『STUDIO VOICE』編集部を経てフリーに。『Numero TOKYO』創刊より編集に参加。雑誌や書籍、Webマガジンなどの編集執筆、企業企画のコピーライティングやブランディングにも携わる。編集を手がけた書籍に、田名網敬一、篠原有司男ほかアーティストの作品集やインタビュー集『記憶に残るブック&マガジン』(BNN)などがある。『Numéro TOKYO』では、アート/デザイン/カルチャー分野の記事を担当。

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