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会場エントランス 題して『Nightscape 2050 未来の街 – 光 – 人』——2050年の光のあり方を探るための展覧会。 それにしても、なぜ2050年なのか。さらに、建築物やその内部空間を演出する照明デザイナー自身が、美しく輝く光の効能のみならず、その負の側面についても議論を呼びかけるとは、どういうことか。 「面出さんは、単に照明器具をデザインするのではなく、“闇そのものをデザインする” という新しいジャンルを一般化した人だと思います」 とは、同展のオープニングトークに登場したグラフィックデザイナー・原 研哉の言葉。 つまり照明デザインとは、単に光によって何かを明るく照らすだけの行為ではない、ということだ。 そして、その思想を伝えるべく開催された今回の展覧会も、よくあるようにプロジェクト実績をただ並べることはせず、さまざまな問いかけに満ちた複数の企画によって構成されていた。 展示風景より、「ライト・パビリオン」に投影されたシカゴの夜景(Photo: 金子俊男) 展覧会の目玉のひとつ「ライト・パビリオン」は、視界全体を覆うように正面左右の壁や床へ投影された映像によって、さまざまな光のあり方を考える体験型展示。 世界中の都市から調査・収集した夜景を通して、街の文化にして経済そのもの、はたまた光害にもなり得る “都市の光” の魅力と功罪を投げかける。 また、「マスターに学ぶ」コーナーでは、建築家の伊東豊雄、ドイツの世界的照明デザイナーであるインゴ・マウラー、チームラボ代表の猪子寿之、シンガポールの建築家・都市計画家ウィリアム・リム、青色LEDを開発した功績でノーベル物理学賞を受賞した物理学者の中村修二ら、5名の識者への光にまつわるインタビュー動画を展示。 一方で、巡回4都市の子どもたちとのプロジェクトでは、それぞれの街で見つけた “光の英雄” と “光の犯罪者” のランキングリストを制作している。
Text:Keita Fukasawa
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