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NODA・MAP新作舞台『足跡姫』は勘三郎へのオマージュ⁉︎
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NODA・MAP第21回公演『足跡姫』は勘三郎へのオマージュ⁉︎

演劇界きっての人気舞台NODA・MAPの最新作『足跡姫〜時代錯誤冬幽霊〜』が、2017年1月18日より東京芸術劇場にていよいよ公演される。今回、演出家・野田秀樹が挑むのは、歌舞伎役者であり、盟友であった亡き中村勘三郎へのオマージュ。とはいえ一筋縄ではいかないのが野田作品。いったい足跡姫とは何者なのか? どんな展開が待っているのか?


中村勘三郎と野田秀樹は、ジャンルを超越した異端児として、歌舞伎『野田版 研辰の討たれ』『野田版 鼠小僧』などと、舞台を共にしてきた同志でもある。その勘三郎へのオマージュを、江戸を舞台に描くという。キャストは、NODA・MAP常連ともいえる、宮沢りえ、妻夫木聡、古田新太の豪華三本柱が共演。

NODA・MAP第18回公演『MIWA』 撮影:篠山紀信
彼らのNODA・MAPの近作を振り返ると、宮沢りえは、美輪明宏の半生をモチーフにした『MIWA』で主人公MIWA少年を可憐に演じ、そのMIWAの心の中に住む、安藤牛乳(アンドロギュヌス=両性具有)を古田新太が。この二人のギャップと掛け合いが最高にコミカルだった。
NODA・MAP第17回公演『エッグ』 撮影:岡村隆史
妻夫木聡は、“エッグ”という架空のスポーツを軸に20世紀の社会、そして現代の問題を重層的に描いた『エッグ』で、この競技のスター選手を好演した。

そして、本作『足跡姫』はというと、「舞台は江戸時代」「中村勘三郎へのオマージュ」というキーワードと、「肉体を使う芸術、残ることのない形態の芸術」についての物語なのか?ということ以外、輪郭もあらすじも全く明らかにされておらず、本人のみぞ知る。とはいえ、常に時代の世相を、まさかっ!という鮮烈なテーマに変換し、独特のユーモアを交えて描く野田秀樹のことだから、当然トリッキーなはず。と心して臨んでも、複雑に絡みあう設定、意外すぎる展開、独特の仕掛けと言葉遊びに着いていくのがやっとで、気づくと罠にまんまとはまってしまうのだ。私たちの想像を遥かに超え、奇想天外なパズルのピース同士が組み合わり、全貌が見えた時の驚きは衝撃といってもいいでしょう。一度体験したら癖になる、野田ワールドが楽しみでしかたないという人が多いのも納得です。今回は、私たちにも馴染みのある人物がモチーフなだけに、どんな物語が待ち受けているのか、より気になるところ。それにしても野田秀樹の頭の中はいったいどうなっているのだろうと思わずにはいられない。

NODA・MAP第21回公演
足跡姫〜時代錯誤冬幽霊(ときあやまってふゆのゆうれい)〜
作・演出/野田秀樹
出演/宮沢りえ、妻夫木聡、古田新太、佐藤隆太、鈴木杏、池谷のぶえ、中村扇雀、野田秀樹
期間/2017年1月18日(水)〜3月12日(日)
会場/東京芸術劇場プレイハウス
料金/S席¥9,800、A席¥7,800、サイドシート¥5,500(全席指定・税込)
*全公演当日券あり。
URL/www.nodamap.com

Profile

佐々木真純(Masumi Sasaki)ファッション・フィーチャー・ディレクター。大学在学中から編集プロダクションにて雑誌などに携わる。雑誌『流行通信』編集部に在籍した後、創刊メンバーとして『Numero TOKYO』に参加。ファッション、アート、音楽、映画、サブカルなど幅広いコンテンツを手がける欲張り何でも屋。写真家・操上和美が撮影する「男の利き手」や「東信のフラワーアート」の担当編集。ここ数年の趣味は山登りで、得意芸の“カラオケ”は編集部名物。自宅エクササイズ器具に目がない(なんならコレクター)。

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