ナン・ゴールディン写真展@MoMA NY | Numero TOKYO
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ナン・ゴールディン写真展@MoMA NY

ナン・ゴールディン 写真展 MoMA
ナン・ゴールディン 写真展 MoMA

先週、撮影と打ち合せでNYにいたので、MoMAに。時間が空いた金曜日の夜に小走り気味に向かうと、かなりの人だかり!!  金曜の夜に美術館にたくさんの人が集まるなんて素敵だなあと思っていたら、何とこの日はエントランスフリーだったんです。 しかもユニクロがスポンサー。毎週金曜日の夕方(午後4時〜8時まで)、入館料を無料にするプログラム、その名も「ユニクロ・フリー・フライデー・ナイト」は2013年からスタートしたそうで、先着1,000名にはユニクロのスペシャルトートバッグ付きだそう。毎週金曜日にたくさんの作品を身近に感じることができるなんて素晴らしいですね。 この機会にいろいろ見て回りたかったのですが、ギリギリの時間に入ったので、目的のNan Goldin:The Ballad of Sexual Dependencyにダッシュ。  

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1970年代のポスターや写真集の見本も良かったんですが、700枚ものスライドショーはテーマで分けられた写真と、それに合わせたオペラ歌手のマリア・カラス、ロックバンドのヴェルヴェット・アンダーグラウンドなどの音楽が流れてくるという空間になっていて、不思議な感覚になりました。1970年代後半〜80年代の友人や家族、ナン本人の日常が収められています。同性愛者、ドラッグ、セックス、暴力などの生々しい写真...。ナンの存在を認めている(許している)被写体との近い距離感を肌で感じることができます。4/16日までなので、NYに行かれる際にはMoMAに立ち寄って見てください。 1994年には荒木経惟氏との写真集「TOKYO LOVE」を発売しています。この写真集、欲しいなあ…。   Nan Goldin (ナン・ゴールディン)  1953年生まれ、アメリカ出身。11歳の頃、18歳の姉が精神を病み、自殺。家庭は崩壊し、家族との絆を捨て14歳で家出。ドラッグクイーンらとともに生活をはじめ、15歳の時に写真を撮りはじめる。同居人や友人など、身近な人たちのスナップポートレイト写真がきっかけとなり、写真が生活の一部になっていく。1985年、800枚ものスライドショー「性的依存のバラッド(The Ballad of Sexual Dependency)」を発表し、翌年その写真集が発売される。現在は雑誌や広告等でも活躍。  
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Nan Goldin : The Ballad of Sexual Dependency 会場/MoMA ( The Museum of Modern Art ) 住所/11 West 53 Street, New York, NY 10019 会期/2017年4月16日まで 時間/10.30〜17.30  (金曜日は20.00まで)  

Profile

齋藤真紀Maki Saito フォト・ディレクター。『VOGUE JAPAN』を経て『Numéro TOKYO』の創刊メンバーとして参加。表紙をはじめ国内外での撮影のキャスティング、ブッキングを担当。特にケイト・モスやヴィクトリア・ベッカム、アレクサ・チャンとの撮影は思い出いっぱい。JUJU初のシューズ本『I NEED MORE SHOES』のディレクション、編集を務めた。ファッションを中心に広告のディレクションやプロダクションも手がけている。@bichon_toriに夢中♡

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