写真家 ソフィア&マウロ世界で活躍するデュオにインタビュー | Numero TOKYO
Interview / Post

写真家 ソフィア&マウロ世界で活躍するデュオにインタビュー

パリを拠点に世界で活躍する写真家デュオ、ソフィア&マウロ(Sofia Sanchez & Mauro Mongiello)来日インタビュー。フォトグラファーとしての始まりといま、そしてこれから。

sofia and mauro
sofia and mauro
「THREE」のキャンペーンビジュアルの撮影を手掛けるソフィア&マウロの写真展が、THREE AOYAMAにて今年の頭に開催された。「THREE」のグローバル クリエイティブディレクター RIE OMOTOの「コスメブランドではないような試みをしようよ!」という提案から、2016年春夏コレクションタイトル「WANDERLUST WAVE」にちなみ、ソフィア&マウロが「WANDERLUST」(=旅への情熱、型にとらわれず、ユニークに輝いている様という意味)というテーマで作品を発表した。THREEのキャンペーンビジュアルでもモデルを務めたグィネヴィア・ヴァン・シーナス(Guinevere Van Seenus)のオリジナルポートレートなどを展示し、アーティストの表現を通して、THREEの世界感をより内面から理解する企画で業界からも注目を浴びた。 夢が叶う瞬間は、おとぎ話のよう ──まず、二人が出会ったきっかけを教えてください。 マウロ(以下M)「二人ともアルゼンチン生まれなんだ。僕は幼い時にアルゼンチンから出てしまったけれど。またそこへ戻ったときに、ソフィアと出会って、それからムービーを一緒につくるようになったんだ。ソフィアが18歳か19歳のときだったよね。スクリプトを一緒に書いたりもした」 ソフィア(以下S)「ショートムービーを作る資金作りのために、ファッション写真を撮り始めたの。その写真がいろんな方から『いいね!』と言われるようになって、2人で写真を撮ることにしたの」 M「それから、ファッション写真が好きになって、写真だけを撮るように。ムービーはそれから一度も撮っていないけれども。いつかはまた撮りたなと思っています」 ──パリへ移住したのはいつでしたか? S「2001年。パリでプロフェッショナルにフォトグラファーとして働き始めたの。マウロはフランス人で、そこで育ったし、文化や土地もよくわかっていたから。そして、私はいつもパリに行きたいと思っていたし!」 M「だから僕たちはパリで働き始めたんだ。初めはとっても大変だったけれども、貧乏でときには絶望だって(笑)。でも賞をとってから、いろんなことがうまく回り始めたんだ。夢が叶って、『まるでおとぎ話みたいだ!』って思ったよ」 ──賞を勝ち取るために、いろいろと挑戦したのですか? M「僕たちがとった賞は、若手のフォトグラファーに送られるものだったんだ。パレ・ド・フランスでエキシビションも行われたんだ。とてもラッキーで、受賞したときは『ワオ!』って感じで(笑)」 ──二人で撮影するときに、役割分担はあるのですか? S「マウロのことはずっと昔から良く知っているから。お互いに顔を見るだけで、なんとなく分かるの。『いまこの光で撮りたいよね』とかも。彼はとってもジェントルマンで、気が利くから、私はラッキーよ」 M「ソフィアも同じようにしてくれるよ(笑)。できるだけ二人でやろうと決めているんだ。僕たちは、いわば兄妹みたいな感じだよね」 ──いつもひとつのカメラで撮り合っているのですか? S「そう。ひとつのカメラを交互に撮っているの」 M「僕から撮り始めて、それからソフィアが撮ってという感じに」

グイネヴィアは『WANDERLUST』の投影みたいな存在

Interview:Maki Saito
Text&Edit:Hisako Yamazaki

Profile

ソフィア・サンチェス&マウロ・モンジエロ(Sofia Sanchez & Mauro Mongiello) パリを拠点に活躍中のデュオ・フォトグラファー。映画の勉強をしていたソフィアとロックバンドのミュージシャンだったマウロは、ブエノスアイレスで知り合い一緒に写真を撮り始める。2002年にパリに移り、若手ファッションカメラマンの登竜門であるPicto賞を受賞。発の展覧会をPalais de Tokyoで開催する。その後、モード誌のエディトリアルのほか、エールフランスやLANVIN、ARMANIなど多くのキャンペーンを手掛ける。2011年よりTHREEのコレクションビジュアルの撮影を担当。www.sofiamauro.com
山崎尚子Hisako Yamazaki フリーランス・エディター。早稲田大学卒業後、出版社へ勤務。20代後半にロンドンへ2年間留学をして、London College of Communication(LCC)にてグラフィックデザインと写真を学ぶ。『VOGUE JAPAN』のビューティ・エディターを経て、『Numero TOKYO』創刊メンバーとして参加。ビューティ・ディレクター/エディトリアル・ディレクターとして、美容全般を手掛けた。現在Numero TOKYOにおいて、女優やモデルのビューティストーリーをはじめ、芸能関係のヴィジュアルページを担当。企業マーケティング、ビューティアドバイザーとしても活動。世界を巡る旅は、趣味を超えたライフワーク。

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