100号の軌跡。篠山紀信さんの奇跡。 | Numero TOKYO
Beauty / Editor's Post

100号の軌跡。篠山紀信さんの奇跡。

Numero TOKYO 100号 篠山紀信
Numero TOKYO 100号 篠山紀信

Numero TOKYOを100冊作ってきたなかで、私にとってのレジェンダリーは篠山紀信さんとのお仕事でした。 特にこちらのリップストーリーと高橋大輔さんの氷上での奇跡のショットは、長い編集者人生のなかでも特別なものに。 「日本でやったことのないビューティヴィジュアルを作りたい」。そう考えたとき、篠山さんにモデルを使ったリップの物語をお願いしたら、きっと面白くなるだろうなと思い依頼をさせていただきました。

偶然にも、篠山さんご自身にとっても初めてであったモデルのメイク撮影。 従来の「美容ならこう映さなければ」なんていう概念が一切排除した自由な感性で、 本当にセンシュアルで美しい、そしてとっても愛らしい作品になりました。 篠山さんが「いいね、セクシーだね」と感じた瞬間にどんどんシャッターを切り、 本能で唇にどんどん迫って、雑誌における美容ページの常識を覆したページとなりました。 篠山さんもこの唇の大胆なカットを気に入ってくださり、 50年にも及ぶヌード写真を編集した写真集『NUDE by KISHIN』(2009年)の表紙に器用してくださったほど! この一枚は、私にとって忘れることのできないヌメロビューティとなりました。

高橋大輔さんのレジェンダリーショットに関しては、こちらのブログをご覧ください。

Profile

山崎尚子Hisako Yamazaki フリーランス・エディター。早稲田大学卒業後、出版社へ勤務。20代後半にロンドンへ2年間留学をして、London College of Communication(LCC)にてグラフィックデザインと写真を学ぶ。『VOGUE JAPAN』のビューティ・エディターを経て、『Numero TOKYO』創刊メンバーとして参加。ビューティ・ディレクター/エディトリアル・ディレクターとして、美容全般を手掛けた。現在Numero TOKYOにおいて、女優やモデルのビューティストーリーをはじめ、芸能関係のヴィジュアルページを担当。企業マーケティング、ビューティアドバイザーとしても活動。世界を巡る旅は、趣味を超えたライフワーク。

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