明日から開催 !!!『ESPRIT DIOR-ディオールの世界』展 !!! | Die-co
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明日から開催 !!!『ESPRIT DIOR-ディオールの世界』展 !!!

 

 

 

 

銀座の四丁目に程近い、アップル ストアの並びに少し前から登場したこの大きな看板。ご覧になった皆様も多いのではないでしょうか?この東京の、いや日本の一等地のど真ん中でフランスを代 表する偉大なるメゾン、Christian Dior(クリスチャン ディオール)が素晴らしい展覧会を開催します。

 

 

明日、10/31から来年1/4日迄『ESPRIT DIOR(エスプリ ディオール)-ディオールの世界』というタイトルで開催されるこのエキシビジョンは、ここ数年、日本で行われたファッションの展覧会の中でも群を抜いての規模です。

 

先日のこちらの内覧会がございましたので、早速お邪魔させて頂きましたので今日はそのリポートと参りましょうね。年末の銀座を折檻する一番の話題になるの は間違いなし。。。東京のお住まいの方でなくても、日本にお住まいでない方も、これはわざわざ足を運んで見るべき、実に貴重な展覧会でございます よぉぉ~。。。
ってか、私、居るの解りますか????

 

 

 

今年の夏のパリコレクションの期間中も何度となく見る機会を頂いた、あの伝説的なバージャケットが、最初の作品としてゲスト達をお迎えします。

 

 

一緒に並んでいるのは現在のクリエイティブ ディレクター、Raf Simons(ラフシ・モンズ)によるバースーツ。。。ムッシュ ディオールが最初に生み出した、ファッションの世界をそれまでとはまるで別の物にした奇跡のドレスと、そのスタイルの最新のバージョンを並べてみる事が出 来ます。。。

 

いやぁ、この作品を日本で生で見れるなんて。。。。。ほんと、贅沢。。。。

 

 

 

 

会場はいくつものブースに分かれていて、一つ一つを見て行く事で、ディオールが追求する美の形や、その世界観をより強く肌で感じる事が出来ます。

 

『ディオールと芸術家達』というブースでは、ディオールのクリエイションを支えて来た、初期のヴィジュアルイメージを生み出したRene Gruau(ルネ・グリオー)に始まり、インスピレーションのソースとなった様々なアーティストの息吹を感じさせる秀作がブースを埋め尽くします。

 

 

こちらの作品はジョン・ガリアーノによる1999 SS Haute Coutureの作品で、この時のテーマは『Surrealism(シュールリアリズム)とその時期の芸術家達』。彼のデザインを代表するバイアスのマー メイドドレスには、ブラックの手のモチーフのインサーションが施されています。

 

Giorgio de Chirico(ジョルジュ・デ・キリコ)の作品をイメージさせるヘッドドレスも素敵なので、是非実際にご覧になる時はよ〜くチェックしてみて下さいね。

 

 

 

 

ディオールは日本ととても縁の深いブランドです。フランス印象派のインスピレーションとなった日本美術に 多大なるリスペクトを抱き、ムッシュ ディオールは幼少の過したグランヴィルの屋敷の、一階の階段の下にある東洋的な天井画を毎日眺めながら、この遠いエキゾティックな国に憧れを頂いていまし た。

 

第二次世界大戦を体験し、世界中の女性達の荒んだ心をニュー ルック癒したように、ムッシュ ディオールは1957年、7人のモデルを連れて敗戦国としてまだ傷の癒えない日本で最初のパリモードのファッションショーを開催します。その後1959年 にご結婚された美智子妃殿下の婚礼のドレスをこのメゾンが手がけたのは、余りにも有名過ぎるお話ですよね?

 

そんな日本を テーマにした作品が並んだこちらのブース、こちらはパリの8区にあるコンサートホール、Salle Playel(サル プレイエル)のタイトルが付いたドレスは1956年 FW Haute Cotureの作品で、ブラックのベルベットのロングドレスに、サテンの『帯』をイメージしたベルトが印象的ですね。イメージはプッチーニのオペラ、『マ ダム バタフライ』を見に行くマダムなのでしょうか???

 

 

 

 

女優Charlize Theron(シャーリーズ・セロン)の魅惑的なCMでもお馴染みのディオールのパフューム、『J’Adore(ジャドール)』のブースもありましたよ。

 

インドでは神々の花と呼ばれるサンバック・ジャスミン、ディオールの香水の為だけに育てられ、その香りが一番強くなる5,6月に摘み取られたローズ ドゥ メ(センティフォリア ローズ)等のフローラルブーケの香りのこのパフュームは現代性や自由な精神、そして圧倒的な女性らしさを讃えた香りで世界中で大人気ですね。

 

会場にはCMのムービー、世界的なフォトグラファー、Patirick Demarchelire(パトリック・デマルシェリエ)が撮り下ろしたメゾンのゴールドの作品の写真、そしてスペシャルクリエイションによって制作され た実際のCMで使用したドレスも飾られていましたね。。。

 

 

 

今回のエキシビジョンの中で私的にも一番印象に残ったものの一つが、ディオールのクリエイションを支える様々なアトリエスタッフ達の実技を生で見れ るというスペシャルな体験です。この日はパフュームのデコレーションを行うチームとこちらのHaute Cotureを制作するスタッフの方々がいらっしゃっていました。

 

ものの30cmの所でなんとバージャケットを制作して います。。。ありえないくらい緻密なハ刺しに、もう、、、、、目が釘付けでした。一つ驚きのデクニックがありまして、シルクのツイル等の張りのある美しい 生地を使うこのジャケットは、余計なアイロンを使い、光沢を殺す事を嫌います。多めにとった縫い代は手で割り、縫い代にしつけをしてボディーに止め付け、 ふっくらとしたシームの切り替えを作り出すという目から鱗のテクニック。。。。。すいません。縫製の事が解らない人からすると意味不明ですね。。。

 

フランス語の通訳の方もいらっしゃるので、会場に行かれたら、是非直接グイグイ突っ込んでみて下さいね。。。

 

 

 

 

グランヴィルの邸宅をルーツとする『庭園』というモチーフはディオールにおいて、ディオールの女性像を表現上では必要不可欠なテーマで、創業以来メゾンが追い求めている『女性=花』というメソッドでもあります。

『ディオールのガーデン』というテーマのこちらのキャプチャーには、歴代のクリエイター達が常に追い求めて来た究極のガーデンの世界がドレスに表現され、時代に合わせ変わって行くスタイルと、そこに根付く絶対に変わらない自然美への讃歌が見事に表現されています。

 

こちらのドレスは1961SS Haute Cotureの作品で『ソワレ ア リオ』というドレスです。グリーンのモスリンで仕立てたブラウス風のトップスに、バラの刺繍を施したアイボリーファイユの釣り鐘型のスカートが美しく、 Marc Boin(マルク・ボワン)の作品です。

 

このドレス、実寸で計ったら、ウエスト31cm.。。。。。お召しになったのはElizabeth Taylor(エリザベス・テイラー)だそうです。。。。

 

 

 

ほんと、一つ一つの作品の殆どが主役級。。。。ハリウッドのレッドカーペットや豪華なグラン・バルを思わせるようなお馴染みの顔ぶれが並びます。

 

仮に貴方がファッションの仕事に携わり、こちらのドレスをご存じないならば、今すぐにファッションに関わる事を全て辞めて頂き、死ぬ迄ファストファッションのみで過して頂きたいものですね、、、、

 

『ミス ディオール』というこちらのチャプターには、現代のミスディオール伝説を創り上げた1949 SS Haute Cotureで発表された『ミス ディオール』の実物が来日しておりました。。。。。。凄過ぎる。。。。

 

こちら、2012 FW Haute Cotureでラフ・シモンズによる最初のコレクションで発表されたグラデーションによる刺繍の作品と、2013 FW Prêt-à-Porterで発表された、ブラックレザーの花々をにエンブロイダリーでドレスの上に表現した作品と、3体のミスディオールのコントラ ストも実に素晴らしかったですねぇ。。。

 

 

 

 

これだけお話しましたので、もちろんいかにこのメゾンが王侯貴族やセレブリティー達に愛されて来たかはお察しの筈でしょうし、様々な逸話をご存知の 方々も多いかと思われます。そんなミーハー大好きな皆様の為には『ディオールを纏ったスター達』というチャプターのご用意もございます。

 

公私供に常にディオールを着続けた女優としても有名なMarlene Dietrich(マレーネ・ディートリッヒ)は1950年の作品『舞台恐怖症』での撮影で、監督Alfred Hitchcock(アルフレッド・ヒッチコック)に向かって『ディーオルでなければ、ディートリッヒもなしよ。』と啖呵を切った話は有名ですし、モン テーニュのアトリエでのサロンショーの記録画像には興奮するオードリー・ヘップバーン(オードリー・ヘップバーン)の姿が残されています。

 

そんな中、こんなドレスも来日を果たしました。なんとLady Diana(レディー ダイアナ)が着用した、あの伝説のドレスです。1996年12月、ニューヨークのメトロポリタン美術館で行われたディオール50周年を祝うパーティーで着 用したドレスです。このドレスをデザインしたのはディオールのアーティステックディレクター就任間もないジョン・ガリアーノで、深いスリットを入れたがる 彼に対してレディは、『Mr ガリアーノ、女性は自らそんなに肌を見せたい物ではないのよ。。』とコメントした話はあまりにも有名過ぎますよね?

 

ガリアーノが得意としたスリップスタイルの美しいナイトブルーのドレスには、上品とファッショナブルの限界を追求した場所までサイドにスリットが入り、ブラックのレースが美しく飾られていましたよ。。。

 

 

 

 

はい、はい、相当張り切って、この日着物で参上させて頂きましたよ。暑くも寒くもなく着物を着るには良いシーズンと思いましてね。この大島は以前母が仕立ててくれたもので、中々着る機会がありませんでしたのが、昼の銀座は大島がとても似合う場所なので、今回登場。

 

 

襦袢の襟には手ぬぐいをあしらいまして、これ、実はこうもりの柄。。。。。ハロウィーンって事もかけてみました。着物を着る上で一番大切なのは品格。。。 洋服の時は不謹慎なスタイリングの私ですが、着物は意外とシックに着るのが好きですね。髭がないのはハロウィーン用のトップページ用にコスプレした為でございます。。。

 

 

ほら、、、、こんなイベントでしょ?洋服なんかじゃ太刀打ち出来ませんからね。。。。

 

 

 

 

 

 

偉大なるクリスチャン・ディオール。。。ファッションに革命を起こした彼自身とメゾン ディオールの歴史を、日本でここまで深く勉強出来る機会は実に希有で、今後この先も何年後になるか解りません。パリの装飾美術館、ガリエラ美術館、グラン ヴィルにあるディオール ミュージアムにまで足を運ばなければ見れない作品が一同に登場する今回、数あるコレクションの中からこの展覧会の為に厳選してセレクトされたドレスや写 真、そのすべてにおいてこのメゾンが今迄も、そしてこれからも追求して行く明確な美の形をはっきりと認識する事が出来ます。

 

 

本来、世界の名だたるジャーナリス トやバイヤーや顧客、招待状が送られて来た限られた人間しか目にする事が出来ない珠玉の作品。。。。。恐らく皆さんの人生でもこれから先も二度とない機会 ではないでしょうか????しかもそれが入場無料。。。。。このメゾンの確固とした美に体する姿勢に、また感動させられてしましたね。。。

 

 

 

街が賑やかになる年末に向けてのこの季節。。。最高のディオールのモードの世界を体感してみて下さい。そして今一度、『ファッションとはワクワク、ドキドキするもの。』という一番大切な事を体験しに、是非足を運んでみて下さいね。。。。
 

 

エスプリ ディオールーディオールの世界
会期:2014年10月30日~2015年1月4日
(2014年12月11日、2015年1月1日休館)
会場:東京都中央区銀座3-5-8 玉屋ASビル
時間:10:30 – 19:00
入場料:無料

今回の展覧会にあたり、スマートフォン用アプリケーション『エスプリ ディオール』がダウンロード出来ます。会場内ではWifiが利用出来ますので、事前にチェックして展覧会へお出かけ下さいね。

 

 

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今回の 『ESPRIT DIOR-ディオールの世界』展のリポートを、もう少し詳しく解説している私のブログ★ダイコブログへはこちらからどうぞ。

 

 

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stylist designer artdirector

雑誌・TV・映画・舞台等、スタイリングからディレクションまで幅広く活躍中。著書『ダイコ★のブランドパスポート』が発売中

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