山口智子の人生「40代初めの自分が、今の幸せを作ってくれている」 | Numero TOKYO - Part 3
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山口智子の人生「40代初めの自分が、今の幸せを作ってくれている」

Numero TOKYO 83号/きっかけは“コレ”でした vol.56 指原莉乃
Numero TOKYO 83号/きっかけは“コレ”でした vol.56 指原莉乃
──どのような工房を訪ねてきたのですか? 「染め物、ガラスペン、扇子、箸、桶など、数多くのものを見せていただき、お話を伺いました。桶などは素材の木そのものが育つまでに時間がかかりますし、さらに切り出した木材はすぐに手をつけず、しばらく屋外に置いて“暴れさせる”そうなんです。そうして素材として適した状態に落ち着いてから初めて、桶へと成形していくそう。出来上がった桶は手入れしながら使っていけば、100年でも持つそうですよ」
──そういった背景に魅了されたんですね。 「もともと家具であったり器であったり、暮らし周りのものに興味がありました。初めは本で見知った工芸品を手に入れたくて訪ねていったんですが、職人さんのお話がとても面白くて。カッコいい人たちだなと、映画俳優やミュージシャンに憧れるのと同じように引き込まれていきました。そこから、日本各地に足を運ぶようになりましたが、作る品々とはまさに、魅力溢れる職人さんの存在そのもので、だからこそ使う人の生活に夢や希望を運び幸せにしてくれるんだと思えてきました。もの作りの職人さんは、生粋のエンターテイナーだなと。これからもずっと憧れ続けていきます」

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MAY 2024 N°176

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