萬田久子が語る現在と過去「モテる男性だったから、私自身も頑張れた」 | Numero TOKYO - Part 4
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萬田久子が語る現在と過去「モテる男性だったから、私自身も頑張れた」

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籍を入れていたら別れていた
──今でこそ女性が「自分探し」とか「自分の人生」と言いますけど、当時はまだ女性の「個」が大事にされてない時代。だからこそ萬田さんが格好よく見えたし、衝撃でした。 「格好いいなんて言われると照れますし、それを求めて生きてきたわけではないですけど、自分が選択してきた人生のストーリーを客観的に聞くと、『あら。この人、なかなかやるじゃない?』と思います。モラル的にはまったく外れていることでしたから、何も言われないように、仕事も子育てもどうしたらきちんとできるだろうとは考えました。人生って、オセロのようでしょう? 何かあると『ほらやっぱり』って黒にひっくり返ってしまう。そう言われないための努力はしましたね」
──心掛けたことは? 「仕事をしながら子育てもしなくてはいけないから、どれだけのベビーシッターさんと面接したか(笑)。間違った方法かもしれないけれど、29歳の自分ながら必死で考えました」
──以前、テレビのトーク番組で、パートナーの方の死後、「これだけ長い間、ずっと好きでしたから」とおっしゃっていたのが素敵でした。そう思える男性に出会う女性って、なかなかいないと思います。 「そうですね…。他の人と出会っていたら、人生はどうなっていたのかなと思います」
──相手の方は、ずいぶんモテる方だったようですが、束縛や嫉妬という気持ちは生まれませんでしたか? 「モテる男性だったからこそ、私自身も頑張れたのかもしれません。もともと怠け者の性分だから、そういう相手じゃなかったら、食べて飲んで寝て、今頃は座敷ブタになっていた可能性も(笑)。相手にも、私は女優で、常に素敵な男の人と仕事をしていますから、頑張らなくちゃという意識もあったと思います。お互い切磋琢磨していたかな」
Photos:Yasutomo Ebisu Styling:Tsugumi Watari for Self Interview & Text:Atsuko Udo
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